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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W36
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W36
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W36
管理番号 1342094 
審判番号 不服2016-17583 
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-11-25 
確定日 2018-07-03 
事件の表示 商願2015-54381拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成27年6月9日に登録出願されたものである。
そして,その指定役務については,原審における平成27年11月16日付けの手続補正書及び当審における同28年11月25日付けの手続補正書により,最終的に,第36類「金融派生商品取引の媒介・取次ぎ又は代理,金融派生商品市況に関する情報の提供,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,信用購入あっせん」となった。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5568263号商標は,「HAYABUSA」の文字を標準文字で表したものであり,平成24年6月7日登録出願,第36類「税務相談,税務相談に関する情報の提供,税務代理,税務代理に関する情報の提供,課税額の査定,関税に関する手続きの代行,関税に関する情報の提供,金融又は財務に関する助言及び評価,金融又は財務に関する情報の提供,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,信用購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,商品代金の徴収の代行,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,有価証券等清算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査」並びに第35類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同25年3月22日に設定登録されたものであるが,その後,商標法第50条第1項の規定に基づく商標権一部取消し審判(同28年12月2日予告登録)により,その指定役務中,第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,信用購入あっせん」については,登録を取り消す旨の審決がなされ,その確定登録が同30年3月20日になされているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
ア 本願商標は,別掲のとおり,右手前から左奥に奥行きのある立体感を持った態様で,「H」の文字を図案化してなる図形を表し,その右側に間を空けて,その図形と高低を併せるように,上段に「etp」の文字を筆記体風の書体で,下段に「Hayabusa」の文字を太字の斜体で表してなるものであり,それぞれの色彩は,図形部分は赤色,「etp」の文字部分は青色,「Haya」の文字部分は赤色及び「busa」の文字部分は青色である。
イ 本願商標の図形部分と文字部分とは,これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえない。
ウ 本願商標の文字部分についてみるに,「etp」の文字と「Hayabusa」の文字とは,一部を接して上下二段に近接して表されており,文字の書体及び大きさは異なるものの,色彩の共通性もあいまって(「etp」と「busa」の文字の色彩は共通している。),外観上一体的な印象を与えるものであり,これより生じる「イーティーピーハヤブサ」の称呼も冗長というほどのものではなく,一気一連に称呼することができるものである。
そして,「Hayabusa」の文字は,前半と後半で色彩を異にするものの,同一の書体で一連に表されているから,「はやぶさ(隼)」(タカ目ハヤブサ科の鳥)(「広辞苑第6版」岩波書店)の語をローマ字表記したものと認識,看取され得るとしても,「etp」の文字は,一般の辞書等に掲載されていない語であって,直ちに特定の意味合いを生じさせるものではないから,本願商標の文字部分全体としては特定の観念が生じないものである。
そうすると,本願商標の文字部分については,その構成全体をもって要部とし,取引に資されるものとみるのが相当である。
エ したがって,本願商標は,その文字部分から「イーティーピーハヤブサ」の称呼のみが生じ,特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
引用商標は,「HAYABUSA」の文字を標準文字で表してなるところ,これは「はやぶさ(隼)」(タカ目ハヤブサ科の鳥)(前掲書)の語をローマ字表記したものと認識されるものであるから,これより「ハヤブサ」の称呼が生じ,「はやぶさ(隼)」の観念が生じる。
(3)本願商標と引用商標の比較
本願商標の要部である文字部分と引用商標を比較すると,称呼においては,語頭における「イーティーピー」の音の有無に差異があるため,互いに聴別することは容易であり,外観においては,「Hayabusa」(HAYABUSA)の文字のつづりを共通するとしても,その書体や「etp」の文字部分の有無等に差異があるため,互いの外観上の印象は相違するものであり,観念においては,比較することができない。
そうすると,本願商標の文字部分と引用商標は,外観,称呼及び観念を総合して考察するならば,相紛れるおそれはない非類似の商標というべきである。
その他,本願商標と引用商標とが類似する商標であるとすべき理由は見いだせない。
したがって,本願商標と引用商標は,互いに出所の誤認混同を生じるおそれはなく,類似する商標ではない。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,その指定役務を比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号には該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標。色彩は原本を参照。)




審決日 2018-06-18 
出願番号 商願2015-54381(T2015-54381) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W36)
T 1 8・ 262- WY (W36)
T 1 8・ 263- WY (W36)
最終処分 成立  
前審関与審査官 佐藤 松江齋藤 貴博 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 阿曾 裕樹
田村 正明
商標の称呼 イイテイピイハヤブサ、イイテイピイ、ハヤブサ、エッチ、エイチ 
代理人 佐藤 勝 

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