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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W30
管理番号 1336348 
審判番号 不服2017-650044 
総通号数 218 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-02-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-07-13 
確定日 2017-12-04 
事件の表示 国際登録第1307867号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第30類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として,2015年(平成27年)10月22日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,平成28年4月4日に国際商標登録出願されたものである。
その後,本願の指定商品は,原審における平成29年2月17日付けの手続補正書により,第30類「Baked confectionary,biscuits,wafer biscuits,confectionery,long-life bread and cakes,pasta and other preparations made from cereals,bread;chocolate and chocolate goods,confectionery;mustard,sauces(condiments);honey;sweet spread made with chocolate(confectionery);those all made in Austria.」となった。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第2457173号商標(以下「引用商標」という。)は,「Baumstamm」の欧文字及び「バウムシュタム」の片仮名を二段に表してなり,平成元年9月27日に登録出願,第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同4年9月30日に設定登録され,その後,同14年9月4日に,指定商品を第30類「菓子及びパン」とする指定商品の書換登録がなされ,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲のとおり,「BAUMSTAMME」(7文字目の「A」の文字部分にはウムラウト記号が付されている。以下同じ。)の欧文字を横書きしてなるところ,その構成中の「BAUM」の文字は,「木」の意味を,「STAMME」の文字は,「樹幹」の意味を有する「Stamm」の複数形を表すドイツ語であるものの,我が国におけるドイツ語の習熟度を考慮すれば,これに接する需要者が,直ちにこれらの意味合いを理解するとはいい難く,特定の意味を有しない一種の造語として認識されるといえるものである。
そうすると,本願商標からは,英語読み風に「バウムシュテメ」又は「バウムスタメ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「Baumstamm」の欧文字と「バウムシュタム」の片仮名とを二段に書してなるものであるから,これらからは,「バウムシュタム」の称呼を生じるものである。
そして,引用商標の構成中,上段の「Baumstamm」の欧文字部分は,「木の幹,樹幹」の意味を有するドイツ語であるものの,直ちにこれらの意味を理解させるとはいい難いものであるから,引用商標は,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標とを比較するに,本願商標は,別掲のとおり,「BAUMSTAMME」の欧文字を横書きしてなるのに対し,引用商標は,「Baumstamm」の欧文字と「バウムシュタム」の片仮名とを二段に書してなるものであるから,両者は,片仮名の有無において明確な差異を有するものである。
そして,本願商標と引用商標の欧文字部分とを比較しても,語頭の「B」の欧文字に続く2文字目以降,前者は,全て大文字で表されているのに対し,後者は,全て小文字で表されているものであって,かつ,両者は7文字目の「A」と「a」の文字部分においてウムラウト記号の差異をも有するものであるから,両者の構成文字が,語尾における「E」の欧文字の有無の差異を有するにすぎないとしても,本願商標と引用商標とは,全体の印象が異なり,十分に区別し得るものと認められ,外観において相紛れるおそれはない。
次に,本願商標から生じる「バウムシュテメ」及び「バウムスタメ」の称呼と,引用商標から生じる「バウムシュタム」の称呼とは,前半の「バウム」の音を共通にするものの,後半において,「シュテメ」及び「スタメ」の音と,「シュタム」の音という差異を有するものであるから,これらを称呼したときは,語調,語感が相違し,十分に聴別し得るものであるから,両商標は,称呼において相紛れるおそれはない。
また,本願商標と引用商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,観念において相紛れるおそれはない。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審決日 2017-11-17 
国際登録番号 1307867 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W30)
T 1 8・ 263- WY (W30)
T 1 8・ 261- WY (W30)
最終処分 成立  
前審関与審査官 茂木 祐輔 
特許庁審判長 田中 亨子
特許庁審判官 小林 裕子
平澤 芳行
商標の称呼 バウムシュテメ、バウムシュタメ、バウムスタメ、バームシュテメ、バームシュタメ、バームスタメ 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 

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