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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W41
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W41
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W41
管理番号 1319320 
審判番号 不服2016-6005 
総通号数 202 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-04-22 
確定日 2016-09-30 
事件の表示 商願2015-65220拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「RAKUEN PLUS」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成27年7月9日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年9月24日付けの手続補正書により、第41類「ぱちんこホールの提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5273413号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成21年3月24日に登録出願、「娯楽施設の提供」を含む第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年10月16日に設定登録されたものである。
(2)登録第5488233号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成23年8月22日に登録出願、「娯楽施設の提供」を含む第41類、第18類、第21類、第31類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同24年4月20日に設定登録されたものである。
(3)登録第5622474号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成25年5月31日に登録出願、「娯楽施設の提供」を含む第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年10月11日に設定登録されたものである。
(4)登録第5622715号商標は、「楽園」の文字を標準文字で表してなり、平成25年6月4日に登録出願、「娯楽施設の提供」を含む第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年10月11日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり「RAKUEN PLUS」の欧文字を標準文字で表してなるところ、「RAKUEN」及び「PLUS」の文字の間に一文字分のスペースがあるものの、その構成文字は同一の書体、同一の大きさをもって、外観上まとまりよく一体的に表されたものである。
また、構成文字全体から生じる「ラクエンプラス」の称呼も、格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標は、その構成中の「PLUS」の文字が、「をプラスして」(株式会社小学館「ランダムハウス英和大辞典<特装版>」)の意味を有する語であるとしても、本願の指定役務を取り扱う業界においては、該文字が役務の質を表示するものとして認識されるとはいえず、該文字部分に識別機能が無いか、または弱いといわなければならない事情も見いだせないものである。
さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、殊更「RAKUEN」の文字部分を分離、抽出し、該文字より生ずる「ラクエン」の称呼のみをもって、取引に資するとみなければならない事情も認めることはできない。
そうとすると、本願商標は、その構成全体をもって一体不可分のものとみるべきであるから、その構成文字全体に相応して、「ラクエンプラス」の称呼のみを生じるというのが相当である。
また、本願商標の構成中、「RAKUEN」の文字は、「楽園」の読みを欧文字表記したものと容易に看取されるものであるから、「安楽な場所」(株式会社岩波書店「広辞苑第6版」)の意味を理解するとしても、「PLUS」の文字を組み合わせた本願商標全体は、特定の意味合いを想起させない一種の造語として認識されるものとみるのが相当であり、本願商標からは、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その構成中、顕著に書された「楽園」の文字に相応して、「ラクエン」の称呼及び「安楽な場所」の観念を生じるものである。
イ 引用商標2は、別掲2のとおりの構成からなるところ、その構成中の「楽園」の文字に相応して、「ラクエン」の称呼及び「安楽な場所」の観念を生じるものである。
ウ 引用商標3は、別掲3のとおりの構成からなるところ、左から2番目の文字は、他の構成文字との並びから判断して、アルファベットの「A」を図案化させたものと容易に看取できるものであり、その文字に相応して「ラクエン」の称呼を生じ、該文字は、「楽園」の読みを欧文字表記したものと認められるから、「安楽な場所」の観念を生じるものである。
エ 引用商標4は、「楽園」の文字を標準文字で表してなるものであり、これより「ラクエン」の称呼及び「安楽な場所」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較してみるに、外観においては、本願商標は、「RAKUEN PLUS」の欧文字を標準文字で表してなり、引用商標は、上記(2)のとおりの構成からなるものであるから、両者は明らかに相違し、その外観において、判然と区別し得るものである。
次に、称呼においては、本願商標からは、「ラクエンプラス」の称呼が生じ、引用商標からは、「ラクエン」の称呼が生じるところ、その構成音、音数などが明らかに相違するものであるから、両者の称呼は明確に聴別できるものである。
また、観念においては、本願商標が特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標からは、「安楽な場所」の観念を生じるものであるから、両者は、観念において、比較することができないものの、類似するとはいえないものである。
してみれば、本願商標と引用商標は、外観及び称呼において明らかに相違し、観念において、類似するものではないから、これらを総合してみれば、本願商標と引用商標を同一又は類似の役務に使用したとしても、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれはなく、両商標は、互いに非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 引用商標1(登録第5273413号 色彩については、原本を参照。)


2 引用商標2(登録第5488233号 色彩については、原本を参照。)


3 引用商標3(登録第5622474号 色彩については、原本を参照。)



審決日 2016-09-14 
出願番号 商願2015-65220(T2015-65220) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W41)
T 1 8・ 261- WY (W41)
T 1 8・ 262- WY (W41)
最終処分 成立  
前審関与審査官 豊瀬 京太郎 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 中束 としえ
大井手 正雄
商標の称呼 ラクエンプラス、ラクエン、プラス 
代理人 野村 慎一 
代理人 藤本 昇 
代理人 白井 里央子 

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