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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W17
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W17
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W17
管理番号 1355034 
審判番号 不服2018-14153 
総通号数 238 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-10-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-10-25 
確定日 2019-09-09 
事件の表示 商願2017-127889拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ユニコン」の片仮名を標準文字で表してなり、第17類「シリコーンゴムシート」を指定商品として、平成29年9月25日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5636707号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成25年2月28日登録出願、第35類「ゴムの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第9類、第16類、第35類、第36類、第39類、第41類、第42類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年12月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「ユニコン」の片仮名を標準文字で表してなるところ、これより「ユニコン」の称呼を生じること明らかである。そして、「ユニコン」の文字は、一般の辞書等には掲載がないことから、特定の意味を有しない造語を表したものといえる。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲のとおり、両端上がりの弧線とその両端部を「T」字型のような形状にした茶色の図形を上段に配置し、中段に「uniko」の欧文字、下段に「ユニコ」の片仮名を、共に図形部分と同色の茶色で書した構成からなる図形と文字との結合商標であるところ、その外観上、図形部分と文字部分とは明瞭に区別して認識することができるものである。
そして、引用商標中の図形部分は、特定の事物・事柄を表したものとは直ちに理解し難い構成からなるものといえるから、この部分から特定の称呼及び観念は生じないものと認められる。
また、引用商標中の文字部分の「uniko」の欧文字と「ユニコ」の片仮名は、共に一般の辞書等には掲載がないことから、特定の意味を有しない造語を表したものといえるが、片仮名部分は、上段の欧文字部分の読みを表したものと無理なく理解できるから、引用商標の文字部分からは、その構成文字に相応して「ユニコ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないというべきである。
以上のとおり、引用商標は、図形部分と文字部分とが、視覚上分離して看取し得るものであり、また、観念上の繋がりもなく、両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合されている事情は見いだせないものであるから、図形部分と文字部分のそれぞれを出所識別標識としての機能を有する要部として認識、理解するというのが相当であり、要部である文字部分をもって他人の商標と比較して商標としての類否を判断することが許されるというべきである。
してみれば、引用商標は、その要部である文字部分における構成全体から「ユニコ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の要部である文字部分とを比較するに、両者は「ユニコ」の片仮名を共通にするものの、「ン」の片仮名及び「uniko」の欧文字の有無、並びに書体に明らかな差異を有するものであるから、外観上、明らかに異なるものである。
そして、本願商標から生じる「ユニコン」の称呼と、引用商標の要部である文字部分から生じる「ユニコ」の称呼とを比較すると、前者は4音からなるのに対し、後者は3音からなるものであり、両者は「ユニコ」の音を共通にし、語尾における「ン」の音の有無に差異を有するものである。しかして、両称呼が4音又は3音という短い称呼であることから、1音の有無が両称呼全体に及ぼす影響は決して少なくないものといえるものであり、本願商標から生じる「ユニコン」の称呼も、1音1音が明確に聴取されるものといえることから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないものといえる。
さらに、両商標は、特定の観念は生じないため、観念において比較できないものである。
そうすると、本願商標と引用商標の要部である文字部分とは、外観において明らかに異なるものであり、称呼においても互いに聞き誤るおそれはないものであって、観念において相紛れるおそれはないから、これらを総合的に勘案すると、両者は相紛れるおそれのないものというのが相当である。
したがって、本願商標と引用商標とは、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すると、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは、類似する商標ではないため、その指定商品及び指定役務について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 引用商標(色彩は原本参照)

審決日 2019-08-02 
出願番号 商願2017-127889(T2017-127889) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W17)
T 1 8・ 263- WY (W17)
T 1 8・ 261- WY (W17)
最終処分 成立  
前審関与審査官 豊田 純一 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 瀬戸 俊晶
板谷 玲子
商標の称呼 ユニコン、コン 
代理人 松本 浩一郎 
代理人 高尾 俊雄 
代理人 北村 光司 

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