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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W03 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W03 |
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管理番号 | 1300682 |
審判番号 | 不服2015-702 |
総通号数 | 186 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-06-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-01-14 |
確定日 | 2015-05-12 |
事件の表示 | 商願2014-12671拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「powder blush duo」の欧文字を横書きしてなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年2月20日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年7月22日付け及び当審における同27年2月16日付け手続補正書により、最終的に、第3類「せっけん類,粉末状の頬紅,香料,薫料,歯磨き」に補正されたものである。 2 原査定における拒絶の理由の要旨 原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第16号及び同項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、その構成中に「粉末状の頬紅」を意味する「powder blush」の文字を有してなるものであるから、これをその指定商品中の「粉末状の化粧品」において、「粉末状の頬紅」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)本願商標は、次に掲げる2件の登録商標(以下まとめて「引用商標」という。)と類似であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 ア 登録第789346号商標(以下「引用商標1」という。) 引用商標1は、「DUO」の欧文字と「デュオ」の片仮名を二段に横書きしてなり、昭和41年4月15日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同43年8月7日に設定登録、その後、平成21年4月8日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 イ 登録第2297763号商標(以下「引用商標2」という。) 引用商標2は、「デュオ」の片仮名を横書きしてなり、昭和63年9月21日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年1月31日に設定登録、その後、同13年9月19日に指定商品を第3類「せっけん類,歯みがき,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、さらに、同22年8月17日には、第3類についてのみ商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第16号について 本願商標は、その指定商品が上記1のとおり補正された結果、その指定商品に使用しても、その商品の品質について誤認を生じるおそれがなくなった。 したがって、原査定が本願を拒絶した拒絶の理由のうち、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした拒絶の理由は解消した。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本願商標は、上記1のとおり、「powder blush duo」の欧文字よりなり、その構成態様は、「powder」と「blush」及び「duo」の文字部分の間にそれぞれスペースがあるものの、該各文字は、同じ書体をもって、視覚上、まとまりよく一体的に表されているものである。 そして、本願商標の構成文字に相応して生じる「パウダーブラッシュデュオ」の称呼も、やや冗長であるものの、一気一連に称呼し得るものである。 しかも、本願商標は、その構成中の前半部の「powder blush」の文字部分が、商品「化粧品」との関係において、原審が説示する「粉末状の頬紅」を意味する場合があるとしても、一方で、その後半部の「duo」の文字部分も、「2つ一組」を意味し、2種の商品を組み合わせたものを暗示させ得るものであり、商品の識別標識として機能しないとまではいえないが、自他商品の識別標識として強く機能するものとはいえないものである。 そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者は、殊更に、「duo」の文字部分に注目し、該文字部分をもって商品の出所を識別するというよりも、むしろ、全体を一体不可分のものとして商品の出所を識別するとみるのが自然といえる。 してみれば、本願商標について、「duo」の文字部分が独立して自他商品の識別標識として機能し得ることを前提に、本願商標と引用商標とが類似の商標であるとし、その上で本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、その前提において妥当でないから、取消しを免れない。 また、その他に、本願商標と引用商標とを類似するというべき事情も見いだすことができない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。 (3)まとめ 以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第16号及び同項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2015-04-30 |
出願番号 | 商願2014-12671(T2014-12671) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W03)
T 1 8・ 262- WY (W03) T 1 8・ 263- WY (W03) T 1 8・ 261- WY (W03) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 鴨田 里果、海老名 友子 |
特許庁審判長 |
林 栄二 |
特許庁審判官 |
真鍋 伸行 原田 信彦 |
商標の称呼 | パウダーブラッシュデュオ、ブラッシュデュオ、デュオ |
代理人 | 岡部 讓 |
代理人 | 田中 尚文 |