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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W16
管理番号 1325084 
異議申立番号 異議2016-900168 
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-07-03 
確定日 2017-01-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第5851905号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5851905号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5851905号商標(以下「本件商標」という。)は、「婚姻届製作所」の文字を標準文字で表してなり、平成27年12月14日に登録出願、平成28年4月27日に登録査定され、第16類「紙製包装用容器,プラスチック製包装用袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙類,文房具類,印刷物,書画」を指定商品として、平成28年5月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を以下のように述べ、証拠として「行政書士法(抄)」及び「商品に添付されている資料『デザイン婚姻届について』」を提出している。
本件商標に用いられている「婚姻」は、民法第739条によれば、戸籍法(昭和22年12月22日法律第224号)の定めるところにより市町村長に対して届出することによって、その効力が生じることとされているものであり、婚姻の届出を書面でするときは、戸籍法施行規則(昭和22年12月29日司法省令第94号)第59条により同規則附録第12号様式によらなければならないこととされている。
本件商標の使用者は、婚姻をしようとする当事者等からの依頼により報酬を得て法令で定められた婚姻の届出の様式に、「世界に一つの婚姻届」などの名称で、法定記載事項以外の届出に必要でない図柄や写真を付け加え印刷し、日本全国の市町村役場の窓口に提出できる旨を宣伝し、商品として販売を行っている。
ところで、市町村役場ほか官公署に提出する各種届書や申請書などの書類について、当事者から報酬を得て、業として作成することは、現行法令上、行政書土及び行政書上法人でない者は行うことができないとして行政書土法に規定されている。
本件商標「婚姻届製作所」は、法令に基づき官公署に提出する書類である「婚姻届」を「製作」することを業務としていることを明らかにしているものである。しかしながら、本件商標の使用者である法人は、その名称から、行政書士法人ではないのは明らかであり、本件商標の登録は、行政書士や行政書土法人以外の者でも、当事者から報酬を得て官公庁に提出する書類を作成できるような誤解を広く国民に与えかねないものであり、業として商品を生産及び販売等をすることが法令で規制されている場合に、それができない者により生産及び販売される製品に使用される識別標識の登録がなされることは、需要者の利益を保護するための商標制度の目的に反するものであり、これらは、商標法第4条第1項第7号に該当して登録が許されないものである。

3 当審の判断
(1)本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「婚姻届製作所」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、いずれも一般に使用されている「婚姻が有効に成立するために必要な手続」を表す「婚姻届」の文字と「ものをつくる所」を表す「製作所」の文字とを結合して一体に表したものであることから、構成文字全体として「『婚姻届』をつくる所」程の意味合いを理解させるものと認められる。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は、本件商標は「婚姻届を製作する」という業務を明らかにしているものであり、行政書士法人ではない商標権者による、本件商標の登録は、行政書士や行政書土法人以外の者でも、当事者から報酬を得て官公庁に提出する書類を作成できるような誤解を国民に与えかねないものであるから、需要者の利益を保護するための商標制度の目的に反する旨主張する。
しかしながら、本件商標は、上記(1)のとおり、構成各語の一般に認識されている意味に従えば、「『婚姻届』をつくる所」を理解させるものであり、その指定商品との関係からみても、「(行政書士や行政書土法人が)当事者から報酬を得て書類を作成する所」の意味合いを理解させるものとはいい難く、当該意味合いを表すものとして使用されているという実情も見当たらない。
そして、申立人が提出した証拠「商品に添付されている資料『デザイン婚姻届について』」及び職権調査によれば、商標権者は、当事者の代わりに婚姻届所定の事項を記入する役務を提供している事実はなく、本件商標の指定商品中「文房具類」の範疇に属する「婚姻届用紙」を戸籍法施行規則による様式に則り製作し販売していることを認めることができるものであるところ、官公庁に提出する各種届書等の書類を、業として報酬を得て当事者に代わってこれらの書類を作成する行為は、例えば、行政書士法において行政書士又は行政書士法人に制限されているが、様式に係る規則に従った婚姻届用紙及びその他の本件商標の指定商品は、通常、一般の製造業者又は販売店により取り扱われている商品であり、これらを生産し、譲渡する行為について、我が国の法律によって制限されている事実及び本件商標の使用について禁止されているといった事実を見いだすこともできない。
してみると、本件商標は、行政書士や行政書土法人ではない者が、業として報酬を得て官公庁に提出する書類を作成できることを表したものと誤認されるおそれはなく、また、業として本件商標の指定商品について、これらを生産及び販売等をすることが法律で規制されているものとは認められないことから、本願商標の登録が、需要者の利益を害するものとは認められず、その使用が他の法律によって禁止されているものではなく、社会の一般的道徳観念等に反するものとも認められない。
さらに、本件商標は、その構成自体が卑わい、差別的、矯激、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではないことは明らかであり、ほかに、本件商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合などに該当するということはできず、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできないものである。
したがって、本件商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとの申立人の主張は、妥当ではなく、採用することができず、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものといえない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2016-12-27 
出願番号 商願2015-122924(T2015-122924) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W16)
最終処分 維持  
前審関与審査官 宗像 早穂 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 田村 正明
堀内 仁子
登録日 2016-05-20 
登録番号 商標登録第5851905号(T5851905) 
権利者 LMNホールディングス株式会社
商標の称呼 コンイントドケセーサクジョ、コンイントドケセーサクショ、コンイントドケ 
代理人 平野 泰弘 
代理人 都築 健太郎 
代理人 杉本 明子 
代理人 秋和 勝志 
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