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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1361749 
異議申立番号 異議2019-900022 
総通号数 245 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-05-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-01-18 
確定日 2020-04-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第6092372号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6092372号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6092372号商標(以下「本件商標」という。)は,「BODY BOOM」」の欧文字を横書きしてなり,平成30年1月18日に登録出願,第3類「せっけん類,化粧品,ボディスクラブ」を指定商品として,同年9月21日に登録査定され,同年10月26日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,同人が「コーヒースクラブ」(コーヒーを用いたスクラブ)について使用し,日本国又は外国における需要者の間に広く認識されているとするものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第15号及び同項第19号に該当するものであるから,その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第15号について
申立人は,2017年(平成29年)から日本国内において商品「コーヒースクラブ」及び化粧品について,「BODY BOOM」と明らかに認識しうる図形若しくは「BODY BOOM」と容易に称呼しうる文字からなる商標又はこれらの結合からなる商標を広く使用し今日に至っており,引用商標を用いた商品「コーヒースクラブ」(以下「申立人商品」という。)の我が国における市場占有率も極めて大きい。したがって,引用商標は,申立人の商標として広く一般に知られている(甲2?甲15)。
よって,引用商標と類似する本件商標がその指定商品について使用された場合には,その指定商品の分野の需要者は申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるから,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第19号について
ア 他人の業務に係る商品を表示する商標と同一又は類似の商標であること
申立人は,引用商標を2015年(平成27年)からコーヒースクラブ(マッサージすることで古い角質を除去し,セルライトや肌のたるみを引き締める商品),クレンジング材,保湿剤等の用途で使用している。
申立人は,2016年(平成28年)6月30日にEUIPOにて引用商標を登録している(甲2)。この引用商標は,本件商標と同一のアルファベット「Body Boom」を含んでおり,引用商標からは本件商標と同一の称呼「ボディブーム」が発生する。
したがって,称呼が同一であるから,本件商標と引用商標は類似の商標であるといえる。
イ 他人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されていること
(ア)外国において
申立人は,2015年(平成27年)7月にウェブサイトを開設し,引用商標をコーヒースクラブに使用している(甲3)。
また,申立人は,ポーランド,オーストリア,アメリカ,日本など5大陸,25か国以上で引用商標を付したコーヒースクラブを販売しており,申立人商品は,世界中の1万か所以上で購入可能である。一例を挙げると,Douglas,Marionnaud,Monoprix,H&M等があり,日本では,ドン・キホーテ,Loft,AEON,東急ハンズ等がある。
申立人商品は,2015年(平成27年)から2018年(平成30年)にかけて,世界で権威のある新聞や雑誌で500回以上紹介され(甲4),また,国際的な賞をいくつも受賞している(甲5)。
さらに,申立人は,申立人商品を20か国以上の外国の展示会(Bologna,Italy 2016 Cosmoprof(the biggest cosmetic exhibition in the world)等)にて販売している実績がある。
(イ)日本において
申立人は,2017年(平成29年)に申立人商品の日本での販売を決定し,同年7月8日に日本及び韓国の現地流通業者と販売代理店契約を結んだ(甲6)。
その後,申立人は,二つのドメインを取得し,2017年(平成29年)8月から9月にかけて,日本での商品販売用のウェブサイトの運用を開始した(甲7,甲8)。
並行して2017年(平成29年)9月にイオン株式会社及び日本国内の他の業者から申立人商品のオーダーがあり,同年12月に最初の納入を行った。そのトータル金額は2.4万ユーロであった(甲9)。
また,前述したように,2018年(平成30年)1月に,Cosme Tokyo,2018にて専用ブースを設け申立人商品の宣伝を行っている(甲10,甲11)。
さらに,2018年(平成30年)には,Can Cam12月号,美人百花11月号,up PLUS5月号等,数々の全国誌に度々,申立人商品の記事が掲載されている(甲12)。
(ウ)外国及び日本において
申立人は,引用商標を用いたインスタグラムを立ち上げ,2015年(平成27年)7月14日に最初の投稿を行っている。その後,例えば2017年(平成29年)11月20日の投稿においては,1,900を超える「いいね!」が押されており,高い周知性を有していることがうかがえる(甲13)。2019年(平成31年)2月22日時点でのフォロワー数は,5.9万人である(甲14)。
また,2019年(平成31年)2月6日時点でgoogleにて「body boom」を検索すると,申立人商品の記事がトップページの全てを占めた(甲15)。
さらに,申立人は,2019年(平成31年)1月に指定商品を化粧品とする引用商標を出願済み(商願2019-008511)である。
不正の目的をもって使用するもの
Body Boomという商標は,1つの造語ということができる。このような造語をせっけん類,化粧品,ボディスクラブ(特にボディスクラブ)という,申立人が使用している商品と同一の用途において偶然出願するとは考えにくく,外国で周知な申立人の商標と類似の商標を我が国で登録されていないことを奇貨として,高額で買い取らせるために先取り的に出願したもの又は申立人の国内参入を阻止し若しくは代理点契約締結を強制する目的で出願したものと推認される。
また,上述のとおり,申立人商品は,本件商標の登録出願時において,既に日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている。
エ 小括
上述のとおり,本件商標と引用商標は類似する商標であり,引用商標は申立人が申立人商品について使用し,本件商標の登録出願前から日本国内又は外国において需要者の間に広く認識されているものであって,さらに本件商標は引用商標の著名性を利用して不正の目的をもって使用をするものと推認するのが相当である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人提出の甲各号証,同人の主張及び職権調査(インターネット情報,新聞記事情報など)によれば,申立人は,2015年(平成27年)頃から引用商標を付したコーヒースクラブ(以下「申立人商品」という場合がある。)を販売していること,申立人商品は,2015年(平成27年)頃から外国の雑誌で紹介されたこと及び国際的な賞を受賞していることがうかがえる(甲4,甲5)。
また,我が国については,申立人は,2017年(平成29年)12月に申立人商品を我が国に輸出したこと(甲9),遅くとも2017年(平成29年)頃にウェブサイトを開設したこと(甲7,甲8),2018年(平成30年)1月に千葉県幕張メッセで開催された「COSME TOKYO 2018」で申立人商品を紹介したこと(甲10,甲11,職権調査),及び申立人商品は,2018年(平成30年)にいくつかの雑誌で紹介されたこと(甲12),申立人のウェブページをはじめ複数のウェブページで紹介されていることがうかがえる(甲15)。
しかしながら,外国の雑誌については発行時期や発行国などが,受賞及び展示会についてはその内容及び出展の事実が確認できない。また,我が国については,「COSME TOKYO 2018」の規模や申立人商品の紹介内容,及び雑誌の発行時期や掲載内容が確認できないばかりか,それらはいずれも本件商標の登録出願日(平成30年(2018年)1月18日)後のものである。
さらに,申立人商品の我が国又は外国における販売額,販売数量,シェアなど販売実績を確認できる証拠は提出されていない。なお,我が国への輸出に係る証左(甲9)は容易に作成可能な書面であり,それをもって申立人が主張する輸出額を事実として認めることはできない。
イ 上記アのとおり,申立人は,2015年(平成27年)頃から引用商標を付したコーヒースクラブ(申立人商品)を販売していること,申立人商品は2015年(平成27年)頃から外国の雑誌で紹介されたこと,並びに申立人は,2017年(平成29年)12月に申立人商品を我が国に輸出したこと,及び2018年(平成30年)1月に幕張メッセで開催された「COSME TOKYO 2018」で申立人商品を紹介したことなどがうかがえるものの,申立人商品の我が国又は外国における販売実績を確認できる証拠は提出されていないから,申立人商品は,申立人の業務に係る商品として我が国又は外国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
そうすると,申立人商品に使用されている引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国又は外国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
なお,仮に,申立人が主張する2017年(平成29年)12月の申立人商品の我が国への輸出額が事実であるとしても,当該商品の日本国内における取引の実情は確認できず,また,かかる金額がボディスクラブの1ブランドの我が国への輸出額としてその周知性を基礎付けるほど多額であるとは認められない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
本件商標は,上記1のとおり,「BODY BOOM」の文字からなり,引用商標は,別掲のとおり,「Body Boom」の文字をややデザイン化してなるものであるから,両者は,書体の違いなどの差異を有するものの,「BODY BOOM(Body Boom)」の文字のつづりを共通にし,類似性の程度が高いものである。
本件商標の指定商品は,上記1のとおり,「ボディスクラブ」を含むものであるから,申立人商品(コーヒースクラブ)と関連性の程度が高く,また両商品の取引者,需要者は共通するといえる。
しかしながら,上記(1)のとおり,引用商標は我が国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものであるから,本件商標は,これに接する取引者,需要者が引用商標を連想又は想起することのないものと判断するのが相当である。
してみれば,本件商標は,商標権者がこれをその指定商品について使用しても,取引者,需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく,その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように,その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他,本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
上記(1)のとおり,引用商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国又は外国における需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。
また,上記(2)のとおり,本件商標は引用商標を連想又は想起させるものではなく,さらに,申立人提出の証拠によっては,本件商標が不正の目的をもって使用をするものというべき事情は見いだせない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものとはいえず,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲 引用商標


異議決定日 2020-03-11 
出願番号 商願2018-5071(T2018-5071) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W03)
T 1 651・ 222- Y (W03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 旦 克昌 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 大森 友子
平澤 芳行
登録日 2018-10-26 
登録番号 商標登録第6092372号(T6092372) 
権利者 株式会社NISSO
商標の称呼 ボディーブーム、ブーム 
代理人 井上 真一郎 
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