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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) X30 |
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管理番号 | 1334521 |
審判番号 | 取消2017-300005 |
総通号数 | 216 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2017-12-28 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2016-12-28 |
確定日 | 2017-11-07 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第5272866号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第5272866号商標の商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5272866号商標(以下「本件商標」という。)は、「ピヨネーズ」の文字を横書きしてなり、平成21年2月24日に登録出願、第30類「マヨネーズ」を指定商品として、同年10月16日に設定登録されたものである。 そして、本件審判の請求の登録日は、平成29年1月20日である。 2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べている。 (1)請求の理由 本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。 (2)答弁に対する弁駁 被請求人は、本件商標をその指定商品について使用していたことを証明する証拠として、乙第1号証及び乙第2号証を提出している。 しかしながら、乙第1号証は、頒布先の名刺と頒布した名刺の裏面(写し)とされるものであり、その一部には、「ライセンス商品のご案内(登録商標)」の記載とともに、「調味料 Seasoning」として、「タレタレ タレタレソース タレッシング ピヨネ ピヨネーズ」の記載があり、かつ、「2011.07.16」、「2012.07.05」、「2012.10.30」、「2013.11.28」、「2015.1.25」、「2015.3.25」及び「2015.4.24」の日付の記載があるが、その「ピヨネーズ」の表示は、商標的使用ではなく、本件商標の指定商品である「マヨネーズ」について自他識別機能を発揮しているとはいえないことに加え、本件審判の請求に係る登録日前3年よりも前の日付のものについては、使用についての証拠にはなり得ない。 また、乙第2号証は、実物写真(写し)とされるものであり、商品陳列棚に並べられた調理パンとその商品名としての「ピヨネーズ」の表示があり、かつ、「2012/06/26」、「2012/07/05」及び「2012/08/21」の日付が確認できるが、これらによっては、本件商標がその指定商品「マヨネーズ」について使用されていたとはいえないことに加え、その日付も本件審判の請求に係る予告登録日前3年よりも前のものだけであるから、乙第2号証自体、使用についての証拠にはなり得ない。 3 被請求人の答弁 被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由として、証拠として提出する名刺は取引書類といえるから、商標を頒布し、使用したといえると述べ、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。 4 当審の判断 (1)被請求人提出の乙各号証について ア 乙第1号証は、頒布先の名刺と頒布した名刺の裏面(写し)とされるもの(全4葉)であるところ、その1葉目には、頒布したと思しき相手方(1名)の名刺と、頒布したとする名刺の裏面と思しきもの(5枚)があり、後者については、それぞれ、2011年7月16日、2012年7月5日、2012年10月30日、2013年11月28日及び2015年1月25日を示す日付の記載がある。 そして、上記頒布したとする名刺の裏面と思しきものには、「ライセンス商品のご案内(登録商標)」の見出しの下、各種商標のリストが記載されており、そのリストのうち、「調味料」の項目中に「ピヨネーズ」の表示がある。 また、乙第1号証の2葉目ないし4葉目においても、その1葉目と同様の記載ないし表示がある。具体的には、2葉目が、頒布したと思しき相手方(7名)の名刺と頒布したとする名刺の裏面と思しきもの1枚(2015年3月25日の日付を示す記載あり)、3葉目が、頒布したと思しき相手方(6名)の名刺と頒布したとする名刺の裏面と思しきもの1枚(2015年4月24日の日付を示す記載あり)、4葉目が、頒布したと思しき相手方(3名)の名刺と頒布したとする名刺の裏面と思しきもの1枚(2015年4月24日の日付を示す記載あり)である。 イ 乙第2号証は、実物の写真(写し)とされるものであるところ、該写真には、調理パンとその商品名を示す「ピヨネーズ」の記載のある値札が写っており、撮影日が2012年6月26日及び2012年7月5日であることを示す表示がある。 (2)本件商標の使用について 上記(1)において認定した事実によれば、被請求人である本件商標権者は、2011年(平成23年)7月16日から2015年1月25日までの間に、複数の者と名刺交換を行ったことがうかがえ、また、2012年(平成24年)6月及び7月頃に、調理パンの商品名として「ピヨネーズ」の標章が用いられたことがうかがえるが、これらをもって、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)が、本件審判の請求の登録日前3年以内(平成26年1月20日から同29年1月19日まで)に、その指定商品である「マヨネーズ」について使用したと認めることはできない。 その他、本件商標が、本件審判の請求の登録日前3年以内に、その指定商品である「マヨネーズ」について使用されていたことを認めるに足る証拠方法の提出はなされていない。 (3)まとめ 以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品について本件商標を使用していたことを証明したものとは認められない。 また、被請求人は、本件審判の請求に係る指定商品に本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2017-08-31 |
結審通知日 | 2017-09-05 |
審決日 | 2017-09-29 |
出願番号 | 商願2009-16417(T2009-16417) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Z
(X30)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 石塚 文子 |
特許庁審判長 |
青木 博文 |
特許庁審判官 |
田中 敬規 小松 里美 |
登録日 | 2009-10-16 |
登録番号 | 商標登録第5272866号(T5272866) |
商標の称呼 | ピヨネーズ |
代理人 | 福地 武雄 |