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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 W25
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25
管理番号 1306480 
審判番号 不服2015-11760 
総通号数 191 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-06-23 
確定日 2015-09-29 
事件の表示 商願2014-45305拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成26年6月4日に登録出願されたものである。
その後,本願の指定商品については,原審における平成27年1月13日付けの手続補正書及び審判請求と同日に提出された同年6月23日付けの手続補正書により,最終的に,第25類「サイクリング用被服(「ナイトキャップ」及び「帽子」を除く。),自転車競技用衣服,運動用特殊衣服,サイクリング用ティーシャツ,ソックス,運動用靴下,サイクリング用ズボン及びパンツ,自転車競技用ズボン,自転車競技用レーシングパンツ,サイクリング用ポロシャツ,サイクリング用コート,自転車競技用靴,運動用特殊靴,ヘッドバンド,ネクタイ,スカーフ,サイクリング用スカート,アームカバー,長手袋,自転車用手袋,防寒手袋,アンダーシャツ,履物,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5479660号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成23年10月13日に登録出願,第10類「手術用ドレープ,手術着」を指定商品として,同24年3月16日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲1のとおり,「Liv」の欧文字を斜めに傾斜させ,やや図案化して表してなり,その構成文字に相応して「リブ」の称呼を生じ,該文字は,辞書類に載録が認められないことから,特定の意味合いを生じることのない一種の造語として看取,理解されるものとみるのが相当であるから,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「Liv」の欧文字を青色で書し,その右上部に,「+」の記号を同じ青色をもってやや小さく配してなるところ,その構成中の「+」の記号部分が,「Liv」の欧文字部分に比して小さく,付加的に配されていることからすれば,本願商標は,「Liv」の文字部分と「+」の記号部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められないことから,その構成中の「Liv」の欧文字が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということができる。
そうすると,本願商標は,「Liv」の文字に相応して「リブ」の称呼を生じ,該文字は,辞書類に載録が認められないことから,特定の意味合いを生じることのない一種の造語として看取,理解されるものとみるのが相当であるから,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
以上を前提に,本願商標「Liv」と引用商標の要部である「Liv」とを対比すると,両者は,文字つづりを同じくすることから,外観上近似した印象を与えるものである。また,称呼も「リブ」と同一であり,いずれも特定の観念を生じるものではない。
してみれば,本願商標と引用商標とは,観念において比較できないとしても,外観において近似し,「リブ」の称呼を同一にするものであるから,これらを総合して考察すれば,両者は,互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)商品の類否について
商品の類否の判断は,取引の実情,すなわち商品の生産部門,品質,用途及び需要者の範囲が一致するかどうか,完成品と部品との関係にあるかどうか等を総合的に考慮して判断すべきものであり,その類否は,2つの商品に同一又は類似の商標が使用された場合,これに接する取引者,需要者が商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるかどうかにより判断すべきものである。
そこで,以下,本願に係る補正後の指定商品(以下「本願商品」という。)と引用商標に係る指定商品(以下「引用商品」という。)の類否について検討する。
ア 本願商品
本願商品は,前記1のとおりであるところ,これらは,サイクリング時に着用する商品,スポーツ時に着用する商品及び日常一般的に着用する商品といえるものであって,サイクリングウェアメーカーやスポーツウェアメーカー,アパレルメーカーにより製造,販売されるものである。そして,その需要者は,サイクリングを愛好する者やスポーツ競技を行う者の他,広く一般の需要者も含まれる。
イ 引用商品
引用商品は,前記2のとおり「手術用ドレープ,手術着」であるところ,そのうち「手術用ドレープ」は,病院における手術の際,手術部位のみを露出させて周囲の非清潔部分を被覆する布であり,また,「手術着」は,手術の際,衛生面の観点から,医師や看護師が着用する衣服であり,これらは,専ら,手術等の医療行為において使用される商品である。そして,これらは主に医療用品メーカーや医療用衣服の専門メーカーによって製造,販売されるものであり,その需要者は,医師や看護師等の医療従事者である。
ウ 本願商品と引用商品の類否
以上のことからすれば,本願商品と引用商品とは,需要者のみならず,その用途,生産部門,販売部門等においても著しく相異し,また,完成品と部品の関係にないことも明らかであるから,両者に同一又は類似の商標が使用された場合において,取引上,商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
したがって,本願商品と引用商品とは,互いに類似しない商品といわざるを得ない。
(5)まとめ
以上(1)から(4)からすれば,本願商標と引用商標とは,互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきであるとしても,その指定商品について類似しない以上,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
したがって,本願商標と引用商標とが類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)


別掲2(引用商標。色彩については原本参照。)


審決日 2015-09-07 
出願番号 商願2014-45305(T2014-45305) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W25)
T 1 8・ 261- WY (W25)
T 1 8・ 263- WY (W25)
T 1 8・ 264- WY (W25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鹿児島 直人 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 小林 裕子
前山 るり子
商標の称呼 リブ、エルアイブイ 
代理人 松井 宏記 
代理人 山田 威一郎 
代理人 石上 和輝 
代理人 田中 景子 

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