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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
管理番号 1320373 
審判番号 不服2016-9860 
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-06-30 
確定日 2016-10-26 
事件の表示 商願2015-35378拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「SAT」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「イヤホン,ヘッドホン,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,測定機械器具,電線及びケーブル」を指定商品として、平成27年4月13日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5329643号商標(以下「引用商標という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成22年2月26日に登録出願、第9類「電線及びケーブル,電気通信機械器具,ロケット,レコード,メトロノーム,ダウンロード可能な音楽,ダウンロード可能な文字,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ダウンロード可能な映像及び画像,電子出版物,タイムスタンプ」並びに第35類、第37類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年6月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、「SAT」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「エスエイティー」及び「サット」の称呼が生じるものである。
また、「SAT」の語は、特定の意味を有する語を表したものとして一般に知られているとは認められないものであり、本願商標は特定の観念が生じるとはいえない。
他方、引用商標は、別掲のとおり、地球様の図にJ字状の白抜き(以下「J字状の白抜き」という。)を有する図形(以下「地球様の図形」という。)と、その右部に「SAT」の欧文字を、共に青色を基調として上部から下部にかけて色調を濃くするグラデーションで表し、該欧文字部分の「S」の文字の下部に欧文字に比して小さく、黒字で「ジェイサット」の片仮名を、該「S」の文字の上部に青色を基調とした人工衛星とおぼしき図形部分を配してなるところ、これらの構成要素は近接してまとまりよく配され、一体的な印象を与えるものである。
そして、かかる構成において、地球様の図形におけるJ字状の白抜き部分と「SAT」の欧文字部分とは、色彩が異なるものの、J字状の白抜き部分から容易に看取される「J」の欧文字と「SAT」の欧文字のデザインは同じものであって、横一列にほぼ等間隔に配されていること、J字状の白抜き部分の背景となる地球様の図形と「SAT」の欧文字が同じ色調、グラデーションで統一されていること、かつ、該「S」の文字の下部に配された「ジェイサット」の片仮名部分は、J字状の白抜き部分から容易に看取される「J」の欧文字と「SAT」の欧文字部分とが結合した「JSAT」(以下「結合JSAT」という。)の欧文字の読みを表したものであると無理なく理解、認識されるものであるから、該文字部分より「ジェイサット」の称呼を生じるものといえる。
また、結合JSAT及びその読みを表した片仮名部分から生じる「ジェイサット」の称呼は、5音と比較的短い音構成からなり、かつ、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうすると、引用商標は、前記構成及び称呼において、これに接する取引者、需要者が「SAT」の欧文字部分に着目し、当該文字部分から生じる称呼のみをもって取引に資するというよりは、引用商標の構成全体あるいは結合JSATの部分を一体不可分のものと認識し、把握するとみるのが相当であるから、引用商標からは「ジェイサット」の称呼のみが生じるというのが相当である。
また、観念については、「JSAT」の語は、辞書等に掲載されている語ではないから、特定の意味合いを有しない一種の造語であると認められ、引用商標からは特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標を比較すると、本願商標と引用商標とは、図形の有無などその構成上明らかな差異があるから、外観上、明確に区別できるものである。
また、本願商標から生じる、「エスエイティー」及び「サット」の称呼と、引用商標から生じる「ジェイサット」の称呼とは、その音数及び音構成が明らかに相違するものであるから、両称呼は、それぞれを一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはない。
さらに、本願商標及び引用商標とは、前記のとおり特定の観念を有しないものであるから、観念については比較することができず、類似するとはいえないものである。
してみると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(引用商標。色彩については、原本参照。)

審決日 2016-10-11 
出願番号 商願2015-35378(T2015-35378) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
T 1 8・ 261- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人久木田 俊 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 酒井 福造
真鍋 伸行
商標の称呼 サット、エスエイテイ 
代理人 棚井 澄雄 
代理人 恩田 俊郎 
代理人 眞島 竜一郎 

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