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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2014900210 審決 商標
異議2014900208 審決 商標
異議2014900252 審決 商標
異議2014900186 審決 商標
異議2014900102 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W091641
審判 全部申立て  登録を維持 W091641
審判 全部申立て  登録を維持 W091641
審判 全部申立て  登録を維持 W091641
管理番号 1297373 
異議申立番号 異議2014-900224 
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-03-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-08-08 
確定日 2015-02-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5669491号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5669491号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5669491号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成25年11月20日に登録出願、第9類「録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第16類「紙類,文房具類,印刷物」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定商品及び指定役務として、同26年4月11日に登録査定、同年5月9日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る国際登録第907610号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HAMA」の欧文字を横書きしてなり、2007年(平成19年)10月19日に国際商標登録出願(事後指定)、第8類、第9類、第11類、第15類、第16類及び第18類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年4月23日に設定登録されたものである。
同じく、国際登録第1043683号商標(以下「引用商標2」という。)は、「HAMA」の欧文字を横書きしてなり、2009年8月11日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年(平成22年)2月5日に国際商標登録出願、第9類、第16類、第18類、第20類及び第28類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年2月17日に設定登録されたものであり、その後、その指定商品中の第28類に属する商品については、2012年(平成24年)10月19日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、上記商標登録原簿に記載のとおりとなったものである。
また、申立人が自己の業務に係る「カメラ用ケース、三脚等の写真用品」に使用しているとして引用する商標(以下「引用商標3」という。)は、「hama」の欧文字からなるものである。
以下、上記引用商標1ないし引用商標3をまとめて、単に「引用商標」という場合がある。

3 登録異議の申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「Hama」と「X」の2語からなるものとして認識されるものであり、その構成全体から「ハマエックス」の称呼を生ずるほか、その構成中の「X」の語から生ずる称呼を省略した「ハマ」の称呼をも生ずるものである一方、引用商標1及び引用商標2は、いずれも「ハマ」の称呼を生ずるものであるから、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、「ハマ」の称呼を同一にする類似の商標である。
また、本件商標の指定商品中の第9類「録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」は、引用商標2の指定商品中の第9類「recording discs」及び第16類「photographs, photograph stands」と類似するものであり、同じく、第16類「紙類,文房具類」は、引用商標1の指定商品中の第16類「Stationery, paint brushes」及び引用商標2の指定商品中の第16類「Paper, cardboard, sataionery, artists' materials」と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人の業務に係る商品「カメラ用ケース、三脚等の写真用品」を表示する商標として本件商標の登録出願時及び登録査定時に取引者、需要者の間に広く認識されている引用商標3と類似するものであるから、本件商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合には、商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断
(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その構成中の右端に位置するものは、やや図案化され、かつ、その上部に2つのオレンジ色の小円が配置されているものの、その図案化の程度及びその左方に存する「Hama」の欧文字との位置関係並びに上記小円が存することにより格別の観念が生ずるともいい難いことを総合勘案すれば、「x」の欧文字を表したものと容易に看取、理解されるといえるものである。
そうとすると、本件商標は、その構成全体をもって、「Hamax」の欧文字を表してなるものとして認識されるとみるのが相当であり、かかる構成にあっては、その末尾に位置する「x」の文字が商品の型式、品番等を表示するための記号、符号として類型的に使用されるローマ文字の1字として看取されるようなことはなく、ほかに、該「x」の文字部分を捨象し、「Hama」の文字部分のみを分離、抽出して観察すべき理由も見いだし難い。
してみれば、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分の特定の意味合いを想起することのない造語として認識されるものであり、その構成文字に相応する「ハマックス」の一連の称呼のみを生じ、親しまれた既成の観念を生じることのないものというべきである。
イ 引用商標1及び引用商標2
引用商標1及び引用商標2は、前記2のとおり、いずれも「HAMA」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、該欧文字は、辞書類にシリア西部の都市名である旨の記載があることは認められるものの、引用商標1及び引用商標2の指定商品に係る我が国の取引者、需要者間において、そのような事実が一般に知られているとはいい難い。
してみれば、引用商標1及び引用商標2は、いずれも特定の意味合いを想起することのない造語として認識されるものであり、それぞれの構成文字に相応する「ハマ」の称呼を生じ、親しまれた既成の観念を生じることのないものというべきである。
ウ 本件商標と引用商標1及び引用商標2との類否
本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、それぞれ上記ア及びイのとおりの構成からなるものであり、文字構成における「x」の文字の有無という差異があるほか、図案化されているか否かといった相違点もあることからすれば、両商標は、外観上、判然と区別し得るものである。
また、本件商標から生ずる「ハマックス」の称呼と引用商標1及び引用商標2から生ずる「ハマ」の称呼とは、構成音数が相違するばかりでなく、「ックス」の音の有無という顕著な差異があることから、それぞれを一連に称呼するときは、語感、語調が著しく相違し、明瞭に聴別することができるものである。
さらに、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、いずれも親しまれた既成の観念を有しないものであるから、観念上、両商標が相紛れるおそれがあるということはできない。
エ 小括
上記ウによれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 引用商標3の周知性について検討するに、申立人の提出に係る証拠方法によれば、カメラ用ケース、三脚等の写真用品について「hama」の欧文字からなる引用商標3が使用されていることが認められる。
しかしながら、引用商標3の周知性を立証するために提出された証拠方法のうち、輸入代理店による商品カタログ(甲第5ないし甲第14号証)は、その発行部数並びに頒布の方法、場所及び対象等が明らかでなく、また、申立人及び輸入代理店のホームページ(甲第21ないし甲第29号証)においては、申立人の業務に係る商品が紹介されているものの、該ホームページが需要者間にどの程度浸透しているかは必ずしも明らかでない。その他、引用商標3の使用の開始時期、期間、場所及び方法並びにその使用に係る商品についての宣伝広告の事実、販売数量、売上高、市場占有率等を具体的に示す証左はない。
そうとすると、申立人の提出に係る証拠方法によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標3が、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間で広く認識されるに至っていたとはいうことができない。
イ 引用商標3は、「hama」の欧文字からなるものであるところ、該欧文字は、大文字で表されているか又は小文字で表されているかという点で相違するものの、文字の綴りを引用商標1及び引用商標2と同じくするものであり、本件商標と引用商標1及び引用商標2とが非類似の商標であることは上記(1)のとおりであるから、本件商標は、引用商標3とも非類似の商標というべきものであり、十分に区別し得る別異の商標として認識されるとみるのが相当である。
ウ 小括
上記ア及びイによれば、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品又は該役務が申立人又は申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標

(色彩については、原本参照のこと。)

異議決定日 2015-01-27 
出願番号 商願2013-90734(T2013-90734) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W091641)
T 1 651・ 271- Y (W091641)
T 1 651・ 262- Y (W091641)
T 1 651・ 261- Y (W091641)
最終処分 維持  
前審関与審査官 石井 亮 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 手塚 義明
田中 敬規
登録日 2014-05-09 
登録番号 商標登録第5669491号(T5669491) 
権利者 株式会社浜学園
商標の称呼 ハマックス、ハマエックス 
代理人 朝倉 美知 
代理人 中村 知公 
代理人 村上 智司 
代理人 伊藤 孝太郎 
代理人 前田 大輔 

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