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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W42
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W42
管理番号 1357852 
審判番号 不服2019-1065 
総通号数 241 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-01-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-01-28 
確定日 2019-12-23 
事件の表示 商願2017-115741拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「クラウドRPA」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成29年8月31日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年11月18日付けの手続補正書及び当審における同31年3月4日付け手続補正書により、最終的に、第42類「電子計算機用プログラムの提供又は貸与」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『クラウドRPA』の文字を標準文字で表してなるところ、コンピューター関連の業界において、その構成中の『クラウド』の文字は、一般に『クラウドコンピューティング』の略称を意味し、『RPA』の文字は、定型業務の自動化を意味する『Robotic Process Automation』の略称として使用されているから、本願商標は全体として、『クラウドサービスによる定型業務の自動化』程の意味合いを認識させるものである。また、本願の指定役務を取り扱う業界において、クラウドを利用することにより定型業務を自動化するサービス(RPA)が提供されている事実が認められる。そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者は、『クラウドサービスによる定型業務の自動化に関する役務』であることを理解、認識するにとどまることから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「クラウドRPA」の文字からなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に表されており、全体として、まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。
そして、本願商標の構成中、「クラウド」の文字は、「(雲の意)それを提供するサーバーなどについて意識することなく、ネットワークを通じて様々な場所から利用可能なコンピューターのリソース。」(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)等の意味を、「RPA」の文字は、「《robotic process automation》人工知能を備えたソフトウエアのロボット技術により、定型的事務作業を自動化・効率化すること。」(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)の意味を有する語であり、その構成文字全体からは、原審説示の意味合いを想起させる場合があるとしても、両語を組み合わせた「クラウドRPA」の文字は、本願の指定役務との関係において、役務の質等を直接的かつ具体的に表すものとして、取引者、需要者に認識されるとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「クラウドRPA」の文字が、役務の具体的な質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2019-12-09 
出願番号 商願2017-115741(T2017-115741) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W42)
T 1 8・ 13- WY (W42)
最終処分 成立  
前審関与審査官 加藤 優紀石塚 文子榊 亜耶人 
特許庁審判長 冨澤 美加
特許庁審判官 小俣 克巳
木住野 勝也
商標の称呼 クラウドアアルピイエイ、クラウド、アアルピイエイ 
代理人 大谷 寛 

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