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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201421732 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W24
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W24
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W24
管理番号 1297289 
審判番号 不服2014-20943 
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-10-16 
確定日 2015-02-16 
事件の表示 商願2012-58063拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「和美SAVY」の文字を標準文字で表してなり,第24類「ランチョンマット(紙製を除く)」を指定商品として,平成24年7月4日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5641256号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成24年5月21日に登録出願,第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,葬祭用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,のれん及びタペストリーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同26年1月10日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,「和美SAVY」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,前半の「和美」の漢字と,後半の「SAVY」の欧文字は,いずれも辞書類に載録されている既成の語でないことから,「和美SAVY」の文字は,特定の観念を生じない一種の造語を表したものとして認識,把握されるとみるのが相当である。
したがって,本願商標は,「ワビサビー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲のとおりからなるところ,その構成中,「W」及び「S」の文字の次に表された山型図形の内側に黒点「・」を配してなるものは,その外形的特徴,大きさ及び位置するところを併せみれば,「A」のアルファベットを図案化して表したものと理解される。
そうとすれば,引用商標は,「WABI×SABI」の欧文字及び記号(該記号は,ほかの文字に比して小さく表されている。)を表したものであり,「WABI」及び「SABI」の欧文字から,「ワビ」及び「サビ」の称呼を生ずるところ,これらの称呼の組合せは,その音構成に鑑みれば,俳諧や茶道等における「閑寂な風趣」又は「閑寂なおもむき」といった概念を表す語として一般に広く知られた「侘・寂」(わび・さび)に通ずるといい得るものである。
してみれば,引用商標の構成中,「WABI」の文字は「侘」を,「SABI」の文字は「寂」をローマ字綴りで表したものであって,また,両文字の間に位置する「×」の記号は,それらを掛け合わせる意味合いを表すために用いられているものとみるのが相当であるから,引用商標は,その構成全体をもって,上記「侘・寂」(わび・さび)の概念を表したものとして理解,認識され得るものである。
したがって,引用商標は,その構成文字等に相応して,「ワビサビ」又は「ワビカケルサビ」の称呼を生じ,「侘・寂」(わび・さび)の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに,本願商標と引用商標とは,それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって,外観上,顕著な差異があるから,明確に区別できるものである。
次に,称呼においては,本願商標から生ずる「ワビサビー」の称呼と引用商標から生ずる「ワビサビ」の称呼とは,語尾における長音の有無という微差にすぎず,互いに相紛れるおそれがある一方,本願商標から生ずる「ワビサビー」の称呼と引用商標から生じる「ワビカケルサビ」の称呼とは,構成音及び構成数において差異があり,それぞれを称呼しても語調,語感が異なり,明確に区別できるものである。
また,本願商標は,特定の観念を生じないものであるから,引用商標とを比較することができず,観念上,類似するとはいえないものである。
そうとすれば,本願商標と引用商標とは,称呼において類似する場合があるとしても,外観において明確に区別できるものであって,観念において類似するとはいえないものであるから,両商標を同一又は類似の商品及び役務に使用しても,その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 (引用商標)





審決日 2015-02-03 
出願番号 商願2012-58063(T2012-58063) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W24)
T 1 8・ 263- WY (W24)
T 1 8・ 261- WY (W24)
最終処分 成立  
前審関与審査官 田口 善久齋藤 貴博 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 田中 亨子
大井手 正雄
商標の称呼 ワビサビイ、ワビサビー、ワミサビイ、ワミサビー、カズミサビー 
代理人 佐藤 富徳 

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