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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W17
審判 全部申立て  登録を維持 W17
審判 全部申立て  登録を維持 W17
審判 全部申立て  登録を維持 W17
管理番号 1331477 
異議申立番号 異議2016-900283 
総通号数 213 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-09-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-09-05 
確定日 2017-04-20 
異議申立件数
事件の表示 登録第5856032号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5856032号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5856032号商標(以下「本件商標」という。)は、「ECORENE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成27年9月29日に登録出願、第17類「生分解性の粉末状又は微粒子状のプラスチック基礎製品」を指定商品として、同28年5月2日に登録査定、同年6月3日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1639070号商標(以下「引用商標」という。)は、「ESCORENE」の欧文字をゴシック体で横書きしてなり、昭和54年6月21日に登録出願、第34類「プラスチック、その他本類に属する商品」を指定商品として、同58年12月26日に設定登録、その後、平成17年1月26日に指定商品を第17類「プラスチック基礎製品,ゴム,岩石繊維製防音材(建築用のものを除く。),石綿の板,石綿の粉」とする指定商品の書換登録されたものであり,その商標権は,現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するため、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標の指定商品は、第17類の「プラスチック基礎製品」(類似群34A01)で共通することから、互いの指定商品が「同一又は類似する」ことは明らかである。
イ 本件商標は一連に左横書きした標準文字による欧文字「ECORENE」からなる文字商標であり、引用商標は一連に左横書きした欧文字「ESCORENE」からなる文字商標である。両者は、単に同じ欧文字を構成要素としているだけでなく、「ECORENE」と「ESCORENE」の関係であるから、本件商標が7文字構成であるのに対して、引用商標は8文字構成である。確かに、引用商標のほうが1文字だけ構成文字が多いが、引用商標が第2文字として「S」を有している以外は完全に共通しており、本件商標の7文字はそっくりそのまま引用商標に包摂されている。
そうすると、簡易迅速な取引が求められる現実の商取引の現場で、同一又は類似の商品について両商標を付した商標が展示・販売されているような場合には、「ECORENE」と「ESCORENE」の関係から、これらに接する需要者・取引者をして両者を見誤らせる危険性が極めて高い外観上類似の商標である。
ウ さらに、両者は、特定の観念を直ちに想起させるものではないから、称呼上の類否が特に重視されるべきである。
本件商標からは自然的称呼として「エコレーネ」又は「エコルネ」が、引用商標からは自然的称呼として「エスコレーネ」又は「エスコルネ」がそれぞれ生ずるのが相当である。
そうすると、「エコレーネ」対「エスコレーネ」、又は、「エコルネ」対「エスコルネ」であるから、それぞれ引用商標の称呼に第2音として「ス」音が加わっているだけであり、「ス」音が無声摩擦音として比較的弱く発音されることも相まって、平均的な需要者・消費者にとっては聴別することが決して容易ではない称呼上類似の商標である。
エ したがって、本件商標と引用商標とは、指定商品において同一又は類似であるばかりでなく、商標も外観及び称呼において類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、アメリカ合衆国テキサス州に本社を置く国際石油資本であり、全世界で事業を展開している著名な法人である(甲8)。申立人は、ガソリンスタンドを展開しているばかりでなく、世界各国で様々な石油化学製品の製造・販売を行っている。もちろん、石油化学の代表製品であるプラスチックとその加工品も含まれている。
このように、申立人が所有する引用商標と僅か一文字、一音しか差異するところがない本件商標が「プラスチック基礎製品」について使用されたならば、あたかも申立人又はその企業グループの取扱いに係る製品であるかのような誤解を招いてしまうため、取引者・需要者間において商品の出所混同・品質の誤認を招く危険性が確実に存在していることは明白である。
とすると、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)まとめ
このように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して商標登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標は、前記1のとおり、「ECORENE」の欧文字を標準文字で表してなり、該文字に相応し「エコレネ」又は「エコルネ」の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない一種の造語として把握されるものであって、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標は、前記2のとおり、「ESCORENE」の欧文字をゴシック体で横書きしてなり、該文字に相応し「エスコレネ」又は「エスコルネ」の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない一種の造語として把握されるものであって、特定の観念を生じないものである。
ウ そこで、両商標の類否を検討すると、本件商標と引用商標とは、両者の構成文字の書体の差異、7文字と8文字との構成文字数の差異及び2文字目の「S」の文字の有無の差異により、外観上、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
次に、本件商標と引用商標からそれぞれ生じる「エコレネ」と「エスコレネ」の称呼、及び同じく「エコルネ」と「エスコルネ」の称呼を比較すると、それらはいずれも第2音において「ス」の音の有無という差異を有し、その差異は該差異音が比較的弱い音であるとしても、4音と5音という短い音構成からなる両称呼全体の語調語感に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、かれこれ聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。
さらに、観念において両商標は、共に特定の観念を生じないものであるから、相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人は、本件商標が本件指定商品中「プラスチック基礎製品」に使用された場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある旨主張する。
しかしながら、申立人が提出した甲第8号証は、申立人の概要が記載されているのみであり、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者・需要者間に広く認識されていることを示す証拠は提出されておらず、しかも、職権をもって調査するも、引用商標が我が国において、周知、著名であるとすべき事情は見いだせない。
そうすると、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国において取引者・需要者の間において広く認識されているものとは認められない。
そして、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
してみれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように誤認し、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-04-13 
出願番号 商願2015-93932(T2015-93932) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (W17)
T 1 651・ 261- Y (W17)
T 1 651・ 263- Y (W17)
T 1 651・ 271- Y (W17)
最終処分 維持  
前審関与審査官 宗像 早穂 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 榎本 政実
平澤 芳行
登録日 2016-06-03 
登録番号 商標登録第5856032号(T5856032) 
権利者 エー.シュルマン,インク.
商標の称呼 エコルネ、エコレネ 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
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