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審決分類 |
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 取り消して登録 W07 審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 取り消して登録 W07 |
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管理番号 | 1348885 |
審判番号 | 不服2017-650036 |
総通号数 | 231 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-06-30 |
確定日 | 2018-10-24 |
事件の表示 | 国際登録第1291316号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「GE90」の文字を横書きしてなり、第7類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2015年(平成27年)11月12日に国際商標登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成28年12月15日付け手続補正書により、第7類「Jet engines,and replacement parts thereof[not for land vehicles].」とされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『GE90』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これは商品の規格・品番等を表示するものとして普通に使用されている欧文字2字と数字の組合せの一類型であるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第5号該当性について 本願商標は、「GE90」の文字からなるところ、本願の指定商品と関係の深い各種エンジンを取り扱う業界において、欧文字の2字と数字を組み合わせた標章が、商品の品番、型式等を表した記号又は符号として一般的に使用されていることは、原審の拒絶査定において提示した証拠のとおりである。 そうすると、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認められる。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。 (2)商標法第3条第2項該当性について ア 請求人は、本願商標は使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る商品であることを認識することができるものであるから、商標法第3条第2項の規定により商標登録を受けることができるものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第281号証(甲第125号証及び甲第270号証は欠番。)を提出しているところ、請求人の主張及び甲各号証によれば、以下の事実が認められる。 (ア)請求人である「General Electric Company」は、「GE」と称され(甲11、甲12)、発明家である「トーマス・エジソン」が設立した会社を起源とし、1892年に設立された企業であり、世界に約170の拠点を有し、「航空機エンジン」の開発をはじめとする様々な事業を行っている企業である(甲1、甲2)。また、インターブランド社が発表した2013年の世界のブランド価値ランキングで、請求人の企業は、第6位にランクインしている(甲3)。 (イ)世界の民間航空機エンジン市場で、請求人のマーケットシェアは、合併会社も含めて、59%である(甲7)。 (ウ)1989年頃から、「日本経済新聞」、「日経産業新聞」等の新聞各紙(甲27?甲149)、航空専門誌などの雑誌、書籍(甲150?甲191)、各種インターネット記事(甲192?甲266)で、本願商標と同一の態様の「GE90」の文字が、請求人の開発した航空機のエンジンの名称として紹介されている。 (エ)甲第154号証及び甲第281号証によれば、請求人の開発した航空機のエンジンに本願商標と同一といえる標章を使用していることが認められる。 (オ)本願商標を使用した請求人の開発した航空機のエンジンが、民間旅客機のボーイング777で採用され(甲15)、日本においては、該エンジンを搭載したボーイング777がANA(全日本空輸)やJAL(日本航空)に納入されており(甲13)、政府専用機にも採用されている(甲14)。そして、JALは、請求人と該エンジンに関するメンテナンスサービス契約を締結している(甲231)。 イ 小括 以上からすれば、請求人は、「GE」と称される、世界に拠点を有する国際的な企業として知られており、1989年から現在に至るまでの約28年間、本願商標と実質的に同一と認められる商標を本願の指定商品である「ジェットエンジン」の名称として使用し、該エンジンを搭載した旅客機が日本の航空会社等に納入され、そのエンジンのメンテナンスサービスも行われており、また、本願商標は、請求人に係るジェットエンジンの名称として、多数の新聞、雑誌、書籍及びインターネット記事などで紹介されていることが認められる。 そうすると、本願商標は、その指定商品について、請求人により長年にわたり継続的に使用された結果、需要者が、請求人の業務に係る商品を表示する商標として認識されるに至ったものとみるのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものというべきである。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものの、同条第2項の規定により商標登録を受けることができるものであるから、原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2018-09-20 |
結審通知日 | 2018-09-26 |
審決日 | 2018-10-12 |
国際登録番号 | 1291316 |
審決分類 |
T
1
8・
17-
WY
(W07)
T 1 8・ 15- WY (W07) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 茂木 祐輔、吉田 昌史 |
特許庁審判長 |
山田 正樹 |
特許庁審判官 |
木住野 勝也 小俣 克巳 |
商標の称呼 | ジイイイキュージュー、ジイイイキューゼロ、ゲキュージュー、ゲキューゼロ |
代理人 | 竹中 陽輔 |
代理人 | 達野 大輔 |