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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W03 |
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管理番号 | 1297225 |
審判番号 | 不服2014-18661 |
総通号数 | 183 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-09-18 |
確定日 | 2015-02-09 |
事件の表示 | 商願2013-89620拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成25年11月15日に登録出願されたものであり、指定商品については、当審における同26年10月27日付けの手続補正書により、第3類「化粧品,おしろい,化粧水,クリーム,紅,頭髪用化粧品,香水類,薫料,せっけん類,歯磨き,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」に補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第476481号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BEBIA」の欧文字と「ベビア」の片仮名とを上下二段に書してなり、昭和30年5月9日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同31年1月31日に設定登録され、その後、平成18年7月5日に別掲2のとおりの指定商品とする指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第4794589号商標(以下「引用商標2」という。)は、「BABYA」の欧文字と「ベビア」の片仮名とを上下二段に書してなり、平成15年12月25日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同16年8月13日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標と引用商標1について 本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品とは類似しない商品になった。 したがって、引用商標1との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。 (2)本願商標と引用商標2について 本願商標は、別掲1のとおり、上段に「ベイビア」の片仮名、下段に「baby」の欧文字、「+」の記号及び羽のような図形を有する図案化された欧文字「A」を表してなるものである。 そして、本願商標の上段部分については、その構成文字に相応して「ベイビア」の称呼が生じるものであり、下段部分については、互いに同じような書体で外観上まとまりよく一体的に表わされており、文字及び記号はいずれも一般の取引者、需要者に親しまれたものであるから、その構成する文字及び記号に相応して、「ベイビープラスエイ」と称呼し得るものである。 また、本願商標はその上段部分、下段部分共に、辞書等に掲載がなく、造語として認識、把握されるとみるのが自然である。 そうとすれば、本願商標は、「ベイビア」又は「ベイビープラスエイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものということができる。 一方、引用商標2は、前記2(2)のとおり、「BABYA」の欧文字と「ベビア」の片仮名とを上下二段に書してなるところ、その下段に表された片仮名部分は欧文字部分の読みを特定したものと解されるものであるから、「ベビア」の称呼を生ずるものであり、また、「BABYA」及び「ベビア」の文字は共に辞書等に記載がなく、造語として認識、把握されるとみるのが自然であるから、特定の観念を生じないものである。 そこで、本願商標と引用商標2とを比較するに、両商標は、外観においては、それぞれ一見して判然と区別し得る顕著な差異を有するから、外観上相紛れるおそれはないものである。 そして、称呼においては、本願商標から生ずる「ベイビア」の称呼と引用商標2から生ずる「ベビア」の称呼を比較すると、前者は4音、後者は3音からなるものであって、2音目において「イ」の音の有無という差異を有するところ、4音、3音という比較的短い音数において「イ」の音の有無の相違は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、語調、語感が相違し、互いに聴別し得るものであるというのが相当である。 また、本願商標から生ずる「ベイビープラスエイ」の称呼と引用商標2から生ずる「ベビア」の称呼は、その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するから、明瞭に聴別できるものである。 さらに、観念については、本願商標及び引用商標2ともに特定の観念を生じないから、本願商標と引用商標2とは、観念上相紛れるおそれはない。 そうすると、本願商標と引用商標2とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 したがって、本願商標は、引用商標2との関係においては、商標法第4条第1項第11号には該当しない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標1との関係においては拒絶の理由が解消し、また、引用商標2とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標 別掲2 引用商標1の指定商品 第1類 無機酸類,有機酸類,無機塩類,有機塩類,アルカリ,漂白粉(洗濯用のものを除く。),アラビヤゴム,にかわ(事務用又は家庭用のものを除く。),りん,エチルアルコール,グリセリン,硫黄(化学品),オゾン,酸素ガス,しょうのう,しょうのう油(化学品),蒸留水,人造しょうのう,炭酸ガス,はっかのう,はっか油(化学品),竜のう,硫黄(非金属鉱物) 第2類 マスチック,松脂 第3類 洗濯用漂白粉,じゃ香,粉末又は水液の人工又は天然の香精(精油からなる食品香精以外の食品香精を除く。),芳香油(しょうのう油(化学品)・はっか油(化学品)を除く。) 第5類 薬剤(蚊取線香その他の蚊駆除用の薫料・日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。),ばんそうこう,包帯,綿紗,綿撒糸,脱脂綿,医療用海綿,オブラート 第10類 氷のう,水まくら 第16類 事務用又は家庭用のにかわ,海綿(文房具) 第30類 食品香精(精油のものを除く。),食塩 |
審決日 | 2015-01-23 |
出願番号 | 商願2013-89620(T2013-89620) |
審決分類 |
T
1
8・
26-
WY
(W03)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 箕輪 秀人、荻野 瑞樹、北口 雄基 |
特許庁審判長 |
土井 敬子 |
特許庁審判官 |
大橋 洋子 梶原 良子 |
商標の称呼 | ベイビア、ベビーア、ベビーエイ |
代理人 | 新池 義明 |