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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W25 審判 査定不服 観念類似 登録しない W25 審判 査定不服 外観類似 登録しない W25 |
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管理番号 | 1347870 |
審判番号 | 不服2018-3014 |
総通号数 | 230 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-02-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-03-02 |
確定日 | 2018-12-26 |
事件の表示 | 商願2016-111641拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は,成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年10月13日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同29年4月7日付け手続補正書により,第25類「ブラジャー」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4250436号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」を指定商品として,平成9年3月11日に登録出願,同11年3月12日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は,別掲1のとおり,図形と,下線を付した横書きの「Step2」の文字とを間隔を空けて上下に配した構成からなる結合商標である。 本願商標の図形部分は,本願商標の指定商品である「ブラジャー」との関係では,明らかにブラジャーを図案化したものであると認められるから,これより出所識別標識としての称呼及び観念は生じないものと認められる。 他方,本願商標の文字部分は,「(ある過程の)段階」の意味を有する英単語「Step」と数字「2」とを組み合わせたものと認識されるから,文字部分全体からは「第2段階」程の意味合いが生じるところ,その指定商品である「ブラジャー」との関係では,格別自他識別力を欠く語であるとまでは認められない。 そうすると,本願商標は,その指定商品との関係においては,「Step2」の文字部分が,取引者,需要者をして,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるから,当該文字部分を引用商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるものである。 したがって,本願商標は,その要部である「Step2」の文字部分から「ステップツー」の称呼及び「第2段階」程の観念を生じる。 (2)引用商標について 引用商標は,別掲2のとおり大きく横書きした「STEP2」の文字と図形とを間隔を空けて上下に配した構成からなる結合商標であり,視覚上,文字部分と図形部分とに分離して看取し得るものである。 引用商標の文字部分は,「(ある過程の)段階」の意味を有する英単語「STEP」と数字「2」とを組み合わせたものと認識されるから,文字部分全体からは「第2段階」程の意味合いが生じるところ,その指定商品との関係では,格別自他識別力を欠く語であるとまでは認められない。 他方,引用商標の図形部分は,赤ん坊を様式化したと思しき絵柄よりなるものの,その構成から,直ちに特定の称呼や観念が生じるものではないから,これより出所識別標識としての称呼及び観念は生じないものと認められる。 そうすると,引用商標の当該文字部分と図形部分とは,視覚上,明確に分離して認識され,両者に称呼上及び観念上の結びつきはなく,引用商標に接する取引者,需要者が,常に一体不可分のものであるとして認識するとはいい難く,両者は,それぞれ自他商品の識別力を有するものとみるのが相当であるから,その構成中の「STEP2」の文字部分を要部として抽出し,これを本願商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるものである。 したがって,引用商標は,要部の一である「STEP2」の文字部分から「ステップツー」の称呼及び「第2段階」程の観念を生じる。 (3)本願商標と引用商標の類否について 本願商標の要部である「Step2」と引用商標の要部である「STEP2」とを対比するに,両者は,大文字,小文字の違いがあるとしても,そのつづりを共通にすることに加え,共に一般的な書体で表されているため,外観において類似しており,また,その称呼及び観念は同一であるから,互いに類似する商標と認められる。 したがって,本願商標は,引用商標と類似する商標といえる。 (4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について 本願商標の補正後の指定商品「ブラジャー」は,引用商標の指定商品中「寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」と同一又は類似の商品と認められる。 (5)小括 以上からすれば,本願商標は,引用商標とは類似の商標であり,その指定商品も同一又は類似するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。 (6)請求人の主張について 請求人は,自己のホームページ(請求書に添付の甲1)において,補整ブラジャーにつき,バスト補整を3段階(「Step1 集める」,「Step2 寄せる」及び「Step3 持ち上げる」)に分けて表していることから,かかる取引の実情からすれば,本願商標は,図形部分と文字部分とが不可分一体の関係にあり,全体として「バスト補整の第2段階(バストを寄せる段階)」という観念を生じさせるものであって,文字部分だけを要部として分離抽出することはできない旨主張する。 しかしながら,商標の類否判断に当たり考慮すべき取引の実情とは,その指定商品全般についての一般的・恒常的なそれを指すものと解されるところ,請求人が主張する上記取引の実情とは,請求人に係る個別具体的な実情にすぎない。そして,本願商標は,その指定商品との関係において,「Step2」の文字部分を要部と認めることができることは,上記(1)のとおりある。 したがって,請求人の上記主張は,採用することができない。 なお,請求人は,本件審判の請求の理由において,引用商標について更新登録の申請がなされず,存続期間満了(平成31年3月21日満了予定)によりその権利が消滅すると,当該商標を引用する第4条第1項第11号には該当しなくなり,拒絶理由は自動的に解消するとして,それまでの審理猶予を願い出ているが,今後の不確実な要因を理由に本件の審理を猶予することは,合理的な理由とはならないものであるから,本願の審理を進めることとした。 (7)まとめ 以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標)![]() 別掲2(引用商標) ![]() |
審理終結日 | 2018-10-24 |
結審通知日 | 2018-10-29 |
審決日 | 2018-11-13 |
出願番号 | 商願2016-111641(T2016-111641) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(W25)
T 1 8・ 261- Z (W25) T 1 8・ 263- Z (W25) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 高橋 謙司、森 あゆみ、小林 智晴、松田 訓子 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
庄司 美和 田村 正明 |
商標の称呼 | ステップニ、ステップツー、ステップ |
代理人 | 森 義明 |