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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W37
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W37
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W37
管理番号 1298319 
審判番号 不服2014-22367 
総通号数 184 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-11-04 
確定日 2015-03-06 
事件の表示 商願2012-23934拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「PRIME」の文字を標準文字で表してなり、第37類「自動車の保守・修理・整備・洗車,二輪自動車の保守・修理・整備・洗車」を指定役務として、平成24年3月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1105557号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2011年(平成23年)11月7日にItalyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年12月7日に国際商標登録出願、第37類「Repair of automobiles; repair of motorcycles; repair of bicycles.」を指定役務として、平成26年7月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標及び引用商標に係る指定役務の類否
本願商標に係る指定役務は、前記1のとおり、「自動車の保守・修理・整備・洗車,二輪自動車の保守・修理・整備・洗車」であり、また、引用商標に係る指定役務は、前記2のとおり、「Repair of automobiles; repair of motorcycles; repair of bicycles.(参考和訳:自動車の修理,オートバイの修理,自転車の修理)」であるから、本願商標に係る指定役務と引用商標に係る指定役務とは、同一又は類似する役務といえるものである。
(2)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「PRIME」の欧文字を標準文字で表してなるものであり、該文字は、「最も重要なさま。最良の。」の意味を有する英語であることから、「プライム」の称呼及び「最も重要なさま。最良の。」の観念を生じるものである。
(3)引用商標
引用商標は、別掲のとおり、「Prime」の欧文字を筆記体風に書し、該文字の下線として左から右に払う形で右先端を細くした黒の横線を表し、さらに、該横線上の左端の太い部分に小さくゴシック体で「PIAGGIO」の白抜きの欧文字を表した構成よりなるものであるところ、その構成中の大きく筆記体風に表された「Prime」の文字部分と、左から右へ流れるように表された横線とが、近接して配置されていることも相まって、視覚上、その構成全体がまとまりある一体的なものとして看取、把握されるとみるのが相当である。
そして、引用商標の構成中の「PIAGGIO」の文字部分は、その商標権者がイタリアのポンテデーラに所在するオートバイ及び自動車のメーカー「PIAGGIO & C. S.p.A.」(以下「ピアッジオ社」という。)であって、オートバイ産業では欧州で最大手の一つであり、その製造に係る商品が日本にも輸入されていることを考慮すれば、該文字が引用商標に係る指定役務を提供する業界において、ピアッジオ社のハウスマークを想起させるものであるといえる。
同じく、「Prime」の文字部分は、該語が英語において「最も重要なさま。」の意味を有するほか、「最良の。最上のもの。」の意味を有し、一般的に、後者の意味においても広く知られていることを考慮すると、自他役務の識別標識としての機能がさほど強いとはいい難いものである。
これらの点を踏まえると、引用商標は、その構成中の「Prime」の文字部分が顕著に大きく表されているとしても、これに接する取引者、需要者をして、当該部分を抽出し、この部分から生じる称呼、観念のみをもって取引に資されることはないとみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、商標全体として「プライムピアッジオ」又は「ピアッジオプライム」の称呼が生じ、また、「ピアッジオ社の最上のもの」の観念を生じるものである。
(4)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成であって、その構成において明らかな差異を有することからすれば、両商標は、外観上、容易に区別し得るものといえる。
次に、本願商標から生じる「プライム」の称呼と引用商標から生じる「プライムピアッジオ」又は「ピアッジオプライム」の称呼は、「ピアッジオ」の音の有無という顕著な差異を有するから、両称呼は明確に聴別し得るものである。
さらに、本願商標は、「最も重要なさま。最良の。」の観念が生ずる一方で、引用商標は、「ピアッジオ社の最上のもの」の観念が生ずるものであるから、観念上、両商標が相紛れるおそれはない。
そうしてみると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標及び引用商標に係る指定役務が同一又は類似するものであるとしても、両商標は非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(引用商標)



審決日 2015-02-24 
出願番号 商願2012-23934(T2012-23934) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W37)
T 1 8・ 263- WY (W37)
T 1 8・ 261- WY (W37)
最終処分 成立  
前審関与審査官 榊 亜耶人早川 文宏平澤 芳行 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 藤田 和美
手塚 義明
商標の称呼 プライム 
代理人 櫻木 信義 

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