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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W30 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W30 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W30 |
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管理番号 | 1297259 |
審判番号 | 不服2014-6272 |
総通号数 | 183 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-04-04 |
確定日 | 2015-02-16 |
事件の表示 | 商願2013-44933拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「Deliつゆ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「つゆの素」を指定商品として、平成25年6月12日に登録出願されたものである。 そして、願書記載の指定商品については、原審において同年9月26日付け手続補正書により、第30類「総菜調理用のつゆの素」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5609444号商標(以下「引用商標」という。)は、「つゆデリ」と「つゆDELI」の文字とを二段に書してなり、平成25年4月19日登録出願、第29類「冷凍野菜,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,サラダ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ」及び第30類「菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,パスタソース,食用粉類」を指定商品として、同年8月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、引用商標と『デリ』の称呼を共通にする類似の商標であって、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、上記1のとおり、「Deliつゆ」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字は、同書、同大、等間隔で、まとまりよく一体に表され、これから生じる「デリツユ」の称呼も、冗長でなく、無理なく一連に称呼し得るものである。 そして、本願商標は、その構成中「Deli」の文字が、「delicatessen」の短縮形であって「デリカテッセン、調理済み総菜販売店、調理済み総菜類」(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」小学館発行)の意味を有する英語であり、また、その構成中「つゆ」の文字が、「液汁。しる。」(「広辞苑 第六版」岩波書店発行)の意味を有する語であるとしても、上記構成及び称呼においては、看者をして、「Deli」の文字部分のみを抽出し、認識されることはなく、「Deliつゆ」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識し、把握されるとみるのが相当である。 さらに、本願商標は、その構成中「Deli」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。 そうすると、本願商標は、その構成文字全体が一体不可分のものであって、該文字全体に相応して、「デリツユ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものといわなければならない。 (2)引用商標について 引用商標は、上記2のとおり、「つゆデリ」と「つゆDELI」の文字とを二段に書してなり、上段の「つゆデリ」及び下段の「つゆDELI」の文字は、それぞれ同書、同大、等間隔で、まとまりよく一体に表され、これから生じる「ツユデリ」の称呼も、冗長ではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。 そして、引用商標は、その構成中「つゆ」の文字が、「液汁。しる。」の意味を有する語であり、また、その構成中、上段の「デリ」及び下段の「DELI」の文字が、それぞれ「デリカテッセンの略」(「コンサイスカタカナ語辞典」三省堂)及び「delicatessen」の短縮形であって「デリカテッセン、調理済み総菜販売店、調理済み総菜類」の意味を有する語であるとしても、上記構成及び称呼においては、看者をして、「デリ」あるいは「DELI」の文字部分のみを抽出し、認識されることはなく、「つゆデリ」あるいは「つゆDELI」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識し、把握されるとみるのが相当である。 さらに、引用商標は、その構成中「デリ」あるいは「DELI」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。 そうすると、引用商標は、「つゆデリ」あるいは「つゆDELI」の構成文字全体が一体不可分のものであって、該文字全体に相応して、「ツユデリ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものといわなければならない。 (3)まとめ 以上からすれば、本願商標及び引用商標の構成中「Deli」並びに「デリ」及び「DELI」の文字部分を分離抽出し、その上で、本願商標及び引用商標から「デリ」の称呼をも生じるとし、本願商標と引用商標とが称呼を共通にする類似の商標とした原査定の認定は、その前提において妥当なものということはできない。 また、他に本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2015-01-29 |
出願番号 | 商願2013-44933(T2013-44933) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W30)
T 1 8・ 263- WY (W30) T 1 8・ 261- WY (W30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 矢澤 一幸 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
真鍋 伸行 中束 としえ |
商標の称呼 | デリツユ、デリ |
代理人 | 長谷川 芳樹 |
代理人 | 森川 邦子 |
代理人 | 工藤 莞司 |
代理人 | 小暮 君平 |