• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W10
審判 査定不服 外観類似 登録しない W10
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W10
管理番号 1300750 
審判番号 不服2013-650090 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-11-14 
確定日 2015-02-05 
事件の表示 国際登録第1135633号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「TRINIA」の欧文字を横書きしてなり、第10類「Dental prostheses.」を指定商品として、2012年(平成24年)10月16日に国際商標登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5505226号商標(以下「引用商標」という。)は、「Trinias」の文字を標準文字で表してなり、平成24年1月26日に登録出願、第10類「血管撮影装置およびその他の医療用機械器具」を指定商品として、同年7月6日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「TRINIA」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字は、辞書等に掲載のないものであり、かつ、親しまれた意味を有するものとして一般に知られているとも認められないから、特定の意味を有しない一種の造語といえるものである。
そして、特定の意味を有しない欧文字にあっては、我が国において親しまれたローマ字又は英語風の読みに倣って発音されるというのが一般的である。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「トリニア」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、前記2のとおり、「Trinias」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、辞書等に掲載のないものであり、かつ、親しまれた意味を有するものとして一般に知られているとも認められないから、特定の意味を有しない一種の造語といえるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「トリニアス」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ前記1及び2のとおりの構成からなるところ、その外観は、語尾の「s」の文字の有無に差異を有するのみで、「TRINIA(Trinia)」の文字部分においては、大文字と小文字の差異を有するものの、その綴りを同一にするものであるから、両商標は、外観上、近似した印象を与えるものといえる。
次に、本願商標から生じる「トリニア」の称呼と、引用商標から生じる「トリニアス」の称呼とを比較すると、両者は、商標の識別において重要な語頭からの4音「トリニア」を共通にし、異なる点は、語尾における「ス」の有無の差異にすぎないものである。
そして、該差異音「ス」は、それ自体響きの弱い無声摩擦音であって、比較的聴取され難い語尾に位置することから、常に明瞭に聴取し得るものとはいえないものである。
そうとすれば、該差異音の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼する場合には、語調、語感が近似し、互いに聞き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。
さらに、両者はいずれも特定の観念を有しないものであるから、観念において区別することができない。
そうとすると、本願商標と引用商標の外観、称呼及び観念等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、外観において近似した印象を与え、称呼は相紛らわしく、観念において区別することができない両商標は、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標というべきである。
また、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品の範ちゅうに含まれるものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(4)請求人の主張
請求人は、引用商標の構成中の「s」の文字は、複数形や所有格を表す「s」の文字とは異なり、末尾に位置するとはいえ、「ス」の音が明確に発音されるとみるのが自然であるから、それぞれ4音又は5音という短い音構成からなる本願商標及び引用商標において、明瞭に発音され聴取される末尾における「ス」の音の有無という差異は、各称呼全体に多大な影響を及ぼす。したがって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なり、互いに紛れるおそれがない旨主張している。
しかしながら、前記(3)のとおり、本願商標と引用商標との差異音「ス」は、それ自体響きの弱い無声摩擦音であって、比較的聴取され難い語尾に位置することから、常に明瞭に聴取し得るものとはいえないと判断するのが相当であり、請求人の主張は採用することができない。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願商標を拒絶した原査定は、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2014-07-31 
結審通知日 2014-08-08 
審決日 2014-09-26 
国際登録番号 1135633 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W10)
T 1 8・ 263- Z (W10)
T 1 8・ 262- Z (W10)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松本 はるみ 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 梶原 良子
高野 和行
商標の称呼 トリニア、トライニア 
代理人 村田 実 
代理人 神林 恵美子 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ