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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W053542
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W053542
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W053542
管理番号 1330290 
審判番号 不服2016-650051 
総通号数 212 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-08-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-10-06 
確定日 2017-05-22 
事件の表示 国際登録第1256291号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第5類,第35類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として,2014年11月12日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2015年(平成27年)5月12日に国際商標登録出願されたものである。
その後,指定商品及び指定役務については,平成28年4月22日付け手続補正書による補正があった結果,第5類「Dietetic and nutritional supplements;pharmaceutical products for the treatment of cancer.」,第35類「Business advisory and management services for companies in the health sector;retail services or wholesale services for pharmaceutical products for use in treating cancer,sanitary products for medical use;retail services or wholesale services via global computer networks for pharmaceutical products for use in treating cancer,sanitary products for medical use.」及び第42類「Laboratory research services relating to pharmaceutical products;scientific and technological research and development(for others).」とされたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続している。
(1)登録第4356173号商標(以下「引用商標1」という。)は,「アイ・バランス」の文字と「Eye Balance」の文字を二段併記してなり,平成11年2月24日登録出願,第29類「ブルーベリーエキスを主成分とする軟カプセル状の加工食品」を指定商品として,同12年1月28日に設定登録されたものである。
(2)登録第5749329号商標(以下「引用商標2」という。)は,「アイバランス」の文字を標準文字で表してなり,平成26年11月5日登録出願,第5類「薬剤」を指定商品として,同27年3月13日に設定登録されたものである。
以下,引用商標1と引用商標2をまとめていうときは,「引用商標」という。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,別掲のとおり,金色で着色された大小様々な矩形図形を組み合わせてなる幾何図形の上段に,半角程度のスペースを介して,「i」及び「Balance」の欧文字と,それらよりやや細字の「Advanced」の欧文字を横一連に配してなるところ,これらは,文字部分において,スペースを介した前後で文字の太さに差はあるものの,同じゴシック体により,同じ大きさで表され,横長の帯状に表された図形部分と同じ幅,同じ色彩をもって表されていることから,全体としてまとまりのよい一体的な印象を与えるものである。
そして,本願商標の構成中の文字部分についてみるに,「i」の文字は「information」や「internet」の頭文字として,「Balance」の文字は「均衡,平衡,バランス」の意味を有する英語として,「Advanced」の文字は「進歩した,高等の,進んだ」の意味を有する英語として,広く知られているものであって,本願商標の指定商品及び指定役務との関係において,これらの文字の一部が,強く印象に残る,または,商品又は役務の出所識別標識としての機能が弱いということもなく,上記の外観構成にあって,文字部分は,一連一体のものと把握されるとみるのが相当である。
また,本願商標の文字部分から生じる「アイバランスアドバンスト」の称呼も,無理なく一連に称呼し得るものである。
してみれば,本願商標からは,その構成文字に相応して「アイバランスアドバンスト」の称呼のみが生じ,特定の観念は生じないというべきである。
(2)引用商標
引用商標1の構成は,前記2(1)のとおりであり,上段の「アイ・バランス」の文字が,下段の「Eye Balance」の文字の読みを特定しているものとみるのが自然であるから,引用商標1からは,「アイバランス」の称呼が生じ,「目のバランス(均衡)」ほどの観念が生じるというべきである。
また,引用商標2の構成は,前記2(2)のとおり,「アイバランス」の文字を標準文字で表してなるものであるから,引用商標2からは,「アイバランス」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
まず,外観については,本願商標と引用商標の構成は,それぞれ上記のとおりであるから,構成する文字及び図形の相違から,両者の外観は明らかに相違するものであり,両者は,外観上,判然と区別できるものである。
次に,称呼については,本願商標から生じる「アイバランスアドバンスト」の称呼と,引用商標から生じる「アイバランス」の各称呼とを比較すると,両称呼はその音数及び音構成において明らかな差異を有するものであるから,両者は,それぞれを一連に称呼しても,称呼上,互いに聞き誤るおそれはない。
さらに,観念については,特定の観念が生じることのない本願商標と「目のバランス(均衡)」の観念が生じる引用商標1とは,観念において相紛れるおそれはない。また,本願商標と引用商標2は,ともに特定の観念が生じないものであるから,観念において相紛れるおそれがあるということはできない。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼,観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから,非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,その指定商品が同一又は類似する場合があるとしても,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審理終結日 2017-04-14 
結審通知日 2017-04-25 
審決日 2017-05-09 
国際登録番号 1256291 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W053542)
T 1 8・ 262- WY (W053542)
T 1 8・ 263- WY (W053542)
最終処分 成立  
前審関与審査官 阿曾 裕樹 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 大森 友子
冨澤 武志
商標の称呼 アイバランスアドバンスト、イバランスアドバンスト、アイバランス、イバランス、バランス、アドバンスト 
代理人 佐々木 美紀 
代理人 鮫島 睦 
代理人 川本 真由美 

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