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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1320409 
異議申立番号 異議2016-900090 
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2016-11-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-04-14 
確定日 2016-09-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第5818699号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5818699号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5818699号商標(以下「本件商標」という。)は、「生シャンプー」の文字を標準文字で表してなり、平成27年5月15日に登録出願、同年11月13日に登録査定され、第3類「ヘアシャンプー,ボディシャンプー,リンス入りシャンプー」を指定商品として、同28年1月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。
(1)本件商標とその指定商品との関連をかんがみるに、本件指定商品を取扱う美容業界等において、「生シャンプー」の語は、「業界初の石油系防腐剤完全無添加シャンプー 新・蘇・生シャンプー 米ぬか発酵100%天然原料【優美シリーズ】」(甲1)、「生の成分から生まれた【生シャンプー】」(甲2)、「生シャンプーとは? ・100%天然由来洗浄成分から出来ており、髪やお肌の主成分であるタンパク質はアミノ酸で構成されているので低刺激。・一般のシャンプーによく見られる、石油系界面活性剤などの成分は含まれていないので、肌が敏感な赤ちゃんにもご使用いただけます。・また多くご質問を頂きますが、防腐剤無添加の為、衛生面より詰め替え用はできません。・そんなピュアなシャンプーだからこそ、私たちはあえて“生シャンプー”と呼ばせて頂いています。」(甲3)、「従来の防腐剤を使用していない生シャンプーですから注意して頂きたい事です」、「生シャンプーとは。。原料にしてから4か月以内の新鮮な植物エキスを使用しています」(甲4)等のように使用されている。
このことからも明らかなように、「生シャンプー」の語は、「防腐剤を使用していないシャンプー」、「生の成分からなるシャンプー」、「天然由来洗浄成分からなる防腐剤無添加のシャンプー」等の意味をもってシャンプー等の本件指定商品に広く使用されている(甲1?11)。
(2)本件商標「生シャンプー」は、これを本件指定商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であることから、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、前記1のとおり、「生シャンプー」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、該文字は、「なま。熟しきらない。まじりけのない。手を加えていない。」(株式会社岩波書店 広辞苑第6版)などの意味を有する「生」の文字(語)と「シャンプー」の文字(語)を結合してなるものと認識されるものである。
(2)申立人が提出した証拠について
申立人が提出した証拠によれば、前記2(1)に記載したもの(甲1?4)のほか、「潤生シャンプー&トリートメント 生の原料を、生のままで1本に仕上げたシャンプー&トリートメント」(甲5)、「オリジナル生シャンプー 防腐剤不使用の為、3カ月以内に使いきってください」(甲6)、「天然生シャンプー&天然生トリートメント・・・ともに弱酸性・・・」(甲7)、「無添加・・・シャンプー・・・非加熱法、ハーブ生シャンプー・トリートメント」(甲8)、「生シャンプー・・・生にこだわり・・・自然派ヘアケアシャンプーです。」(甲9)などの記載がある。
しかしながら、本件商標の登録査定時において、「生シャンプー」の文字が、「防腐剤不使用」のシャンプー、「自然派ヘアケア」のシャンプーであるといった意味合いを表すものとして使用されている例が見られるものの、出所が明らかなものはわずか2件(甲6及び甲9)にすぎない。そして、その他の証拠を勘案しても、本件商標の登録査定時において、申立人が主張する「防腐剤を使用していないシャンプー」、「生の成分からなるシャンプー」等であることを表すものとして、取引上、一般的に使用されていたということはできない。
(3)商標法第3条第1項第6号該当性について
本件商標は、前記(1)のとおり、「生」の文字(語)と「シャンプー」の文字(語)を結合してなるものであるが、これらの文字(語)を組み合わせてなる「生シャンプー」の文字全体からは、漠然と「生(なま)のシャンプー」程の意味合いを想起させることがあるとしても、特定の意味合いを認識させるものとはいうことができない。
そして、前記(2)のとおり、申立人の提出に係る証拠からは、「生シャンプー」の文字が、本件商標の登録査定時において、申立人が主張する意味をもって本件商標の指定商品に取引上一般的に使用されていたと認めるには足りないものである。
また、職権をもって調査するも、本件商標の登録査定の日前において、「生シャンプー」の文字が、本件商標の指定商品との関係において、自他商品の識別力がないといえる程に、取引上一般的に使用されている事実も発見できなかった。
そうすると、本件商標は、一連一体の構成からなる一種の造語を表したものとして理解、認識されるとみるのが相当であるから、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえ、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとまではいうことができない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第6号に違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2016-09-14 
出願番号 商願2015-46195(T2015-46195) 
審決分類 T 1 651・ 16- Y (W03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 橋本 浩子 
特許庁審判長 青木 博文
特許庁審判官 板谷 玲子
田中 亨子
登録日 2016-01-15 
登録番号 商標登録第5818699号(T5818699) 
権利者 株式会社ジャパンゲートウェイ
商標の称呼 ナマシャンプー、ナマ 
代理人 木村 吉宏 
代理人 池田 恭子 
代理人 小谷 武 

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