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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W11 |
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管理番号 | 1356191 |
審判番号 | 不服2018-650061 |
総通号数 | 239 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-11-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-09-12 |
確定日 | 2019-08-26 |
事件の表示 | 国際商標登録第1339084号に係る国際商標登録の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第11類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として,2016年(平成28年)12月2日に国際商標登録出願されたものである。 その後,指定商品については,原審における平成29年10月27日付けの手続補正書により,第11類「Air conditioners for automobiles;heaters for automobiles;ventilation installations and apparatus for automobiles;defrosters for automobiles;coolers for electric vehicles;heat accumulators for automobiles;cooling fans for automobile air conditioners;shroud for cooling fans for automobile air conditioners;air filters for automotive air conditioners;evaporators for automotive air conditioner;condensers for automotive air conditioners;controllers for automotive air conditioner;compressors for automotive air conditioners;clutches for automotive air conditioning compressors;air cleaners for automobiles;radiators for automobiles;plumbing apparatus for automotive air conditioners.」となったものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5654018号商標(以下「引用商標」という。)は,「iCool」の文字と「アイクール」の文字を上下二段に横書きしてなり,平成25年8月15日に登録出願,第11類「暖冷房装置,乾燥装置,換熱器,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,化学物質を充てんした保温冷具」を指定商品として同26年3月7日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は,別掲のとおり,上段に,紺色でやや小さく「HV」の文字を書し,下段の左部に,紺色で「iC」の文字と,中央部には,無限大を表す記号「∞」を黄色から始まり,緑色に変わった後,青色へと左部から右部にかけて段階的に色調が変化するグラデーションで表し,その右部には,紺色で「L」の文字を配した構成よりなるものである(以下「下段部分」という。)。 そして,本願商標を構成する上段の「HV」の欧文字2字は,下段部分に比して小さく書されていること,及び,欧文字2字の組合せが商品の品番,型式,規格等を表した記号又は符号として一般的に使用されるものであることからすると,本願商標の構成中「HV」の文字部分が,商品の品番,型式,規格等を表示したものと容易に認識・理解され,自他商品識別力がないか極めて弱いものであることから,上段の文字部分と下段部分の文字は分離され,大きく書され,中央部に段階的に色調を変化させた「∞」記号を持つ本願商標の下段部分が本願商標に接する取引者,需要者をして,強く支配的な印象を与えるというべきであり,下段部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することが許されるものである。 また,本願商標の構成中,下段部分は,両端の「iC」及び「L」の各文字に,上記認定のとおり,中央に「∞」記号が挟まれた配置にて構成される結合商標であるところ,中央部の「∞」記号よりは,「ムゲンダイ」の称呼が生じるものの,それを左右の文字と共に称呼することは不自然であるから,本願商標の下段部分よりは,各構成文字に相応して,「アイシーエル」の称呼が生じるものというのが相当である。 そうすると,本願商標は,全体の構成文字に相応して,「エイチブイアイシーエル」の一連の称呼が生じるほか,本願商標の下段部分の各構成文字に相応した「アイシーエル」の称呼が生じるものといえる。 したがって,本願商標の下段部分を「iCOOL」の文字を表したものと認定し,分離,抽出した上で,本願商標と引用商標とが,「アイクール」の称呼を共通にし,外観において近似することから類似する商標であるとして,本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審理終結日 | 2019-07-23 |
結審通知日 | 2019-08-02 |
審決日 | 2019-08-14 |
国際登録番号 | 1339084 |
審決分類 |
T
1
8・
26-
WY
(W11)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小田 明 |
特許庁審判長 |
榎本 政実 |
特許庁審判官 |
山根 まり子 平澤 芳行 |
商標の称呼 | エイチブイアイクール、エッチブイアイクール、エイチブイイクール、エッチブイイクール、アイクール、イクール |
代理人 | 恩田 誠 |