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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09 |
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管理番号 | 1306507 |
審判番号 | 不服2015-13183 |
総通号数 | 191 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-11-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-07-10 |
確定日 | 2015-10-09 |
事件の表示 | 商願2014-38843拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「極み」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年5月16日に登録出願されたものである。 そして、その指定商品については、原審における平成26年10月15日付け及び当審における同27年8月17日付けの手続補正書により、第9類「スマートフォン用ケース,携帯型オーディオプレーヤー用ケース」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4012609号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成3年12月27日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月13日に設定登録されたものであり、その後、同19年5月15日に商標権の存続期間の更新登録、同年12月26日に指定商品を第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を含む第7類ないし第12類、第16類、第17類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、「極み」の文字を標準文字で表してなるところ、該語は、「きわまるところ」の意味を有する既成の語として、広く親しまれているものである。 また、請求人の提出に係る甲第1号証ないし同第6号証(枝番を含む。)によれば、出願人(請求人)であるエレコム株式会社は、パソコンの周辺機器等を取り扱う国内で有数の大手メーカーであって、本願商標を構成する「極み」の文字は、当審における補正後の指定商品「スマートフォン用ケース,携帯型オーディオプレーヤー用ケース」との関係において、出願人がその取扱いに係る商品を表すものとして使用しているものであり、かつ、その商品の人気も高いものといえる。そうすると、上記指定商品に係る取引者、需要者の間において、「極み」の文字は、出願人の取扱いに係る商品を表すものとして相当程度知られているものといえる。 してみれば、本願商標からは、その構成文字に相応して、「キワミ」の称呼が生じるものであり、「きわまるところ」の観念が生じるほか、上記の指定商品の分野において、出願人及びその取扱いに係る「極み」という商品が相当程度知られている実情も考慮すれば、「エレコム社の商品として極み」ほどの観念をも生じ得るものである。 他方、引用商標は、別掲のとおり、「極」の漢字と「味」の漢字とを3文字程の間を空けて横書きし、その「極」及び「味」の各漢字の上部に小さく「きわ」及び「み」の平仮名を書してなるところ、かかる構成においては、構成中の平仮名部分は漢字部分の読みを表したものと直ちに認識されるものであって、また、構成中の「極」及び「味」の漢字は、それぞれ「物事の最上・最終のところ」及び「あじ」の意味を有する語として広く親しまれているものであるから、引用商標からは、その構成文字全体に相応して、「キワミ」の称呼が生じるものであり、「最上の味」ほどの観念が生じ得るものである。 そこで、本願商標と引用商標の類否についてみるに、両商標は、「キワミ」の称呼を共通にするものである。 しかしながら、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるところ、その構成文字、文字数及び文字の配置等において、外観上、顕著な差異を有するものである。 また、本願商標からは、「きわまるところ」又は「エレコム社の商品として極み」の観念が生じ、引用商標からは「最上の味」の観念が生じるものであるから、両商標は、観念において、明確な差異を有するものである。 以上からすれば、本願商標は、引用商標と称呼を共通にすることがあるとしても、外観及び観念において明らかな差異を有するものであるから、外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等により総合的に判断すると、両商標は、商品の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標であり、ほかにこれを左右する取引の実情は見当たらない。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 引用商標 |
審決日 | 2015-09-29 |
出願番号 | 商願2014-38843(T2014-38843) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W09)
T 1 8・ 263- WY (W09) T 1 8・ 261- WY (W09) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 岩本 和雄、豊田 純一 |
特許庁審判長 |
今田 三男 |
特許庁審判官 |
根岸 克弘 酒井 福造 |
商標の称呼 | キワミ |
代理人 | 藤本 昇 |