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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W091042
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W091042
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W091042
管理番号 1309721 
審判番号 不服2015-15295 
総通号数 194 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-17 
確定日 2016-01-19 
事件の表示 商願2015-9115拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「キャナックス」の片仮名を標準文字で表してなり、第9類、第10類、第11類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年2月2日に登録出願されたものであり、指定商品及び指定役務については、原審における同年6月3日付け手続補正書により、第9類及び第11類に属する指定商品が補正された結果、別掲1のとおりの指定商品及び指定役務となったものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4387288号商標(以下「引用商標1」という。)は、「カナックス」の片仮名を標準文字で表してなり、平成10年11月5日登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、平成12年5月26日に設定登録されたものである。
(2)登録第5580800号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成24年7月4日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器」を含む、第2類、第6類、第7類、第9類、第12類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同25年5月10日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「キャナックス」の片仮名を標準文字で表してなるところ、本願商標からは、その構成文字に照応して、「キャナックス」の称呼を生じ、また、該文字は、辞書等に掲載のない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。
(2)本願商標と引用商標1の類否
引用商標1は、前記2(1)のとおり、「カナックス」の片仮名を標準文字で表してなるところ、引用商標1からは、その構成文字に照応して、「カナックス」の称呼を生じ、また、該文字は、辞書等に掲載のない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標1との類否について検討するに、その構成は、それぞれ上記のとおりであり、「ナックス」の4文字を共通にするものの、語頭において、「キャ」の文字と「カ」の文字における明らかな相違を有するものであるから、本願商標と引用商標1とは、外観において、区別し得るものである。
次に、称呼において、本願商標からは「キャナックス」の称呼を生ずるのに対し、引用商標1が「カナックス」の称呼を生ずるものであるところ、両称呼は、共に短い4音の音構成中、称呼の識別における重要な語頭において、「カ」の音と、「キャ」の音の差異を有するものであるから、それぞれを称呼するときは、語調、語感が異なり、互いに聞き誤るおそれはないものである。
さらに、本願商標と引用商標1からは、共に特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念において比較することができないものである。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において十分に区別することができる非類似の商標である。
(3)本願商標と引用商標2の類否
引用商標2は、別掲2のとおり、上段に左下方へ太く伸ばした「x」を有する「Kanax」の欧文字及び下段に「カナックス」の片仮名を二段に太字で横書きしてなるところ、これらの文字は、辞書等に掲載のない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。
そして、引用商標2は、その構成中、下段の片仮名部分が上段の欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるものであるといえるから、片仮名部分から生ずる称呼が、引用商標2から生ずる自然の称呼とみるのが相当であり、引用商標2は、「カナックス」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標2との類否について検討するに、その構成は、それぞれ上記のとおりであり、本願商標は、標準文字からなるのに対し、引用商標2は、「x」の文字を強調した太字の二段書きであることなどから、両者は、外観において、判然と区別し得るものである。
次に、称呼においては、上記(2)で述べた本願商標と引用商標1における称呼の認定と同様に、本願商標から生ずる「キャナックス」と引用商標2から生ずる「カナックス」とは、互いに聞き誤るおそれはないものである。
さらに、観念においても、同様に、両商標は、特定の観念を生じないものであるから、比較することができないものである。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において十分に区別することができる非類似の商標である。
(4)まとめ
以上によれば、本願商標と引用商標1及び2とは、これらを同一又は類似する商品に使用しても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとはいえない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標の指定商品及び指定役務)
第9類「理化学機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器,細胞培養装置,細胞培養用器具,細胞計測装置,細胞培養キット,実験・研究用細胞を培養・保存するための保温器」
第10類「医療用機械器具,細胞培養に使用される医療用機械器具及びその部品並びにその付属品」
第42類「医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,細胞・組織培養に関する試験・検査又は研究」

別掲2(引用商標2)



審決日 2016-01-05 
出願番号 商願2015-9115(T2015-9115) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W091042)
T 1 8・ 263- WY (W091042)
T 1 8・ 262- WY (W091042)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 堀内 仁子
藤田 和美
商標の称呼 キャナックス 

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