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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W28
審判 全部申立て  登録を維持 W28
審判 全部申立て  登録を維持 W28
管理番号 1325074 
異議申立番号 異議2016-900241 
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-08-12 
確定日 2017-02-02 
異議申立件数
事件の表示 登録第5848931号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5848931号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5848931号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成27年11月19日に登録出願,第28類「卓球用ボール,その他の卓球用具」を指定商品として,平成28年3月24日に登録査定,同年5月13日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は,以下の2件であり,いずれも現に有効に存続しているものである(以下,まとめていうときは「引用商標」という。)。
1 登録第3300659号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成6年11月15日に登録出願,第25類「履物,運動用特殊靴」を指定商品として,平成9年5月2日に設定登録されたものである。
2 国際登録第1050221号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲3のとおりの構成からなり,2010年8月5日に国際登録,2013年1月24日に国際商標登録出願(事後指定),第25類「Ready-made clothing for use as outer clothing and underwear, footwear, headgear.」を指定商品として,平成26年8月29日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから,同法第43条の2第1号により,取り消されるべきものである旨申し立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
本件商標は「J」の文字を顕著に表示してなるから,時として「J」商標と認識される可能性がある。一方,いずれの引用商標もその構成から「J」商標と認識されることは明らかである。
したがって,本件商標と引用商標とは称呼・観念において類似するものである。
そして,本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似のものであることは明らかである。
よって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するにもかかわらず登録された違法なものである。

第4 当審の判断
1 本件商標について
本件商標は,別掲1のとおり,上段に欧文字の「J」と星形を表し(以下「図形部分」という。),下段に「Jスター」の文字を横書きしてなるもの(以下「文字部分」という。)であるところ,構成中の図形部分と文字部分とは,常に一体不可分のものとして認識されるとは認められないものであり,それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。
そして,本件商標の図形部分は,いずれも極めて簡単で一般的に用いられる欧文字一字と星形からなるものであることから,全体として一つの標章として認識されるものであるとみるのが相当であり,特定の称呼及び観念を生じないものである。また,本件商標の文字部分は,その構成文字に相応して「ジェイスター」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
2 引用商標1について
引用商標1は,別掲2のとおり,極めて簡単でありふれた標章である欧文字一字の「J」の文字を,輪郭線として一般的に使用される実線及び点線で表したものであるから,特定の称呼及び観念を生じないものと認められる。
3 引用商標2について
引用商標2は,別掲3のとおりの構成からなるところ,一見して直ちに何を表したものか判別することが困難であり,仮にこれが欧文字の「J」に由来するものであるとしても,もはや「J」を想起し得ない程に図案化されているといえるものであるから,一種の幾何図形として認識されるものとみるのが自然である。
そうすると,引用商標2は,特定の称呼及び観念を生じないものといえる。
4 本件商標と引用商標との類否について
本件商標の図形部分と引用商標を比較するに,本件商標の図形部分は,上記1のとおり,欧文字の「J」と星形からなるのに対し,引用商標1は,欧文字の「J」を表したものであり,引用商標2は,一種の幾何図形と認識されるものであるから,両者は,全体としての構図が明らかに異なり,これらから受ける印象を全く異にするものである。よって,両者は外観において相紛れるおそれはない。また,本件商標の図形部分と引用商標とは,いずれも特定の称呼及び観念を生じないものであり,これらを比較することができないものであるから,称呼及び観念において相紛れるおそれはない。
次に,本件商標の文字部分と引用商標とを比較すると,上記1ないし3のとおり,前者が文字からなり,後者が図形からなるものであるから,外観上明らかに相違するものである。また,本件商標の文字部分は,上記1のとおり「ジェイスター」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものであり,引用商標は,上記2及び3のとおり,特定の称呼及び観念を生じないものであるから,称呼及び観念において相紛れるおそれはない。
以上のことからすると,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのないものであるから,非類似の商標というべきである。
5 小括
したがって,本件商標は,その指定商品が引用商標の指定商品と類似のものであるとしても,引用商標とは非類似の商標であるから,商標法第4条第1項第11号には該当しない。
6 まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録は維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)


別掲2(引用商標1)


別掲3(引用商標2)


異議決定日 2017-01-24 
出願番号 商願2015-113891(T2015-113891) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (W28)
T 1 651・ 263- Y (W28)
T 1 651・ 261- Y (W28)
最終処分 維持  
前審関与審査官 尾茂 康雄 
特許庁審判長 堀内 仁子
特許庁審判官 小林 裕子
平澤 芳行
登録日 2016-05-13 
登録番号 商標登録第5848931号(T5848931) 
権利者 日本卓球株式会社
商標の称呼 ジェイスター、スター 
代理人 青木 篤 
代理人 田島 壽 

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