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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 取り消して登録 W30 |
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管理番号 | 1318169 |
審判番号 | 不服2015-19920 |
総通号数 | 201 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-11-05 |
確定日 | 2016-08-17 |
事件の表示 | 商願2014-24689拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ミレーの種をまく人」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年3月31日に登録出願されたものである。 そして、その指定商品については、原審における同年11月19日付け及び当審における同27年12月28日付け手続補正書により、第30類「ブッセ」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、山梨県立美術館及びアメリカ合衆国所在のボストン美術館が所蔵する、フランスの画家ジャン・フランソワ・ミレーの絵画を理解させる『ミレーの種をまく人』の文字を書してなるものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、これがあたかも上記の両美術館と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「ミレーの種をまく人」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「ミレー」の文字は、フランスの画家であるジャン=フランソワ・ミレー(Jean-Francois Millet、1814年?1875年。以下「ミレー」という。)の名前の読みを表すものであり、「種をまく人」の文字は、英語表記を「The Sower」とし、「種まく人」を日本語表記として表されることもある、種まきをする農民が描かれた絵画であって、我が国において、ミレーが描いたものが広く知られているものであるから、本願商標からは、「ミレーの描いた絵画である『種をまく人』(The Sower)」程の意味合いを認識させ、当該絵画を想起させるものである。 そして、ミレーが描いた「The Sower」の絵画は、原審説示のとおり、山梨県立美術館とアメリカ合衆国所在のボストン美術館(Museum of Fine Arts, Boston)が所蔵している。 しかしながら、当審において職権をもって調査したところ、「ミレーの種をまく人」の文字が、両美術館の業務に係る商品又は役務を表示するものとして使用され、需要者の間に広く認識されている事実を発見することができなかった。 そうすると、本願商標は、「ミレーの描いた絵画である『種をまく人』(The Sower)」程の意味合いを認識させ、当該絵画を想起させるとしても、特定の者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されているものということはできないから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者に山梨県立美術館又はボストン美術館を連想、想起させることはなく、その商品が両美術館又は両美術館と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2016-07-12 |
出願番号 | 商願2014-24689(T2014-24689) |
審決分類 |
T
1
8・
271-
WY
(W30)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 藤田 和美、真鍋 恵美 |
特許庁審判長 |
土井 敬子 |
特許庁審判官 |
大橋 洋子 田中 亨子 |
商標の称呼 | ミレーノタネオマクヒト、ミレーノ、ミレー、タネオマクヒト |
代理人 | 小林 弓子 |
代理人 | 伊藤 將夫 |