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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0942 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0942 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W0942 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W0942 |
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管理番号 | 1354215 |
審判番号 | 不服2018-11749 |
総通号数 | 237 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-09-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-09-03 |
確定日 | 2019-08-19 |
事件の表示 | 商願2017-130196拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「KRUSH」の欧文字を書してなり,第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,2017年(平成29年)3月29日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,平成29年9月29日に登録出願,その後,本願の指定商品については,原審における同30年2月20日付け及び当審における同31年3月1日付け手続補正書により,第9類「体力作り、筋力トレーニング、健康のための運動についての情報にアクセスし、トレーニングと運動活動のモニタリング及び記録をするためのダウンロード可能な携帯電話用アプリケーションプログラム,健康状態、健康及び栄養情報についての情報にアクセスするためのダウンロード可能な携帯電話用アプリケーションプログラム,体力作り、筋力トレーニング等と運動活動のモニタリング及び記録をするためのコンピュータ用ソフトウェアプログラム」及び第42類「体力作り、筋力トレーニング等と運動活動のモニタリング及び記録をするためのダウンロードできないコンピュータ用ソフトウェアプログラムの提供」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5166327号商標(以下「引用商標」という。)は,「CRASH」の欧文字を標準文字で表してなり,平成19年8月24日に商標出願,第9類「業務用テレビゲーム機,コンピュータ用ゲームソフトウェア,電気通信回線を通じてダウンロードされるコンピュータ用・携帯電話用及び携帯情報端末用のゲームソフトウェア,インタラクティブマルチメディアコンピュータゲーム用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路・CD-ROM及びその他の記録媒体,電気通信回線を通じてダウンロードされる家庭用テレビゲームおもちゃ用・携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のゲームソフトウェア」並びに第16類,第25類,第28類及び第41類に属する商標登録原簿記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同20年9月12日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 当審における拒絶理由通知 審判長は,請求人に対し平成30年11月28日付け拒絶理由通知書で,「本願商標の指定商品中,第9類『体力作り、筋力トレーニング、健康のための運動を提供し、トレーニングと運動活動のモニタリング及び記録をするためのダウンロードできないコンピュータ用ソフトウェアプログラム』は,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないから,商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備しない。」旨の拒絶の理由を通知した。 4 拒絶理由通知に対する請求人の回答 請求人は,上記1のとおり,本願について平成31年3月1日付け手続補正書を提出し,指定商品を補正するとともに,同補正書によって商標法第6条第1項及び第2項に基づく拒絶理由は解消した旨を主張した。 5 当審の判断 (1)商標法第6条第1項及び同条第2項について 本願の指定商品は,上記1のとおり補正された結果,その指定商品及び指定役務の内容及び範囲が明確になったものと認められる。 したがって,本願商標は,商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものとなった。 (2)商標法第4条第1項第11号について ア 本願商標 本願商標は,上記1のとおり「KRUSH」の欧文字を普通に用いられる書体で書してなるところ,該文字は,辞書等に載録がなく,特定の意味を有しない造語と認められるものであるが,我が国で親しまれた英語の「brush」を「ブラシ」と読むことに倣えば,「クラシ」の称呼を生ずるものといえる。 そうすると,本願商標は,「クラシ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標 引用商標は,「CRASH」の欧文字を標準文字で表してなるところ,該文字は,「(車の)衝突,(飛行機の)墜落」等の意味を有する英語(「新英和中辞典」(株式会社研究社))として広く親しまれているものであるから,該文字に相応した「クラッシュ」の称呼及び「(車の)衝突,(飛行機の)墜落」の観念を生ずるものである。 ウ 本願商標と引用商標との類否 本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,1文字目の「K」と「C」及び3文字目の「U」と「A」が相違するところ,全体で5文字という短い文字構成において,語頭と中間部の文字の相違は,視覚上の印象が相違するものである。 したがって,両商標は,外観上,区別し得るものである。 次に,称呼においては,本願商標から生ずる「クラシ」の称呼と,引用商標から生ずる「クラッシュ」の称呼とは,語頭の「ク」の音が共通し,引用商標の2音目の「ラ」に3音目の促音が伴うこと及び語尾の「シ」に拗音が伴うことにおいて本願商標とは差異を生ずるものであるが,両称呼は,音数が異なることに加え,3音又は4音からなる短い称呼において,3音目と4音目の差異が,称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず,両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合,語調,語感を異にし,称呼上,明瞭に聴別し得るものである。 また,観念においては,本願商標からは特定の観念を生じないものであるのに対し,引用商標は,「(車の)衝突,(飛行機の)墜落」の観念を生ずるものであるから,両者は観念において相紛れるおそれはない。 そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 エ 小括 したがって,本願商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,その指定商品及び指定役務について比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号には該当しない。 (3)まとめ 以上のとおり,本願商標は,商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものであり,また,同法第4条第1項第11号には該当しない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-08-02 |
出願番号 | 商願2017-130196(T2017-130196) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W0942)
T 1 8・ 263- WY (W0942) T 1 8・ 91- WY (W0942) T 1 8・ 261- WY (W0942) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 赤星 直昭、森山 啓 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
大森 友子 榎本 政実 |
商標の称呼 | クラシ、クラッシュ、クルーシ |
代理人 | 特許業務法人深見特許事務所 |