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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない W42
管理番号 1307511 
審判番号 不服2013-650104 
総通号数 192 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-12-25 
確定日 2014-12-02 
事件の表示 国際商標第1128439号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、2011年(平成23年)10月12日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2012年4月11日に国際商標登録出願されたものである。
その後、指定役務については、原審における平成25年6月28日付け手続補正書により、また、2014年2月4日付けで国際登録簿に記録された限定の通報が当審においてあった結果、第42類「Certification of conformity to regulations and standards for organic cosmetics.」とされた。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4025673号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成4年4月1日に登録出願、「医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」を含む第42類に属する別掲3に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年7月11日に設定登録されたものであり、また、その指定役務については、商標登録の取消し審判(審判番号2002-31287)により、指定役務中「葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供」について取り消すべき旨の審決がされ、同15年5月21日にその確定審決の登録がされ、さらに、商標登録の取消し審判(審判番号2004-31603)により、指定役務中「建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究」について取り消すべき旨の審決がされ、同17年6月1日にその確定審決の登録がされたものであり、その後、同19年5月29日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標の類否について
本願商標及び引用商標は、別掲1及び2のとおり、共に「COSMOS」の欧文字をゴシック体で横書きしてなるものであり、その構成文字に相応して、「コスモス」の称呼及び「宇宙、コスモス(植物)」の観念を共に生じるものであるから、両商標は、同一又は類似の商標であること明らかである。
(2)役務の類否について
本願の指定役務は、前記1のとおり、「Certification of conformity to regulations and standards for organic cosmetics.」(参考和訳:オーガニック化粧品が規制及び基準に適合することの認証)であり、他方、引用商標の指定役務中には、「医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」が含まれている。
ところで、ある製品がその製品に係る規制や基準に適合することについて第三者機関が認証するには、その適合性を確認するための製品試験や検査等が実施されていることからすれば、製品の適合性の認証に係る役務は、その製品の試験・検査又は研究に係る役務と密接に関連するものといえる。
そうとすると、本願の指定役務「Certification of conformity to regulations and standards for organic cosmetics.」と引用商標の指定役務中「医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」とは、役務の提供の目的、提供に関連する物品、需要者の範囲等を共通にする場合も多く、かつ、同一の事業者が提供する場合が少なからずあるものであるから、互いに類似する役務といわなければならない。
(3)請求人の主張について
請求人は、「試験・検査又は研究」と「認証」とは異なる役務であり、仮に両者が類似するとしても、「オーガニック化粧品」は、一般の化学品である「化粧品」と、メーカー、流通経路、消費者、原材料を異にする別異の商品であるから、本願の指定役務は、引用商標の指定役務とは異なるものである旨主張している。
しかしながら、製品の適合性の認証と、その製品の試験・検査又は研究とは密接な関連性を有するといえるから、類似の役務であること、上記(2)のとおりである。そして、引用商標の指定役務中の「医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」における「化粧品」には、「オーガニック化粧品」も包含されているというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は、請求人がオーガニック化粧品の認証基準である「COSMOS」基準の認証機関であることは、我が国の需要者の広く知るところであり、さらに、本願商標のように、提供する役務が極めて専門的なもののときは、その提供者が需要者にとって重要であるから、引用商標の商標権者に係る役務と出所の誤認混同は生じない旨主張している。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標と引用商標とは、外観が実質的に同一であって、称呼及び観念を共通にする同一又は類似の商標であり、また、上記(2)のとおり、その指定役務も類似するものであるから、本願商標を本願の指定役務に使用した場合、引用商標と役務の出所について混同を生じるおそれがあることは明らかであり、これを左右する取引の実情を見いだすことはできないものであるから、請求人の主張は採用することができない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは同一又は類似の商標であり、かつ、本願の指定役務は、引用商標の指定役務と類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】


3 引用商標の指定役務(設定登録時)
第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリ-ン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マッサ-ジ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,健康診断,栄養の指導,老人の養護,衣服の貸与,植木の貸与,計測器の貸与,自動販売機の貸与,消火器の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テ-プその他の周辺機器を含む。)の貸与,ル-ムク-ラ-の貸与」
審理終結日 2014-07-01 
結審通知日 2014-07-11 
審決日 2014-07-23 
国際登録番号 1128439 
審決分類 T 1 8・ 264- Z (W42)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 菅沼 結香子 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 浦辺 淑絵
根岸 克弘
商標の称呼 コスモス 
代理人 佐藤 雅巳 
代理人 古木 睦美 

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