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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X03182135
審判 全部申立て  登録を維持 X03182135
審判 全部申立て  登録を維持 X03182135
管理番号 1309836 
異議申立番号 異議2015-685015 
総通号数 194 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2016-02-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-05-22 
確定日 2015-11-18 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1155413号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1155413号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第1155413号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、2013年2月12日にUnited States of Americaにおいてした商標の登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2013年(平成25年)7月8日に国際商標登録出願(事後指定)、第3類「Cosmetics and make-up,liquid make up,solid powder for compacts (cosmetics),loose face powder,powder blush,cream blush,eyebrow pencils,eyebrow powder,eye shadow,liquid eye liner,mascara,eye shadow pencil,eye liner pencil,gel and cream eye liner,pearl powder shadow,lipstick,lip liner pencil,jumbo lipstick pencil,body bronzer powder,body bronzer lotion,body bronzer cream,false eyelashes,nail polish,glue for false eyelashes.」、第18類「Cosmetic bags,cosmetic cases,cosmetic carrying cases all sold empty.」、第21類「Make-up brushes.」及び第35類「Online retail store services for cosmetics,make-up,cosmetic bags,cosmetic cases,cosmetic carrying cases,make-up brush holders and make-up brushes.」を指定商品及び指定役務として、平成26年12月26日に登録査定、同27年3月13日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由において引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4233471号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、1997年7月10日にフランス共和国においてした商標の登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成10年1月6日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同11年1月22日に設定登録され、その後、同21年1月6日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)国際登録第1072247号商標(以下「引用商標2」という。)は、やや太字で「NUXE」の欧文字を横書きしてなり、2011年(平成23年)2月14日に国際商標登録出願、第3類「Cosmetics;perfumes,eaux de toilette,cologne,personal deodorants;essential oils;soap,cleansing milks;cosmetic skin-care creams,gels,milks,lotions,masks,pomades,powders and preparations;cosmetic anti-wrinkle preparations;cosmetic lip-care preparations;cosmetic sunscreen preparations,cosmetic sun-tanning preparations,cosmetic aftersun preparations;cosmetic slimming preparations;depilatory preparations;hair-care preparations,namely preparations for the care of the hair and scalp;cosmetic bath preparations;make-up and make-up removing preparations;shaving preparations and after-shave preparations;moist towelettes and tissues impregnated with cosmetic lotions;room perfumes.」及び第44類「Hygiene and beauty care;massages;beauty salons;healthcare services;saunas;health spa services;health and beauty services;balneotherapy,physiotherapy and aromatherapy services.」を指定商品及び指定役務として、平成24年5月11日に設定登録されたものである。
(以下、引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という場合がある。)
3 登録異議申立ての理由
申立人は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標と引用商標との類否
ア 本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、やや特殊な態様の「NYX」の欧文字を横書きし(その構成中の「Y」の欧文字の下には黒塗りの小さなハート型図形が配されている。)、その下に「PROFESSIONAL MAKEUP」の欧文字を配してなるところ、両欧文字は、これを必ずしも一体のものとして捉えるべき格別の理由はなく、かつ、後者は、本件商標の指定商品及び指定役務中の「化粧品」等との関係からみれば識別力の弱い語といえるから、「NYX」の欧文字部分も独立して商標としての機能を果たすものというべきである。
してみれば、本件商標は、その構成中の「NYX」の欧文字部分から「エヌワイエックス」の称呼を生じるほか、「NYX」の欧文字は、ギリシャ神話の「夜の女神」である「Nyx(ニュクス)」を表すものであるから、これより「ニュクス」の称呼をも生じるとみるのが相当である(甲第3号証及び甲第4号証)。
イ 引用商標
引用商標1は、別掲2のとおり、正方形内の上部に樹木の図形を描き、その下部の黒地長方形内に白抜きで「NUXE」の欧文字を横書きし、さらに、その下に黒で小さく「PARIS」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、その樹木の図形と「NUXE」の欧文字とは何ら関連性がなく、また、「PARIS」の欧文字は、フランスのパリを表す識別力のない語であるから、引用商標1は、その構成中の「NUXE」の欧文字部分も独立して商標としての機能を果たすものであり、これより「ニュクス」の称呼を生じるものというべきである。
また、引用商標2は、前記2(2)のとおり、やや太字で「NUXE」の欧文字を横書きなるものであるから、これより「ニュクス」の称呼を生じることは明らかである。
ウ 本件商標と引用商標との比較
本件商標と引用商標とは、上記ア及びイにおいて述べたとおり、いずれも「ニュクス」の称呼を生じるものであるから、外観上の差異を考慮しても、称呼において類似する商標である。
(2)本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品との類否
本件商標の指定商品及び指定役務中には、前記1のとおり、第3類に属する商品として、「cosmetics,nail polish(化粧品、ネイルエナメル)」等(類似群:04C01)、「false eyelashes(つけまつ毛)」(類似群:21F01)及び「glue for false eyelashes(つけまつ毛用のり)」(類似群:01A02)、第18類に属する商品として、「cosmetic bags,cosmetic cases,cosmetic carrying cases all sold empty(化粧道具入れ、化粧品用ケース、化粧品持ち運び用ケース(全て空のもの))」(類似群:21F01)、第21類に属する商品として、「make-up brushes(化粧用刷毛)」(類似群:21F01)、並びに、第35類に属する役務として、「Online retail store services for cosmetics,make-up,cosmetic bags,cosmetic cases,cosmetic carrying cases,make-up brush holders and make-up brushes(オンラインによる化粧品,メイクアップ化粧品、化粧道具入れ、化粧品用ケース、化粧品携帯用ケース、化粧用ブラシフォルダー及び化粧用ブラシの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供)」(類似群:04C01、21F01、35K02及び35K10)が含まれている。
他方、引用商標1の指定商品中には、前記2(1)のとおり、第3類に属する商品として、「化粧品」(類似群:04C01)、「つけまつ毛」(類似群:21F01)及び「つけまつ毛用接着剤」(類似群:01A02)が含まれており、また、引用商標2の指定商品及び指定役務中には、前記2(2)のとおり、第3類に属する商品として、「cosmetics(化粧品)」等(類似群:04C01)が含まれている。
そうすると、本件商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
(3)小括
本件商標と引用商標とは、上記(1)及び(2)のとおり、「ニュクス」の称呼を共通にする、称呼上、類似の商標であり、かつ、両商標の指定商品又は指定役務も同一又は類似するものである。
(4)結語
以上のとおり、本件商標と引用商標とは類似の商標であり、かつ、その指定商品又は指定役務も同一又は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1号により、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標
ア 本件商標は、別掲1のとおり、図案化してなる「NYX」の欧文字を大きく顕著に表してなるものと、その下方に、該欧文字に比して小さく、かつ、一般的に用いられているゴシック体で表してなる「PROFESSIONAL MAKEUP」の欧文字を配し、さらに、両欧文字の間に、黒色で小さく表されたハート型図形を配してなるものである。
そして、本件商標の構成中のハート型図形部分は、その大きさや配置に照らせば、本件商標の構成全体において、一種の飾りなどとして看取、把握されるものであって、出所識別標識としての称呼及び観念を生じることはないとみるのが相当である。
また、本件商標の構成中の「PROFESSIONAL MAKEUP」の欧文字部分は、いずれも慣れ親しまれた英単語を組み合わせてなるものであって、その全体をもって、「本職並みの化粧」程の意味合いを容易に想起させるものであり、本件商標の指定商品及び指定役務との関係においては、自他商品又は自他役務の識別力が極めて弱いといい得るものである。
そうとすると、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品又は役務の出所識別に当たり、本件商標の構成中の「NYX」の欧文字部分に着目し、該欧文字部分から生じる称呼等をもって取引に資する場合も少なくないとみるのが相当である。
イ 本件商標の構成中の「NYX」の欧文字についてみるに、申立人の提出に係る「研究社 新英和大辞典第5版」(甲第3号証)及び「フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を用いた『ニュクス』の文字の検索結果」(甲第4号証)には、「Nyx」の欧文字が「ニュクス」と称されるギリシャ神話における夜の女神を意味する語である旨の記載はあるものの、これらをもって、該欧文字が、我が国において、そのような意味を有する語として一般に知られているとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを想起させることのない造語の一種として認識されるとみるのが相当である。
また、当審における職権調査の結果によれば、例えば、化粧品の通信販売サイトのうち、「BUYMA」のウェブサイトにおいて、「NYX エヌワイエックス」の見出しの下、「ファンデーション・コンシーラー」や「アイメイク・アイブロウ」といった化粧品に上記「NYX」の欧文字と同一の構成態様からなる標章が付されていること(http://www.buyma.com/brand/NYX-%E3%82%A8%E3%83%8C%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9.html)、同じく、「ViVi公式コスメ通販サイトDresser Room」のウェブサイトにおいて、「NYX(エヌワイエックス)」の見出しの下、「リップスティック」に上記「NYX」の欧文字と同一の構成態様からなる標章が付されていること(http://www.dresser-room.jp/vivi/products/list.php?category_id=290)が認められる。
ウ 上記ア及びイにおいて述べたところによれば、本件商標は、その構成中の図案化してなる「NYX」の欧文字部分が商品又は役務の出所識別に係る要部たり得るものであり、該欧文字自体は、「エヌワイエックス」と称呼され得るものであって、特定の意味合いを想起させるとまではいい難いものであるから、該欧文字部分に相応して、「エヌワイエックス」の称呼を自然に生じ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
(2)引用商標
ア 引用商標1
(ア)引用商標1は、別掲2のとおり、正方形状の枠線内の下方約4分の1を黒色で塗りつぶし、該枠線内の上方には1本の樹木様の絵図を、下方の黒色部分には白抜きで表してなる「NUXE」の欧文字を、それぞれ配してなり、さらに、該枠線の下方外側に「PARIS」の欧文字を配してなるものである。
そして、引用商標1の構成中の「PARIS」の欧文字部分は、フランスの首都である「パリ」を意味する語として、一般に慣れ親しまれており、引用商標1の指定商品との関係においては、商品の産地、販売地などとして看取、把握され得るものである。
また、引用商標1の構成中の樹木様の絵図については、その構成態様によっては、出所識別標識としての称呼及び観念を生じるとはいい難いものである。
そうとすると、引用商標1をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品の出所識別に当たり、引用商標1の構成中の「NUXE」の欧文字部分に着目し、該欧文字部分から生じる称呼等をもって取引に資する場合も少なくないとみるのが相当である。
(イ)引用商標1の構成中の「NUXE」の欧文字についてみるに、該欧文字は、辞書類に載録された既成の語とは認められないことから、特定の意味合いを想起させることのない造語の一種を表したものとして認識されるとみるのが相当である。
また、当審における職権調査の結果によれば、例えば、「ニュクス(NUXE)公式オンラインショップ」とされるウェブサイトにおいて、「保湿クリーム」や「美容オイル」といった化粧品に引用商標1に酷似した構成態様(引用商標1の構成中の樹木様の絵図を囲う枠線のないもの)からなる標章が付されており(http://www.nuxe.co.jp/)、さらに、化粧品の通信販売サイトである「COSME DE NET」のウェブサイトにおいて、「ニュクス(NUXE)」の見出しの下、「ローション」に引用商標1に酷似した構成態様(引用商標1の構成中の樹木様の絵図を囲う枠線のないもの)からなる標章が付されていること(http://www.cosme-de.net/pd/brand/nuxe)が認められる。
(ウ)上記(ア)及び(イ)において述べたところによれば、引用商標1は、その構成中の「NUXE」の欧文字部分が商品の出所識別に係る要部たり得るものであり、該欧文字自体は、「ニュクス」と称呼され得るものであって、特定の観念を想起させるとまではいい難いものであるから、該欧文字部分に相応して、「ニュクス」の称呼を自然に生じ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
イ 引用商標2
引用商標2は、前記2(2)のとおり、やや太字で「NUXE」の欧文字を横書きしてなるところ、該欧文字は、上記アにおいて述べたとおり、造語の一種として認識されるものであり、その構成文字に相応して、「ニュクス」の称呼を自然に生じ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
(3)本件商標と引用商標との比較
本件商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって、その構成全体をもって比較するときは、容易に区別し得る差異があり、また、本件商標の要部である「NYX」の欧文字部分と引用商標の要部である「NUXE」とを比較しても、その文字のつづりにおいて明確な差異が存するから、両商標は、外観上、相紛れるおそれはないものである。
さらに、本件商標は「エヌワイエックス」の称呼を生じるのに対し、引用商標は「ニュクス」の称呼を生じるものであるところ、両称呼は、音の構成が明らかに異なるものであるから、それぞれを一連に称呼しても、語調、語感が相違し、容易に聴別し得るものである。
加えて、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、両商標を比較することはできないものである。
しれみれば、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであり、外観及び称呼においては相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、非類似の商標といえるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとは認められないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】


異議決定日 2015-11-12 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (X03182135)
T 1 651・ 262- Y (X03182135)
T 1 651・ 263- Y (X03182135)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小田 明 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 高橋 幸志
田中 敬規
登録日 2013-02-19 
権利者 NYX, Los Angeles Inc.
商標の称呼 エヌワイエックスプロフェッショナルメークアップ、エヌワイエックス、プロフェッショナルメークアップ、メークアップ 
代理人 井滝 裕敬 
代理人 辻居 幸一 
代理人 田中 伸一郎 
代理人 松尾 和子 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 特許業務法人はなぶさ特許商標事務所 
代理人 中村 稔 
代理人 藤倉 大作 
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