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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W30
管理番号 1346894 
審判番号 不服2018-650036 
総通号数 229 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-06-12 
確定日 2018-10-17 
事件の表示 国際登録第1355827号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第30類「Candy.」を指定商品として,2017年4月20日にUnited States of Americaにおいてした商標登録出願に基づいて,パリ条約第4条による優先権を主張し,2017年(平成29年)5月3日に国際商標登録出願されたものである。
第2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の3件であり,いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第478973号商標は,「パンチ」の片仮名を横書きしてなり,昭和30年6月14日に登録出願,第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同31年4月5日に設定登録され,その後,同51年8月9日,同61年4月16日,平成8年7月30日及び同17年11月15日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同18年3月22日に,第30類「菓子(甘栗・甘酒・氷砂糖・みつまめ・ゆであずきを除く。),粉末あめ,水あめ(調味料),もち,干菓子,蒸し菓子,掛物菓子,ビスケット,カステラ,ドロップ,アイスクリーム,あめ,砂糖漬け,いり豆,パン」を指定商品とする書換登録がなされ,さらにその後,同28年4月12日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
2 登録第1752919号商標は,「PUNCH」の欧文字を横書きしてなり,昭和57年10月18日に登録出願,第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同60年3月25日に設定登録され,その後,平成7年2月27日及び同16年11月2日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同年11月17日に,第30類「アイスクリーム,その他の菓子及びパン」を指定商品とする書換登録がなされ,さらにその後,同26年11月18日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
3 登録第3358976号商標は,「パンチ」の片仮名と「PUNCH」の欧文字を上下二段に書してなり,平成6年8月8日に登録出願,第30類「みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,菓子及びパン,氷」を指定商品として,同9年11月14日に設定登録され,その後,同19年8月21日及び同29年10月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
以下,1ないし3をまとめて「引用商標」という。
第3 当審の判断
1 本件商標について
本願商標は,別掲のとおり,「PUNCH」の欧文字を白抜き文字で,先頭と末尾の「P」と「H」を大きく書し,かつ,「UNC」の文字の上に沿うように,「SOUR」の欧文字を黄緑色で横書きし,さらに「P」及び「H」の文字の上部に,それぞれ左右対称になるように稲妻と思しき黄色の図形を配して,全体がアーチ状に表されてなるものである。
そして,「SOUR」,「PUNCH」の文字部分及び稲妻の図形部分の隙間及び輪郭は,各構成部分を連結するように黒色で塗られており,本願商標は全体として,まとまりよく一体的に構成されているものといえる。
これより,本願商標は,その文字部分より「サワーパンチ」の称呼のみ生ずるものである。
また,構成中の「SOUR」の文字は「〈食べ物などが〉酸っぱい,酸味の(ある)」等の意味を有する英語であり,「PUNCH」の文字は「(特にげんこつの)(・・・への)一打ち,(ボクシングの)パンチ」等の意味を有する英語(ともに「ランダムハウス英和大辞典 第2版」小学館)であるものの,本願商標の文字部分全体としては,特定の語義を有するものとして一般に知られ親しまれた語ではなく,特定の意味合いを有しない一種の造語とみるのが相当である。
2 引用商標について
引用商標は「パンチ」の片仮名,「PUNCH」の欧文字及びこれらの二段併記からなるところ,「パンチ」の文字は「叩くこと。拳固でなぐること。特にボクシングで相手を打つこと。」の意味を有する語(「広辞苑 第七版」 岩波書店),また,「PUNCH」の文字は「(特にげんこつの)(・・・への)一打ち,(ボクシングの)パンチ」等の意味を有する英語である。
したがって,引用商標はその構成文字に相応して,「パンチ」の称呼を生じ,「叩くこと。拳固でなぐること。特にボクシングで相手を打つこと。」等の観念を生じるものである。
3 本件商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標とを対比すると,外観においては,本願商標と引用商標の構成は,それぞれ上記のとおりであるから,図形部分の有無,文字数の差異等から,両者の外観は明らかに相違するものであり,両者は,外観上,明確に区別できるものである。
次に,称呼については,本願商標から生じる「サワーパンチ」の称呼と,引用商標から生じる「パンチ」の称呼とを比較すると,両称呼はその音数及び音構成において明らかな差異を有するものであるから,両者は,それぞれを一連に称呼しても,称呼上,互いに聞き誤るおそれはない。
また,観念については,本願商標は特定の観念を生じないものであり,一方の引用商標とは,「叩くこと。拳固でなぐること。特にボクシングで相手を打つこと。」等の観念を生じるものであるから,観念において相紛れるおそれはない。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから,非類似の商標というべきである。
4 まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審理終結日 2018-09-13 
結審通知日 2018-09-19 
審決日 2018-10-03 
国際登録番号 1355827 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W30)
T 1 8・ 263- WY (W30)
T 1 8・ 262- WY (W30)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中村 聖山田 和彦 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 須田 亮一
榎本 政実
商標の称呼 サワーパンチ、パンチ 
代理人 竹内 耕三 

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