• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W45
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W45
審判 査定不服 観念類似 登録しない W45
審判 査定不服 商標の周知 登録しない W45
管理番号 1300684 
審判番号 不服2014-7937 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-04-28 
確定日 2015-04-22 
事件の表示 商願2012-102714拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「ゆめこ」の平仮名を横書きしてなり、第45類「衣服の貸与・装身具の貸与及びこれらに関する助言・情報の提供」を指定役務として、平成24年12月18日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由(概要)
原査定は、「本願商標は、『ゆめこ』の平仮名を書してなるところ、『有限会社田中屋呉服店』が、役務『衣服の貸与,装身具の貸与』について使用し、本願商標の登録出願前より取引者、需要者間に広く認識されている『ゆめこ』及び『夢見るゆめこ』の文字からなる商標と類似するものであり、かつ、前記役務と同一又は類似の役務について使用するものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
そして、原査定では、拒絶の理由において引用した商標について、本願にされた商標法施行規則第19条に基づく平成25年5月13日受付、同年6月24日受付、及び同年7月18日受付の刊行物等提出書(以下、これらをまとめていう場合は、「刊行物等提出書」という。)によって提出された資料2-1、2-2、2-5ないし2-45及び7-1ないし7-60によるとしている。

第3 当審の判断
1 引用商標について
本願に係る刊行物等提出書の資料によれば、有限会社田中屋呉服店(以下「田中屋呉服店」という。)が、以下の別掲1ないし4の商標(以下、別掲1を「引用商標1」、別掲2を「引用商標2」、別掲3を「引用商標3」、別掲4を「引用商標4」という。また、これらの商標をまとめて「引用商標」という場合がある。)を、「衣服の貸与,装身具の貸与」の役務について使用をしていることが認められる。
(1)引用商標1
引用商標1は、別掲1のとおり、左側上段に小さい文字で「レンタルStudio」、左側下段に中くらいの大きさの文字で「夢見る」、右側に多少の間隔を空けて大きな文字で「ゆめこ」と書してなるものである。そして、引用商標1は、その構成中の「レンタルStudio」の文字部分が、いわゆる店舗の業種を表すものであって、識別標識として機能し得ない部分といえるものであり、加えて、その構成中の「ゆめこ」の文字部分が、「レンタルStudio」及び「夢見る」の各文字部分に比して倍以上の大きさで顕著に表され、その位置も「ゆめこ」の文字部分のみ右側に位置しているものである。
そうすると、引用商標1は、「ゆめこ」の文字部分をもって看者が取引に当たることも少なくないとみるのが相当であり、該文字部分に相応して、「ユメコ」の称呼を生じ、「ゆめこ」という女性の名程度を連想させるものといえる。
(2)引用商標2
引用商標2は、別掲2のとおり、左側に「夢見る」の文字を有するハートの図形と多少の間隔を空けて右側に「ゆめこ」の平仮名を書してなるものである。そして、引用商標2は、その構成中の「夢見る」の文字が、ハートの図形と一体化しており、また、「夢見る」及び「ゆめこ」の各構成文字が、異なる書体、大きさで表されていることから、各文字部分が、視覚上、分離して看取されるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標2は、その構成中の「ゆめこ」の文字部分をもって看者が取引に当たることも少なくなく、該文字部分に相応して、「ユメコ」の称呼を生じ、「ゆめこ」という女性の名程度を連想させるものといえる。
(3)引用商標3
引用商標3は、別掲3のとおり、左側に小さく「夢見る」の文字及び右側に多少間隔を空けて大きく「ゆめこ」の平仮名を書してなるものである。そして、引用商標3は、その構成中の「夢見る」及び「ゆめこ」の文字部分が、その間に間隔が空いており、また、各文字部分が異なる大きさで表されていることを踏まえると、それぞれが、視覚上、分離して看取されるものである。
そうすると、引用商標3は、顕著に表された「ゆめこ」の文字部分をもって看者が取引に当たることも少なくないとみるのが相当であり、該文字部分に相応して「ユメコ」の称呼を生じ、「ゆめこ」という女性の名程度を連想させるものといえる。
(4)引用商標4
引用商標4は、別掲4のとおり、左側に「夢見る」の文字及び右側に黄色い角丸四角の枠内に、白く縁取りされたピンク色の籠文字で「ゆめこ」と書したものである。そして、引用商標4は、その構成中の「ゆめこ」の文字が、黄色い角丸四角と一体化しており、また、「夢見る」及び「ゆめこ」の各文字部分が、異なる書体で表されていることを踏まえると、それぞれが、視覚上、分離して看取されるものである。
そうすると、引用商標4は、顕著に表された「ゆめこ」の文字部分をもって看者が取引に当たることも少なくないとみるのが相当であり、該文字部分に相応して、「ユメコ」の称呼を生じ、「ゆめこ」という女性の名程度を連想させるものといえる。
2 引用商標の周知性について
(1)この商標登録出願についての刊行物等提出書及び合議体の職権調査によれば、引用商標については、以下の事実が認められる。
ア 営業
田中屋呉服店は、大正8年に創業し、福岡県内に本店を含め5店舗が存在し、「レンタルStudio夢見るゆめこ」を店舗名とする店舗は、「久留米店」(福岡県久留米市)、「小倉店」(福岡県北九州市)及び「大名店」(移転準備中:福岡県福岡市)の3店舗である。(田中屋呉服店のウェブサイト)
イ 新聞広告、折り込みチラシ
2011年(平成23年)1月1日土曜日付け朝日新聞(朝刊10版 26頁)に、引用商標1を掲載した半ページ強を占める大きさの新聞広告を行った(資料2及び2-1)。また、平成16年12月?平成24年6月に、13回にわたり、一度の発行部数が1、300部?277、500部の引用商標1、引用商標2及び引用商標3を掲載した新聞の折り込みチラシによる広告を行った(資料2、2-15ないし2-25、資料7、7-59及び7-60)。
ウ テレビコマーシャル
平成20年2月11日から22日に、福岡放送にて、引用商標1及び引用商標3を含むテレビコマーシャルを放映した。(資料7-63、田中屋呉服店のウェブサイト)
エ 福岡市営地下鉄の車内広告
平成21年1月1日から2月末日まで、福岡市営地下鉄にて、引用商標1を掲載した車内広告を行った。(資料7、資料7-1)
オ イベント
平成23年7月16及び17日に、福岡市の天神ライオン広場において、ご当地アイドルグループによる浴衣のファッションショーなどのイベントを開催し、引用商標1および引用商標3が付されたポスターを1枚、うちわを700枚、チラシを5、000枚作成した。(資料2、2-4)
カ 雑誌
平成14年2月から同25年4月にかけて、福岡県筑後エリアの月刊タウン誌「リセット」に引用商標1及び引用商標3を付した広告を継続して掲載した。その発行部数は毎月30,000?176,000部である。(資料2、2-2及び資料7、7-2ないし7-30)
また、「福岡振袖」に引用商標3を付した広告を掲載した。(資料7、7-31及び7-32)
キ カタログ
平成14年から同24年にかけて、引用商標1、引用商標2及び引用商標3を付したカタログ(久留米店、福岡店、小倉店、袴レンタル用)を、年に複数回、それぞれ3、500?10、500部作成している。(資料2、2-5ないし2-14及び資料7-33ないし7-58)
ク ダイレクトメール
平成20年に、引用商標1、引用商標3及び引用商標4を掲載したダイレクトメールを、年に20回、それぞれ5、800?10、500部作成している。(資料2、資料2-26ないし2-45、資料8-1)
(2)以上のとおり、引用商標が、「田中屋呉服店」の業務に係る役務「衣服の貸与、装身具の貸与」を表示するものとして、新聞広告、新聞折り込みチラシ、テレビコマーシャル、福岡市営地下鉄の車内広告、福岡市内でのイベント、地元タウン誌、店頭で配付されるカタログ、ダイレクトメールを利用して、繰り返し宣伝広告されたというのが相当である。
そして、当該引用商標は、上記1の(1)ないし(4)のとおり、いずれも、「ゆめこ」の文字部分に看者の注意が引かれ、該文字部分をもって取引に資することも少なくなくないものである。
してみれば、引用商標は上記2の(1)のとおり使用された結果、「ゆめこ」の文字をもって、「田中屋呉服店」の業務に係る役務「衣服の貸与、装身具の貸与」を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているといえるものである。
3 本願商標の商標法第4条第1項第10号の該当性について
(1)引用商標と本願商標との類否について
引用商標は、上記1の記載のとおり、その構成中の「ゆめこ」の文字部分が看者の注意を集め、独立して自他役務の識別標識として機能するものであるから、該文字部分に相応して、「ユメコ」の称呼を生じ、「ゆめこ」という女性の名程度を連想させるものである。
そして、引用商標は、上記2の(2)のとおり、「ゆめこ」の文字をもって、「田中屋呉服店」の業務に係る役務「衣服の貸与、装身具の貸与」を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものである。
一方、本願商標は、「ゆめこ」の平仮名を書してなり、その構成文字に相応して、「ユメコ」の称呼を生じ、「ゆめこ」という女性の名程度を連想させるものである。
そうすると、本願商標と周知になっている引用商標の要部である「ゆめこ」の文字部分とは、外観上、「ゆめこ」の文字からなる点で共通し、「ユメコ」の称呼及び「ゆめこ」という女性の名を連想させる点を共通にするものであるから、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛らわしい類似の商標ということができる。
(2)引用商標の役務と本願商標の指定役務との類否について
上記2のとおり、引用商標は田中屋呉服店に係る業務「衣服の貸与、装身具の貸与」を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているといえるものである。
そして、本願商標の指定役務は「衣服の貸与・装身具の貸与及びこれらに関する助言・情報の提供」であるから、引用商標に係る役務と同一又は類似のものである。
(3)拒絶査定の手続に関する請求人の主張について
請求人は、原審において、拒絶理由通知書に係る拒絶理由の判断には何ら関わっていない資料(平成25年6月24日受付の刊行物等提出書)を、拒絶に係る判断材料として採用したにも拘わらず、出願人にそれに対する反論の機会を与えることなく本願商標を拒絶査定したことは、手続上の瑕疵がある旨主張する。
しかしながら、審査手続と審判手続とは出願から登録又は拒絶査定の確定に至るまでの手続として継続性を有し、商標法56条で準用する特許法158条は、「審査においてした手続は、拒絶査定不服審判においても、その効力を有する。」としているところ、本件の商標登録出願については、拒絶査定時に、拒絶の理由および証拠について開示され、続審である審判請求において、請求人は、反論する機会を得ているといえるものである。
また、平成25年5月13日受付の刊行物等提出書及び同年6月24日受付の刊行物等提出書、当審における同年7月18日受付の刊行物等提出書について、特許庁長官は請求人(出願人)に、それぞれ平成25年5月29日付け、同年7月10日付け、同26年8月6日付けで、刊行物等提出書による情報の提供があったことを通知している。そして、請求人は、平成25年7月13日付け意見書、同26年4月28日付け審判請求書、同年9月17日付け上申書で、これらの刊行物等提出書として提出された資料全般について反論しているものである。
以上のことからすると、本件審判事件の審理においては、請求人(出願人)に反論の機会が設けられており、実際に反論を行っていることからも、審決をなすに当たって、手続上の瑕疵があるということはできない。
4 まとめ
以上からすると、本願商標は、その登録出願時から現在に至るまで、他人(田中屋呉服店)の業務に係る役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている引用商標と類似するものであって、指定役務も引用商標に係る役務と同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。
したがって、本願商標を登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(引用商標1)(色彩は原本参照。)


別掲2(引用商標2)(色彩は原本参照。)


別掲3(引用商標3)(色彩は原本参照。)



掲載4(引用商標4)(色彩は原本参照。)



審理終結日 2015-02-10 
結審通知日 2015-02-23 
審決日 2015-03-06 
出願番号 商願2012-102714(T2012-102714) 
審決分類 T 1 8・ 255- Z (W45)
T 1 8・ 251- Z (W45)
T 1 8・ 253- Z (W45)
T 1 8・ 252- Z (W45)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 藤平 良二 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 内藤 順子
原田 信彦
商標の称呼 ユメコ 
代理人 原 信海 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ