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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W0330 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0330 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0330 |
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管理番号 | 1312034 |
審判番号 | 不服2015-12315 |
総通号数 | 196 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-06-30 |
確定日 | 2016-03-23 |
事件の表示 | 商願2014-100565拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「Mizu Essence」の文字を標準文字で表してなり,第3類「香料,消臭芳香剤,薫料,身体用消臭剤,身体用防臭剤,スキンローション,ローション,クリーム,愛玩動物用化粧料,その他の化粧品,洗剤,家庭用洗浄剤,せっけん類,愛玩動物用せっけん類,洗濯用剤,マウスウォッシュ,歯磨き」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」を指定商品とし,平成26年6月5日に登録出願された商願2014-46018号を原出願とする,商標法第10条第1項の規定による分割出願として,同年11月28日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録第5477360号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成23年8月8日に登録出願,第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第44類「美容,理容,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定商品及び指定役務として,同24年3月9日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は,上記1のとおり,「Mizu」及び「Essence」の各文字部分を一文字分のスペースを介して一連に書した構成からなるところ,その構成中の「Mizu」の欧文字は,このつづりからなる英語その他の外国語としてなじみのある単語は見当たらないから,ローマ字読みした「ミズ」の称呼が生じるものと認められ,また,その称呼から同音の「水」を連想,想起することも十分あり得るから,「水」の観念を生じるというのが相当である。他方,同構成中の「Essence」の欧文字は,「本質,真髄,エキス,エッセンス」等を意味する一般によく知られた平易な英語であり(ジーニアス英和辞典第5版),その片仮名表記である「エッセンス」が外来語としてよく知られている(広辞苑第5版)ことから,これより,「エッセンス」の称呼を生じ,「エッセンス」の観念を生じるというのが相当である。そうすると,本願商標の構成文字全体からは,「ミズエッセンス」の称呼及び「水のエッセンス」の観念を生じるものと認められる。 (2)引用商標 引用商標は,別掲のとおり,「MISS」と「ESSENCE」の欧文字を上下二段に書し,両文字の中央に縦に細く伸ばした二本の流線の図形を配した構成よりなるところ,その構成中の「MISS」の欧文字は,「…さん,…嬢」又は「失敗,やり損ない」等を意味する一般によく知られた平易な英語(前掲英和辞典)であることから,これより「ミス」の称呼を生じ,「…さん,…嬢」又は「失敗,やり損ない」の観念を生じるというのが相当である。他方,同構成中の「ESSENCE」の欧文字からは,上記(1)のとおり,「エッセンス」の称呼を生じ,「エッセンス」の観念を生じるものである。そうすると,引用商標の構成文字全体からは,「ミスエッセンス」の称呼を生じ,また,「MISS」と「ESSENCE」との組合せで最も自然な「エッセンス嬢(さん)」の観念を生じるものと認められる。 (3)本願商標と引用商標との類否等について 本願商標と引用商標とを対比すると,外観については,本願商標と引用商標は,それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって,文字つづり及び図形の有無において著しい差違があるから,明確に区別できるものである。 次に,称呼については,本願商標から生じる「ミズエッセンス」の称呼と,引用商標から生じる「ミスエッセンス」の称呼とを比較すると,両称呼は,「ミ」及び「エッセンス」の音を共通にし,異なるところは第2音の「ズ」と「ス」にあるところ,この差異音は,母音「ウ」を同じくする濁音と清音の近似した音であるから,それぞれを一連に称呼するときは,その語韻,語調が近似し,互いに紛れるおそれがあるというのが相当である。 さらに,観念については,本願商標から「水のエッセンス」の観念を生じる一方,引用商標からは「エッセンス嬢(さん)」の観念を生じるから,全く相違する。 そうすると,本願商標と引用商標とは,称呼上紛れるおそれがあるとしても,外観が著しく相違し,かつ,観念においても明らかに相違するものであるから,これらを総合して観察すれば,互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 4 まとめ 以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(引用商標) (色彩は原本参照) |
審決日 | 2016-03-01 |
出願番号 | 商願2014-100565(T2014-100565) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W0330)
T 1 8・ 261- WY (W0330) T 1 8・ 263- WY (W0330) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 海老名 友子 |
特許庁審判長 |
田中 幸一 |
特許庁審判官 |
冨澤 武志 田村 正明 |
商標の称呼 | ミズエッセンス |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 田中 伸一郎 |
代理人 | 藤倉 大作 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 辻居 幸一 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 苫米地 正啓 |