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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W33
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W33
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W33
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W33
管理番号 1359823 
異議申立番号 異議2018-685001 
総通号数 243 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-03-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-02-16 
確定日 2019-04-02 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1323940号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1323940号商標の商標登録を取り消す。
理由 第1 本件商標
本件国際登録第1323940号に係る登録商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2016(平成28)年5月10日にSan Marinoにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年7月12日に国際商標登録出願、第33類「Alcoholic beverages,except beer,namely distilled beverages,liqueurs,wines.」を指定商品として平成29年8月24日に登録査定、同年12月8日に日本国において設定登録されたものである。
第2 引用商標
商標異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4877618号に係る登録商標(以下「引用商標」という。)は、「Bacchus」の欧文字と「バッカス」の片仮名とを上下二段に横書きしてなり、平成16年9月21日に商標登録出願、第33類「洋酒,果実酒」を指定商品として、同17年7月8日に設定登録され、その後、同27年5月19日に商標権の存続期間の更新登録がされて、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議申立ての理由
申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号を含む。以下、枝番号の全てを引用するときは,枝番号を省略して記載する。)を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
引用商標は、本件商標の原審における2017年3月30日付けの暫定拒絶通報において、商標法第4条第1項第11号に該当する引用商標No.1として挙げられたものである。
(1)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、「CIU CIU」(3文字目と6文字目の「U」にはアクセント記号が付されている。以下同じ。)の下に書された図形と、「Bacchus」の欧文字列との間には、不自然な大きさの空白部分が置かれている。商標権者が販売している商品を見ると、本件商標の構成要素を含んだラベルには、本件商標のような不自然な空白部分はなく、本件商標の空白部分に甲第3号証に示すようなブドウの採れた地域と製造に関する表示が3行にわたって記載されている。
したがって、商標権者は「本願商標は商標全体がまとまりよく表されている」と原審意見書中で述べているが、この空白部分は明らかにブドウの原産地と製造に関する表示をするためのものである。このことは、本件商標権者が販売している他のワインのラベルでも同様に、ブドウの採れた地域と製造に関する表示がされていることによっても裏付けられる(甲4)。
そうすると、本件商標は「商標全体が全体としてまとまりよく表れている」とはいえないものとなり、本件商標の下段に表された「Bacchus」の欧文字列は、本件商標の上部に大きく表された「CIU CIU」とは、図形及び空白部分とによって隔てられているから、「チウチウバッカス」の称呼ではなく、「チウチウ」と「バッカス」という称呼が夫々の部分から生じることになる。
そして、本件商標は、上記の判例で問題とされたような「結合商標」ではないから、本件商標と暫定拒絶通報で挙げられた引用商標との判断において、上記判例を適用する必要はない。
このため、本件商標は、「Bacchus」の文字列を含むとともに、「バッカス」の称呼を生ずることが明らかである。
これに対し、引用商標は、欧文字列の「Bacchus」及びカタカナで表記された「バッカス」の文字列で構成されていることから、「Bacchus」の文字列を含むとともに、「バッカス」の称呼を生ずる。そして、両商標はいずれも、指定商品に「ブドウ酒」、「果実酒」を含むから、指定商品も同一である。
以上より、本件商標と引用商標とは、明らかに類似する。
(2)取引実情について
ア 本件商標の取引における使用態様
本件商標の空白部分にブドウの採れた地域と製造に関する表記を加えたラベルを付したワインが、甲第5号証に示すような状態で取引されている。具体的にいえば、本件商標の「Bacchus」が商品であるワインを他の商品と区別するために明らかに商標として使用されている。
商標権者は、原審意見書中で「『Bacchus』の文字部分は極めて小さく、該文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできません。」(原審意見書4頁最終行?5頁2行目)及び「指定商品について使用されるとき自他商品識別標識としての機能は弱いものです。」(同書5頁5?6行目)と述べ、「したがって、本願商標においてその構成中の『Bacchus』の文字部分だけを引用商標と比較して商標の類否を判断することは許されないというべきであります。」と結論付けている。
しかし、甲第3号証及び甲第5号証が明らかに示すように、本件商標の下部に小さく表示された「Bacchus」の表示は、紛れもなく商品を識別する標識として機能している。このことは、甲第4号証で示す本件商標権者が取引している別のワインのラベルの表示によっても裏付けられる。具体的には、本件商標と「Bacchus」の文字列の代わりに「Evoe」(「e」にはアクセント記号が付されている。以下同じ。)の文字列が置かれている点を除いて、本件商標と同じ構成態様のラベルが付されたワインが「Evoe」として取引されている。すなわち、本件商標では、見る者は「Bacchus」という小さく表示された文字列で商品を確認して購入するのである。
すなわち、ワインのラベルは、作り手によってラベルに用いる商標の構成態様が大きく異なるから、小さく表示されているからといって「見る者の注意を引くように構成されていない」とはいえないのである。
したがって、「指定商品について使用されるとき自他商品の識別標識としての機能は弱い」とはいえないから、「『Bacchus』の文字部分だけを引用商標と比較して商標の類否を判断することは許されない」ともいうことはできないのである。
イ 引用商標の取引の際の使用態様
引用商標は、甲第6号証に示す「Bacchus」というワインをイタリアから輸入するに際して、申立人が輸入する者の依頼を受けて取得した登録商標であり、通常使用権を設定している。このため、引用商標は正当に使用されている登録商標であり、「Bacchus」という商品名が同一であり、ワインという同一の指定商品に付されている以上、商標法第4条第1項第11号の要件に合致するものである。
2 むすび
前記したとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
第4 当審における取消理由の要旨
当審において、商標権者に対して、「本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。」旨の取消理由を平成30年5月23日付けで通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。
第5 商標権者の意見
商標権者は、前記第4の取消理由に対して意見を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第49号証を提出した。
1 商標権者および「CIU CIU」の文字部分について
商標権者はイタリアのマルケ州アスコリ・ピチェーノ県オッフィーダ近郊の、1970年創業のワイナリーである(乙1?乙3)。
「CIU CIU」は、商標権者のオーナーであるバルトロメイ家の愛称であり、商標権者の名称ともなっている。バルトロメイ家は、先祖代々「CIU CIU」(チウチウ)と呼ばれてきた。
商標権者のワインには、少なくとも、赤ワインの「OPPIDUM」(「オピドゥム」乙5)、「GOTICO」(「ゴティコ」乙6)、「ESPERANTO」(「エスペラント」乙7)、「SAN CARRO」(「サン・カーロ」乙8)、「SAGGIO」(「サッジオ」乙9)、「BACCHUS」(「バッカス」乙10)、「LACRIMA DI MORRO D‘ ALBA」(「ラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ」乙11)、白ワインの「ORIS」(「オリス」乙12)、「EVOE」(「エヴォエ」乙13)、「ARBINUS」(「アルビヌス」乙14)、「MERLETTAIE」(「メルレッタイエ」乙15)、「TEBALDO」(「テバルド」乙16)、ロゼワインの「ROSATO」(「ロザート」乙17)、スパークリングワインの「MERLETTAIE BRUT」(「メルレッタイエ・ブリュツト」乙18)、「ALTA MAREA」(「アルタ・マレア」乙19)があり、いずれのワインにも必ず「CIU CIU」の名称が付されている。
これらのチウチウのワインは、多くの品評会に出品され賞を受賞し高く評価されている(乙20?乙26)。
また、商標権者は登録商標を有しているが、いずれも「CIU CIU」の文字を有するものである(乙27?乙49)。
このように、「CIU CIU」の文字は、商標権者のワインであることを表示するものとしていずれの商品にも使用され、取引者、需要者に対し、それぞれの商品について商標権者という出所を強く表示するものである。本件商標においても、当該文字は商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
2 本件商標の称呼、観念について
本件商標は、商標の文字部分全体に相応して「チウチウバッカス」の称呼を生ずるものといえる。さらには、「CIU CIU」の文字部分は大きく書され、かつ、上記のように取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、そのようなことから、上記文字部分に相応した「チウチウ」の称呼も生じる。
また、観念については、「CIU CIU」の文字部分が、商標権者の商号の略称又はその展開する商品の名称、あるいはその商品の出所を表示するものとして強く支配的であり認識されるものであることに照らすと、本件商標全体から、「チウチウの展開する『Bacchus』という商品シリーズ」といった観念が生じ、あるいは「CIU CIU」の文字部分から「チウチウ」の観念が生じるものということができる。
取消理由通知書によると、「『CIU CIU』もしくは『Bacchus』の文字は、それぞれ独立して、自他商品の出所識別標識としての機能を発揮する部分といえるものであって、本願商標からは、該『Bacchus』の文字を捉えてこれを要部として抽出し、他の商標と比較することが許されるというべきである」とされている。
しかしながら、「CIU CIU」の文字が大きく書され強く支配的な印象を与えるのに対し、「Bacchus」の文字部分は非常に小さく、「CIU CIU」の文字部分に比べ4分の1程度の大きさしかなく、その外観上「Bacchus」の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできない。また、本件商標の構成全体から生じる「チウチウバッカス」の称呼は一連のものとして称呼することに格別の困難性はないから「チウチウ」の称呼を省略するのが自然であるなどということはできない。さらに、審査段階において意見書で主張したように、「Bacchus」の文字は「酒」という指定商品そのものの意味合いも有するものであり、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「CIU CIU」の文字部分との対比においては、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるということはできないものである。
なお、申立人は、甲第5号証から、本件商標の「Bacchus」の表示が商品を識別する標識として機能している、としているが、甲第5号証の1には、大きく「CIU CIU チウ・チウ」の文字があり、「CIU CIU」の展開するワインであることが大きく示されており、かつ、「BACCHUS」と記載された下にも「チウ・チウ」と記載されている。このように、甲第5号証の1では、「Bacchus」が単独で表示されているのではなく、「チウチウの展開する「バッカス」というワイン」であることを認識させるものである。甲第5号証の2についても「チウ・チウ」を照会した中で「バッカス」と表示されているものであり、「チウチウの展開する「バッカス」というワイン」と認識させるものである。甲第5号証の3についても「CIU CIU」および「チウ・チウ」と表示されている。このように、申立人が提出する証拠は、「CIU CIU」を何ら用いず「Bacchus」のみを用いて一般的に取引が行われていることを示すものではない。
したがって、本件商標の構成のうち「Bacchus」の文字部分だけを抽出して、引用商標と比較して類否を判断することは相当ではない。本件商標については、全体として一体的に観察し、又は商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「CIU CIU」の文字部分を抽出して、引用商標との類否を判断するのが相当である。
3 本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標とを対比すると、本件商標は、縦長の長方形様の輪郭線、「CIU CIU」の文字、その下の地図を表した長方形図形を有するのに対し、引用商標はこのような構成を有しないことから、両商標は外観について顕著に相違する。
また、本件商標からは、「チウチウバッカス」又は「チウチウ」との称呼が生じ、「チウチウの展開する『バッカス』という商品シリーズ」または「チウチウ」といった観念が生じるのに対し、引用商標からは「バッカス」の称呼および「酒」または「ローマ神話の酒の神」の観念が生じるもので、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念も相違する。よって、本件商標は引用商標とは非類似であり、商標法第4条第1項第11号に該当しないというべきである。
なお、申立人は、引用商標について、「輸入する者の依頼を受けて取得した登録商標」と主張しているが、商標法で保護されるべきは「自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標」であり(商標法第3条第1項柱書)、自己の業務に係る商品について使用することを意図していない引用商標は、法の趣旨に相反しているおそれがあることを付言する。
4 むすび
以上のように、本件商標の「CIU CIU」の文字は商標権者を出所とすることを表示するものとして強く支配的であり、このような「CIU CIU」の文字部分の顕著性、および商標の外観を総合すれば、本件商標は、「CIU CIU」の文字部分を省略して「Bacchus」の文字部分から生じる称呼によって取引に資される場合も少なくないなどということはできない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼、観念において相違し、本件商標は引用商標と類似しないというべきであり、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした取消理由は誤りである。よって、本件商標についての商標登録は維持されるべきである。
第6 当審の判断
1 本件商標と引用商標との類否について
(1)本件商標について
本件商標は、別掲のとおり、縦長の長方形様の輪郭線内に「CIU CIU」の文字と、その下に地図を表した長方形図形を表示し、その図形の下方の離れた位置に、やや小さく斜体で表された「Bacchus」の欧文字を配した構成からなるところ、その構成中の図形部分と文字部分とは、不可分的に結合しているとはいえないことから、本件商標は、図形部分と文字部分とが、それぞれ分離して看取されるものである。
そして、本件商標の文字部分については、「CIU CIU」の文字が上方に大きく表され、また、「Bacchus」の文字が、図形部分を挟んで離れて下方にやや小さい文字で表わされており、かつ、両文字は、指定商品との関係において、普通名称や品質等を表示するものでなく、また、両者の間に観念的なつながりも見いだすことはできない。
そうすると、本件商標の図形部分又は文字部分中の「CIU CIU」もしくは「Bacchus」の文字は、それぞれ独立して、自他商品の出所識別標識としての機能を発揮する部分といえるものであって、本願商標からは、該「Bacchus」の文字を捉えて、これを要部として抽出し、他の商標と比較することが許されるというべきである。
そして、該「Bacchus」の文字は、「ローマ神話で酒の神」を意味する我が国でも親しまれた語(コンサイスカタカナ語辞典:株式会社三省堂発行)であることから、これよりは、「バッカス」の称呼及び「ローマ神話で酒の神」の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、上記第2のとおり、「Bacchus」の欧文字と「バッカス」の片仮名からなるところ、「Bacchus」及び「バッカス」の文字は、「ローマ神話で酒の神」を意味する我が国でも親しまれた語であることから、これよりは、「バッカス」の称呼及び「ローマ神話で酒の神」の観念を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との比較について
本件商標と引用商標を比較してみると、本件商標の要部である「Bacchus」の文字部分と引用商標の「Bacchus」の欧文字部分とは、書体に差異はあるものの、同じ文字つづりからなることから、外観においてきわめて近似した印象を与え、また、両者は、その文字より生じる「バッカス」の称呼及び「ローマ神話で酒の神」の観念を共通にするものである。
したがって、本願商標の要部及び引用商標における外観、称呼及び観念を総合的に判断すれば、本件商標と引用商標は、類似の商標といわざるをえない。
2 本件商標と引用商標の指定商品の類否について
本件商標の指定商品は「Alcoholic beverages,except beer,namely distilled beverages,liqueurs,wines.」(参考訳:アルコール飲料(ビールを除く。)、すなわち蒸留酒、リキュール、ぶどう酒)であり、引用商標の指定商品「洋酒,果実酒」とは、同一又は類似する商品である。
3 小活
以上のとおり、本件商標は、その商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標である引用商標と類似する商標であって、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 商標権者の主張について
商標権者は、「商標権者のワインには、いずれも『CIU CIU』の文字を有するもので、『CIU CIU』の文字は、商標権者のワインであることを表示するものとしていずれの商品にも使用され、取引者、需要者に対し、それぞれの商品について商標権者という出所を強く表示するものである。」さらには「本件商標は、大きく書された『CIU CIU』の部分が取引者、需要者に対して、商品の出所の識別標識として強く支配的な印象を与え、それとの対比において、『Bacchus』の文字部分は非常に小さく、『CIU CIU』の文字部分に比べ4分の1程度の大きさしかなく、その外観上『Bacchus』の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできない。さらに、原審意見書で主張したように、『Bacchus』の文字は『酒』という指定商品そのものの意味合いも有するもの(原審意見書 甲4)であり、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える『CIU CIU』の文字部分との対比においては、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるということはできないものである。したがって、本件商標の構成のうち『Bacchus』の文字部分だけを抽出して、引用商標と比較して類否を判断することは相当ではない。」旨を主張している。
しかしながら、本件商標は、その構成態様から、これに接する者に、「CIU CIU」の文字及び図形からなる部分と、「Bacchus」の文字部分とが、視覚上、分離して看取されること、そして、両部分に観念上のつながりもなく、これらを必ず一体不可分にのみ認識しなければならないほど不可分的に結合しているとは認められないこと、また、「Bacchus」の文字は、その指定商品との関係において、品質等を表示する文字とはいえない以上、表示された文字の大小にかかわらず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるから、該文字部分を要部として抽出し、この部分のみと引用商標とを比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
そして、「Bacchus」の文字が、英語辞書において「酒」の意味合いを有するとして掲載されているとしても、我が国において、「Bacchus」の文字から、当該意味合いを想起させる程に親しまれ、商品の品質を表す語として使用されていることについて、商標権者は、具体的な証拠を提出していない。
そうとすれば、「Bacchus」の文字は、我が国においては、「酒」の意味合いを表す語としては親しまれておらず、指定商品の品質を表示する語とは理解されないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。
したがって、商標権者の上記主張は、採用することができない。
5 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであって、同条第1項の規定に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 【別記】

異議決定日 2018-11-19 
審決分類 T 1 651・ 262- Z (W33)
T 1 651・ 264- Z (W33)
T 1 651・ 261- Z (W33)
T 1 651・ 263- Z (W33)
最終処分 取消 
前審関与審査官 鈴木 雅也 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 薩摩 純一
大森 友子
登録日 2016-07-12 
権利者 Societa Agricola Ciu Ciu di Bartolomei Massimiliano e Bartolomei Walter s.s.
商標の称呼 チウチウバッカス、シウシウバッカス、チウチウ、シウシウ、バッカス 
代理人 吉川 俊雄 
代理人 特許業務法人綾船国際特許事務所 
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