ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W33 審判 全部申立て 登録を維持 W33 |
---|---|
管理番号 | 1333450 |
異議申立番号 | 異議2017-900213 |
総通号数 | 215 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2017-11-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2017-06-26 |
確定日 | 2017-10-13 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5933993号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5933993号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5933993号商標(以下「本件商標」という。)は、明朝体による「朝倉」の文字を横書きしてなり、平成28年9月2日に登録出願、第33類「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,リキュール,洋酒」を指定商品として、同29年2月17日に登録査定、同年3月24日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号又は同法第4条第1項第16号に該当するから、その登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。 本件商標は、「福岡県朝倉市」を意味する行政区画名「朝倉」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるものであるところ、「朝倉市」は、平成18年3月20日に甘木市、朝倉町、杷木町が合併してできた市であり、福岡県の中央部に位置する人口54,845人(平成28年9月末現在)、面積246.71平方キロメートルの市である(甲2、甲3)。「朝倉市」は、最近の九州北部豪雨災害の中心地として、連日繰り返して報道されたため、全国的に知られるようになったが、それまでは、九州から離れた遠隔地にあっては、余り知られていない名称の市ではあった。 したがって、本件商標は、福岡県朝倉市を意味する行政区画名を商標として登録したものであり、その指定商品が福岡県朝倉市周辺で生産又は販売された商品である場合は、商品の品質等を表示するにすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当し、その指定商品が福岡県朝倉市周辺以外で生産又は販売された商品である場合は、商品の品質について誤認を生じるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 本件商標は、前記1のとおり、「朝倉」の文字を明朝体で表してなるところ、当該文字は、福岡県中部に位置する地名であるとともに、愛媛県北部及び高知県中部に位置する地名でもあり(「コンサイス日本地名事典<第5版>」、株式会社三省堂発行)、また、姓氏として用いられることもあるものである。 さらに、申立人の提出した甲各号証によれば、福岡県の中央部に位置する人口約5万5,000人、総面積246.71平方キロメートルの市名(地名)として、「朝倉市」が存することは認められるものの、「朝倉」の文字は、上記のとおり、複数存する地名を表す語であるほか、別異の語義をも有する語であるから、これが、本願の指定商品との関係において、取引者、需要者により、その商品の産地、販売地を具体的に表したものとして認識されるとはいい難い。 そうすると、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、商品の産地、販売地を表したものと認識することはなく、また、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。 してみれば、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2017-10-05 |
出願番号 | 商願2016-100668(T2016-100668) |
審決分類 |
T
1
651・
13-
Y
(W33)
T 1 651・ 272- Y (W33) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 菅沼 結香子 |
特許庁審判長 |
青木 博文 |
特許庁審判官 |
田中 敬規 小松 里美 |
登録日 | 2017-03-24 |
登録番号 | 商標登録第5933993号(T5933993) |
権利者 | 朝倉酒造株式会社 |
商標の称呼 | アサクラ |
代理人 | 小山 義之 |