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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W33 |
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管理番号 | 1354231 |
審判番号 | 不服2018-11926 |
総通号数 | 237 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-09-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-08-20 |
確定日 | 2019-08-10 |
事件の表示 | 商願2017-87908拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「富士山かぐや姫」の文字を標準文字で表してなり、第25類及び第33類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成29年6月15日に登録出願されたものである。 その後、本願の指定商品は、原審における平成30年3月15日付け及び当審における同年8月20日付け手続補正書により、最終的に、第33類「富士山周辺地域で生産または販売されるワイン,富士山周辺地域で生産または販売される清酒,富士山周辺地域で生産または販売される焼酎」と補正された。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第871926号商標(以下「引用商標」という。)は、「かぐや姫」の文字を縦書きしてなり、昭和43年9月2日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年9月4日に設定登録、その後、平成23年9月28日に指定商品を第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、本願商標の構成中、「かぐや姫」の文字部分を分離抽出し、これと引用商標とが類似する商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。 4 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「富士山かぐや姫」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は同書、同大、等間隔に表されているものであり、外観上、全体がまとまりある一体的なものとして看取、把握されるといえ、その構成全体から生じる「フジサンカグヤヒメ」の称呼も、格別冗長というべきものではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。 そうすると、本願商標のかかる構成及び称呼においては、これに接する取引者、需要者は、本願商標を一体のものと理解、認識するというのが相当である。 そして、本願商標の構成中、「富士山」の文字が「静岡・山梨両県の境にそびえる日本第一の高山。」を意味し、「かぐや姫」の文字が「竹取物語の女主人公。」を意味する語(各語の意味については、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)を参照。)であるとしても、かかる構成においては、本願商標は、その構成中の「富士山」の文字部分が商品の産地等を表示するものとして直ちに認識されるとみるよりは、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語を表したものとみるのが相当である。 さらに、本願商標の構成中、「かぐや姫」の文字部分のみが、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。 してみれば、本願商標は、一体不可分のものであって、その構成文字に相応して、「フジサンカグヤヒメ」の称呼のみを生じるものである。 したがって、本願商標の構成中、「かぐや姫」の文字部分を分離、抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-07-19 |
出願番号 | 商願2017-87908(T2017-87908) |
審決分類 |
T
1
8・
26-
WY
(W33)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 駒井 芳子、太野垣 卓、中島 光 |
特許庁審判長 |
金子 尚人 |
特許庁審判官 |
有水 玲子 小松 里美 |
商標の称呼 | フジサンカグヤヒメ、フジヤマカグヤヒメ、カグヤヒメ |