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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W293035
管理番号 1339322 
審判番号 不服2017-14861 
総通号数 221 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-10-05 
確定日 2018-04-24 
事件の表示 商願2016-69921拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第29類「加工野菜及び加工果実,赤飯のもと,レトルトパウチされた赤飯のもと,ジャム,レトルトパウチされたジャム」,第30類「菓子及びパン,穀物の加工品,桜餡(菓子),桜餡入りの菓子,桜餡入りのパン,ゆで小豆,砂糖入りのゆで小豆,菓子としてのこしあん,穀物の加工品としてのこしあん,菓子としてのつぶあん,穀物の加工品としてのつぶあん,菓子としてのつぶしあん,穀物の加工品としてのつぶしあん,菓子としての小倉あん,穀物の加工品としての小倉あん,菓子としての煉あん,穀物の加工品としての煉あん,汁粉,汁粉のもと,ぜんざい,ぜんざいのもと,さらしあん,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,即席菓子のもと,食用粉類,ゼリー菓子,小豆・大豆・黒豆・青えんどう豆・赤いんげん豆・ひよこ豆を使用した穀物の加工品,袋入りあん,あんの缶詰,カップ入りのあん,小豆水煮,赤飯,加糖あん,乾燥あん,ようかん,水ようかん,あんみつ,みつ豆,小豆の加工品,レトルトパウチされた菓子及びパン,レトルトパウチされた穀物の加工品,レトルトパウチされた桜餡(菓子),レトルトパウチされた桜餡入りの菓子,レトルトパウチされた桜餡入りのパン,レトルトパウチされたゆで小豆,レトルトパウチされた砂糖入りのゆで小豆,レトルトパウチされた菓子としてのこしあん,レトルトパウチされた穀物の加工品としてのこしあん,レトルトパウチされた菓子としてのつぶあん,レトルトパウチされた穀物の加工品としてのつぶあん,レトルトパウチされた菓子としてのつぶしあん,レトルトパウチされた穀物の加工品としてのつぶしあん,レトルトパウチされた菓子としての小倉あん,レトルトパウチされた穀物の加工品としての小倉あん,レトルトパウチされた菓子としての煉あん,レトルトパウチされた穀物の加工品としての煉あん,レトルトパウチされた汁粉,レトルトパウチされた汁粉のもと,レトルトパウチされたぜんざい,レトルトパウチされたぜんざいのもと,レトルトパウチされたさらしあん,レトルトパウチされたアイスクリームのもと,レトルトパウチされたシャーベットのもと,レトルトパウチされたゼリー菓子,レトルトパウチされた小豆・大豆・黒豆・青えんどう豆・赤いんげん豆・ひよこ豆を使用した穀物の加工品,レトルトパウチされた小豆水煮,レトルトパウチされた赤飯,レトルトパウチされた加糖あん,レトルトパウチされたようかん,レトルトパウチされた水ようかん,レトルトパウチされたあんみつ,レトルトパウチされたみつ豆,レトルトパウチされた小豆の加工品」及び第35類「飲食料品(但し、酒類を除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として,平成28年6月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
本願商標は,その構成中に,その指定商品との関係において「桜の葉を加味した餡,桜色の餡」の意味合いを認識させる「さくらあん」の文字を有してなるため,これをその指定商品中,「桜餡,桜餡入りの商品」以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲のとおり,内側をピンク色で塗りつぶしてなる縦長の枠内に,上部には,内側を白抜きした円内に,5枚の花弁と多数の花心よりなるピンク色の花びらの図形を表し,中央には,大きく,白抜きで縦書きした「さくらあん」の平仮名を,そして,その左下及び右上には濃いピンク色の縦長の枠を配置し,その左下の枠内には,右90度回転させた「Sakuraan Brand」の欧文字を縦に表してなるものである。
(2)本願商標の商標法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は,上記(1)のとおり,図形及び文字を縦長の枠内にバランスよく配置してなるところ,全体をピンク色の同色系で表してなることもあり,構成全体としてまとまりのよい印象を与えるものである。
そして,本願商標の構成中,「Sakuraan Brand」の欧文字部分については,その構成中「Sakuraan」の文字部分は特定の意味合いを直ちに認識させるものではなく,「Brand」の文字部分は「銘柄,ブランド」の意味を有する語であるから(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店),全体として「『Sakuraan』というブランド」を表してなるとの印象を与えるもので,その構成文字に相応して「サクラアンブランド」の称呼が生じる。
また,「さくらあん」の文字は,本願商標の指定商品中にも第30類「桜餡(菓子),桜餡入りの菓子,桜餡入りのパン,レトルトパウチされた桜餡(菓子),レトルトパウチされた桜餡入りの菓子,レトルトパウチされた桜餡入りのパン」との記載があるとおり,「菓子及びパン」を取り扱う分野では,餡の種類の一である「桜餡」の語を平仮名で表記してなるものと認識,理解されるにすぎないものであって,自他商品の識別力を欠く語であるというべきであるが,本願商標のような構成,すなわち,本願商標における「さくらあん」の平仮名部分は,「『Sakuraan』というブランド」を表す「Sakuraan Brand」の文字部分とは近接して配置されており,その称呼も「Sakuraan」部分から生じる「サクラアン」の称呼と共通することに加えて,請求人は,創業時(昭和5年(1930年))から創業地の景観にちなんで名付けた「さくらあん」の文字を使用した「乾燥餡」を販売しており,現在では,「さくらあん」や「さくら庵」の文字を表示した「つぶあん」,「こしあん」,「しろあん」及び「栗入りぜんざい」など様々な小豆加工品があり,それらの販売実績は,平成28年度(2016年度)で約388万個,中には各種賞を受賞した商品もあるような取引の実情をも考慮すれば(甲1,2,4?10,14の1),本願商標に接する需要者は,「さくらあん」の平仮名部分を,近接する欧文字部分とあいまって,特定の意味を有さない「Sakuraan Brand」なる語の一部を表記したものと認識,理解し,取引に当たるとみるのが相当である。
以上のとおり,本願商標は,これをその指定商品に使用するときでも,これに接する需要者をして,その構成中の「さくらあん」の平仮名部分は,特定の観念を生じるものではなく,本願商標のような構成においては,餡の種類の一である「桜餡」を表してなるものとは直ちに認識し難く,特定の商品の品質を表示したものとは理解されるものではないから,商品の品質の誤認を生じるおそれはない。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(3)結論
以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当せず,その他,本願商標について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標。色彩は原本を参照。)




審決日 2018-04-09 
出願番号 商願2016-69921(T2016-69921) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W293035)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大渕 敏雄 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 田村 正明
阿曾 裕樹
商標の称呼 サクラアンブランド、サクラアン、サクラ 
代理人 安原 正義 
代理人 大西 育子 

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