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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W36 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W36 |
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管理番号 | 1360670 |
審判番号 | 不服2019-7541 |
総通号数 | 244 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-04-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-06-06 |
確定日 | 2020-03-27 |
事件の表示 | 商願2018- 14388拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ICO信託」の文字を標準文字で表してなり、第36類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成30年2月5日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年11月19日付けの手続補正書及び審判請求と同時に提出された令和元年6月6日付けの手続補正書により、最終的に、第36類「信託財産の管理,信託財産の管理に関する相談・助言及び情報の提供,信託財産の運用に関する相談・助言及び情報の提供,仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換,仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換の媒介・取次ぎ及び代理,前払い式電子仮想通貨の発行及び管理,金融情報の提供,金融に関する調査又は分析,金融及び投資の分野における相談・助言及び情報の提供,信託の引受けに関する相談・助言及び情報の提供,信託の管理,信託の管理に関する相談・助言及び情報の提供,有価証券に関する相談・助言及び情報の提供,有価証券の売買,有価証券の引受け,有価証券の募集,投資に関する相談・助言及び情報の提供,税務に関する情報の提供」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『ICO信託』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『ICO』の文字は、『仮想通貨を利用した資金調達の方法』程の意味を理解させ、『信託』の文字は、『信用して委託すること。他人をして、一定の目的に従い財産の管理・処分をさせるため、その者に財産権を移すこと。信託事業の略。』の意味を理解させるものであるから、全体として、『ICOによる(に関する)信託(事業)』程の意味を認識させるものである。また、仮想通貨による投資信託を行う会社の公募が開始され、仮想通貨による信託サービスを提供される可能性が高い実情が認められることから、本願商標は、仮想通貨を利用した資金調達による信託(事業)であることを認識させ得るものである。そうすると、本願商標をその指定役務中、『ICOによる信託(事業)に関わる役務』に使用しても、これに接する需要者、取引者は、役務の質を表示したものとして認識するにとどまるものであるから、本願商標は、単にその役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり、「ICO信託」の文字からなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に表されており、外観上まとまりよく一体のものと把握し得るものである。 そして、本願商標の構成中、「ICO」の文字は、本願の指定役務との関係において、「仮想通貨技術を使った資金調達」の意味を有する英語である「Initial Coin Offering」の略称(「現代用語の基礎知識2019」自由国民社)と看取される語であり、「信託」の文字は、「信用して委託すること」の意味を有する語(「広辞苑第6版」岩波書店)であるとしても、これらの語を組み合わせた「ICO信託」の文字は、辞書等に載録がないものであって、直ちに特定の意味合いを認識させるものとはいえず、本願の指定役務との関係において、役務の質等を直接的かつ具体的に表すものとして、取引者、需要者に認識されるともいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「ICO信託」の文字が、具体的な役務の質等を表示するものとして一般的に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2020-03-10 |
出願番号 | 商願2018-14388(T2018-14388) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W36)
T 1 8・ 13- WY (W36) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 守屋 友宏、澤藤 ことは |
特許庁審判長 |
冨澤 美加 |
特許庁審判官 |
小田 昌子 木住野 勝也 |
商標の称呼 | アイシイオオシンタク、イコシンタク、アイコシンタク、アイシイオオ、イコ、アイコ |
代理人 | 辻野 彩子 |