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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W41
審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 W41
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W41
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W41
管理番号 1327993 
審判番号 不服2016-17962 
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-06-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-12-01 
確定日 2017-05-10 
事件の表示 商願2015-120574拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「オアシス」の片仮名及び「OASIS」の欧文字を二段に横書きしてなり,第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成27年12月8日に登録出願されたものである。
その後,本願の指定役務については,原審における平成28年5月23日付けの手続補正書により,第41類「ソフトウェアの知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5415409号商標は,別掲のとおりの構成からなり,平成22年9月28日に登録出願,第41類「健康管理についての知識の教授,スポーツの教授,運動施設の提供」を指定役務として,平成23年6月3日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,前記1のとおり,「砂漠中で水がわき,樹木の繁茂している沃地」の意味を有する「オアシス」の片仮名及びその英語表記である「OASIS」の欧文字を二段に横書きしてなるものであるから,「オアシス」の称呼及び観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は,別掲のとおり,黒色の「OaSIS」の欧文字と青色の幾何図形を青色の盾型枠内に配した図形を上段に表し(以下「上段図形部分」という。),下段に「RUN LAB」及び「OASIS SHINJYUKU RUNNING THEATER」の欧文字を異なる大きさで二段に書してなる(以下「下段文字部分」という。)ところ,構成中の上段図形部分と下段文字部分は視覚上分離して把握されるものであり,また,両者に観念的なつながりも見いだせないことからすれば,それらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないから,上段図形部分と下段文字部分はそれぞれ独立して自他役務の識別機能を果たし得るものとみるのが相当である。
そして,引用商標の上段図形部分についてみるに,盾型の枠及び幾何図形は特定の意味合いを認識させるものとは認められないから,出所識別標識としての称呼及び観念を生じるものではない。そうすると,上段図形部分においては,図形内の上部中央に顕著に表された「OaSIS」の欧文字部分が看者に強く支配的な印象を与え,該文字部分のみを分離,抽出し,「OaSIS」の欧文字部分に着目されて取引に資される場合も決して少なくないというのが相当である。
してみれば,引用商標は,その構成中,上段図形部分の「OaSIS」の文字部分から,「オアシス」の称呼及び観念を生じるものといえる。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標の上段図形部分の外観を比較すると,前者が「オアシス」及び「OASIS」の文字よりなるのに対し,後者は図形の内部に「OaSIS」の欧文字を配してなるところ,両者の構成中の欧文字は,大文字と小文字の相違はあるが綴りを同じくすることから,両者は外観上近似した印象を与えるものといえる。また,両者は共に「オアシス」の称呼及び観念を生じるものであるから,称呼及び観念において共通するものである。
してみれば,本願商標と引用商標とは,外観において近似し,称呼及び観念において共通するものであるから,これらを全体的に考察すれば,両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本願商標の指定役務中第41類「ソフトウェアの知識の教授」と,引用商標の指定役務中第41類「健康管理についての知識の教授,スポーツの教授」を比較するに,「ソフトウェアの知識の教授」は,ソフトウェアの設計や操作方法等の知識を教授する役務であって,他方,「健康管理についての知識の教授」は,疾病予防や健康保持・増進のための知識を教授する役務であり,また,「スポーツの教授」は,主にスポーツの技能を教授する役務であって,両者は,提供される知識の内容に明らかな相違があり,いずれもその専門家により提供されるものであるから,本願商標の指定役務と引用商標の指定役務は,役務の質,提供者,需要者が異なるものであり,両者に関連性を認めることはできない。
してみれば,本願商標の指定役務中「ソフトウェアの知識の教授」と引用商標の指定役務中「健康管理についての知識の教授,スポーツの教授」とが,互いに類似する役務であるということはできない。
(5)まとめ
以上によれば,本願商標と引用商標は類似するものであるが,本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とは類似しないものであるから,本願商標は,引用商標との関係において,商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
したがって,本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(引用商標。色彩については原本を参照されたい。)


審決日 2017-03-28 
出願番号 商願2015-120574(T2015-120574) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W41)
T 1 8・ 261- WY (W41)
T 1 8・ 262- WY (W41)
T 1 8・ 264- WY (W41)
最終処分 成立  
前審関与審査官 石塚 文子 
特許庁審判長 堀内 仁子
特許庁審判官 平澤 芳行
小林 裕子
商標の称呼 オアシス 
代理人 高橋 康夫 

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