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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W2931 |
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管理番号 | 1353283 |
審判番号 | 不服2018-15094 |
総通号数 | 236 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-08-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-11-13 |
確定日 | 2019-07-22 |
事件の表示 | 商願2017-77784拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「リコピンリッチ」の文字を標準文字で表してなり,第29類「食用油脂,食用オリーブ油,エキストラバージンオリーブオイル,乳製品,冷凍野菜,冷凍果実,お茶漬けのり,ふりかけ,豆」及び第31類「野菜,トマト,果実,種子類,トマト種子,苗,苗木,トマト苗,飼料用たんぱく,飼料」を指定商品として,平成29年6月12日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は,「本願商標は,『リコピンリッチ』の文字を標準文字で表してなるところ,この構成中,『リコピン』の文字は,『トマトなどの赤色色素で,優れた抗酸化作用がある。』[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]とされる『リコピン』を直ちに理解させ,『リッチ』の文字は,『?に富む,?が豊かな』の意味を理解させるものであるから,本願商標は,全体として,『リコピンが豊かな』といった意味合いが容易に理解される。そして,食品にある成分(ミネラルなど)が豊かに含まれていることを,最近では,『ミネラルリッチ』『オレイン酸リッチ』『DHAリッチ』というように『○○リッチ』(○○は成分名)と表されている実情があり,本願商標もまた,成分を理解させる文字と『リッチ』を組み合わせて『○○リッチ』と構成されており,この商標登録出願に係る指定商品も,リコピンが豊富に含まれていることが容易に想定できる商品が多く含まれているから,本願商標をこの商標登録出願に係る指定商品に使用しても,これに接する需要者は,『リコピンが豊かに含まれている』といった意味合いを認識するにすぎないといえる。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は,「リコピンリッチ」の文字を標準文字で表してなるところ,構成各文字は,同じ書体,同じ大きさ,同じ間隔をもってまとまりよく表されているものである。 そして,その構成中の「リコピン」の文字が「トマトなどの赤色色素で、優れた抗酸化作用がある。」及び「リッチ」の文字が「豊かなさま。」の意味を有するとしても(いずれも株式会社岩波書店 広辞苑第六版),これらを結合してなる「リコピンリッチ」の文字が原審において説示した意味合いをもって,商品の特定の品質を直接的かつ具体的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く,むしろ,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるとみるのが相当である。 そして,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「リコピンリッチ」の文字が,商品の具体的な品質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると,本願商標は,その指定商品との関係において,商品の品質等を表示するものということはできない。 したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-07-08 |
出願番号 | 商願2017-77784(T2017-77784) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W2931)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 守屋 友宏 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
山根 まり子 大森 友子 |
商標の称呼 | リコピンリッチ、リコピン、リッチ |
代理人 | 森川 邦子 |
代理人 | 黒川 朋也 |
代理人 | 工藤 莞司 |
代理人 | 長谷川 芳樹 |