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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W2931 審判 全部申立て 登録を維持 W2931 審判 全部申立て 登録を維持 W2931 |
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管理番号 | 1314576 |
異議申立番号 | 異議2015-900341 |
総通号数 | 198 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2016-06-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2015-10-26 |
確定日 | 2016-05-21 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5780557号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5780557号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5780557号商標(以下「本件商標」という。)は、「アルジェライフ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成27年3月27日に登録出願、第29類「加工水産物,水産物のつくだに,海藻を主材とする惣菜,かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,サラダ,加工野菜及び加工果実,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ」及び第31類「めかぶ,もずく,クロレラ,スピルリナ,あおさ,昆布,天草,のり,青のり,ひじき,わかめ,茎ワカメ,荒布,海藻類,海草類,食用の藻類」を指定商品として、同年7月3日に登録査定、同年7月24日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立てに引用する国際登録第1208017号商標(以下「引用商標」という。)は、「ALGALIFE」の欧文字を書してなり、2013年7月9日にNorwayにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2014年(平成26年)1月3日に国際商標登録出願、第3類「Cosmetic preparations; cosmetic preparations for skin care.」、第5類「Nutritional supplements based on alginate; dietetic foods for medical use, pharmaceutical preparations for skin care; pharmaceutical products, dietary supplements, dietary supplements, namely self-tanning pills; vitamin preparations.」及び第31類「Algae as nutrition for humans or animals.」を指定商品として、平成27年3月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議申立ての理由 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標について 本件商標は、「アルジェライフ」の文字からなり、その構成文字に相応して「アルジェライフ」の称呼を生じるものである。また、本件商標は、登録第5780556号に係る商標「ALGAE LIFE」の片仮名表記として位置づけられるものであるから、本件商標構成中の「アルジェ」は、英語の「ALGAE」に相当するものと考えるべきであり、該語は「藻類」の意味を有するものであるから、本件商標は、「藻類の生活」ほどの観念を生じるものである。 イ 引用商標について 引用商標は、「ALGALIFE」の文字からなり、その構成文字に相応して、「アルガライフ」の称呼を生じるものである。また、構成中の「ALGA」の文字が、「藻類」の意味を有する語であるから、引用商標は、「藻類の生活」ほどの観念を生じるものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否について 本件商標の称呼と引用商標の称呼とは、聴別し難い中間において一音異なるのみであるから、両商標を一連に称呼したときは、全体の音感が近似し、聴き誤るおそれがある。 また、両商標は、共に「藻類の生活」の観念を生じるから、観念上、相紛らわしい。 以上からすると、両商標は、称呼及び観念において互いに紛れるおそれのある類似の商標である。 また、本件商標の指定商品第29類「加工水産物」等及び第31類「めかぶ,もずく,クロレラ,スピルリナ,あおさ,昆布,天草,のり,青のり,ひじき,わかめ,茎ワカメ,荒布,海藻類,海草類,食用の藻類」は、引用商標の指定商品中第31類「Algae as nutrition for humans or animals.」と類似する。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである。 4 当審の判断 (1)本件商標について 本件商標は、「アルジェライフ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、該文字は、同一の書体をもって、同一の大きさ、同一の間隔でまとまりよく表され、外観上一連一体のものとして看取されるものである。 また、その構成中前半の「アルジェ」の文字部分が、「藻、藻類」の意味を有する英語「algae」の表音として用いられる場合があるとしても、該語は、我が国において一般になじみのある語ではないから、本件商標に接する取引者、需要者は、その外観上の一体性とも相まって、本件商標の構成全体をもって、特定の意味を有しない一種の造語を表したものと理解するというのが相当である。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「アルジェライフ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は、「ALGALIFE」の欧文字を書してなるところ、該文字は、同一の書体をもって、同一の大きさ、同一の間隔でまとまりよく表され、外観上一連一体のものとして看取されるものである。 また、その構成中前半の「ALGA」の文字部分が、「藻、藻類」の意味を有する英語であるとしても、該語は、我が国において一般になじみのある語ではないから、引用商標に接する取引者、需要者は、その外観上の一体性とも相まって、引用商標の構成全体をもって、特定の意味を有しない一種の造語を表したものと理解するというのが相当である。 そして、特定の意味を有しない欧文字にあっては、我が国において一般になじみのあるローマ字又は英語風の読みに倣って発音されるというのが自然であるから、引用商標は、その構成文字に相応して、「アルガライフ」の称呼を生じるとみるのが相当である。 また、引用商標は、上記のとおり、特定の意味を有しない語であるから、特定の観念を生じないものである。 (3)本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおりであるところ、外観については、文字の種類が明らかに相違するから、相紛れるおそれはない。 つぎに、称呼については、本件商標から生じる「アルジェライフ」の称呼と、引用商標から生じる「アルガライフ」の称呼とは、「ジェ」の音と「ガ」の音に差異を有するところ、両称呼が6音という比較的短い音構成であることからすると、該差異音が全体の音調、音感に与える影響は決して小さいとはいい難く、それぞれを一連に称呼するときは、相紛れるおそれはない。 さらに、本件商標と引用商標は、共に特定の観念を生じないものであるから、観念上、相紛れるおそれはない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標といえる。 したがって、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。 (4)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2016-05-13 |
出願番号 | 商願2015-28224(T2015-28224) |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(W2931)
T 1 651・ 261- Y (W2931) T 1 651・ 262- Y (W2931) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 大森 友子 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 松浦 裕紀子 |
登録日 | 2015-07-24 |
登録番号 | 商標登録第5780557号(T5780557) |
権利者 | 株式会社高木屋 |
商標の称呼 | アルジェライフ |
代理人 | 勝沼 宏仁 |
代理人 | 柏 延之 |
代理人 | 矢崎 和彦 |
代理人 | 宮嶋 学 |
代理人 | 高田 泰彦 |
代理人 | 本宮 照久 |
代理人 | 渡邊 かおり |