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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W03
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W03
審判 査定不服 外観類似 登録しない W03
管理番号 1305084 
審判番号 不服2015-4355 
総通号数 190 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-03-05 
確定日 2015-08-10 
事件の表示 商願2014-15037拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ひまわり洗剤」の文字を標準文字で書してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成26年2月28日に登録出願し、その後、指定商品については、原審における同年8月1日付け手続補正書により、第3類「食器洗浄機用洗浄剤,食器洗浄機用リンス剤,食器洗浄剤,その他のせっけん類」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5365693号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成19年4月23日登録出願、第35類「避妊用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同22年11月5日に特例商標として設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「ひまわり洗剤」の文字を標準文字で書してなるものである。
そして、本願商標の構成中後半の「洗剤」の文字は、「衣服・器物などを洗うために、湯・水にとかして用いるもの。石鹸・合成洗剤の類」(株式会社岩波書店発行「広辞苑第六版」)の意味を有する語であるところ、本願の指定商品との関係においては、商品の一般名称を表すものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものである。
そうすると、本願商標の構成文字中、自他商品の識別標識として機能する部分は、構成中前半の「ひまわり」の文字部分にあるというべきである。
そして、「ひまわり」の文字は、「キク科の一年草。」である「向日葵」を表すものとして広く親しまれているものである(「広辞苑第六版」)。
したがって、本願商標は、その構成全体から生じる「ヒマワリセンザイ」の称呼のほかに、「ひまわり」の文字部分に相応した「ヒマワリ」の称呼及び「向日葵」の観念を生ずるものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲のとおり、構成上部に図形を配し、下部に「スーパードラッグ」の文字と「ひまわり」の文字とを2段に横書きしてなるところ、構成文字中、「スーパードラッグ」の文字部分は、その指定役務との関係においては、化粧品や洗剤等の取扱い店舗を理解させ、自他役務の識別力を有しないか、若しくは極めて弱い部分といえる。
よって、引用商標の構成文字中、自他役務の識別標識としての機能を果たす部分は、「ひまわり」の文字部分にあるとみるのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字全体から生じる「スーパードラッグヒマワリ」の称呼のほかに、「ひまわり」の文字部分に相応した「ヒマワリ」の称呼及び「向日葵」の観念を生ずるものである。
また、図形部分については、上記のとおり、「ひまわり」の文字部分が「ヒマワリ」と称呼され、「向日葵」と観念されることと相まって、「向日葵」の花を図案化したものと理解されるものというのが相当であるから、引用商標は、図形を含む全体からも、「ヒマワリ」の称呼及び「向日葵」の観念を生ずるものである。
(3)商標法第4条第1項第11号該当性について
本願商標と引用商標とは、「ヒマワリ」の称呼及び「向日葵」の観念を同じくするものであって、外観においては、上記(1)及び(2)のとおり、全体としては相違するものの、「ひまわり」の文字を共通にし、近似した印象を与えるものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
また、本願商標の指定商品と引用商標の指定役務は、前記1及び2のとおりであるところ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定役務中「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下、「小売等役務」という。)において取扱う商品である「せっけん類」と、同一又は類似するから、本願商標の指定商品と、引用商標の指定役務は、類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(4)請求人の主張について
ア 請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきであると主張している。
しかしながら、請求人が示す登録例に係る商標は、本願商標とその構成する文字が相違するなど、事案を異にするものである。
イ 請求人は、本願商標の指定商品と引用商標の指定役務が類似することに疑義はないとしつつも、請求人が製造販売する食器洗浄機用洗浄剤は、企業・法人向けの商品、すなわち業務用の食器洗浄機に使用することを想定した商品で、引用商標の商標権者が展開するドラッグストアで扱う商品とは、流通ルートも取引者・需要者層も異なると主張している。
しかしながら、本願商標の指定商品は、前記1のとおり、「食器洗浄機用洗浄剤,食器洗浄機用リンス剤,食器洗浄剤,その他のせっけん類」であって、これらの商品は、その用途が、業務用の食器洗浄機用に限定されてはいないものであるから、引用商標の小売等役務の取扱い商品と、流通ルートや取引者・需要者層が異なるとはいえない。
よって、請求人の主張は、採用することができない。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定役務と類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり、審決する。
別掲 別掲(引用商標)

(色彩については、原本参照のこと。)


審理終結日 2015-06-02 
結審通知日 2015-06-05 
審決日 2015-06-29 
出願番号 商願2014-15037(T2014-15037) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (W03)
T 1 8・ 262- Z (W03)
T 1 8・ 261- Z (W03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 海老名 友子津金 純子 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 梶原 良子
松浦 裕紀子
商標の称呼 ヒマワリセンザイ、ヒマワリ 
代理人 特許業務法人森本国際特許事務所 

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