• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201417590 審決 商標
不服201422026 審決 商標
不服201418951 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
管理番号 1296231 
審判番号 不服2014-8886 
総通号数 182 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-02-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-05-14 
確定日 2015-01-28 
事件の表示 商願2013-34083拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成25年5月8日に登録出願されたものである。
そして、その指定商品については、原審における平成25年12月11日付け手続補正書により第9類「サングラス,その他の眼鏡,運動用保護ヘルメット,携帯電話機用ストラップ及びネックピース,その他の電気通信機械器具,歩数計,写真機械器具」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録第5536885号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成24年1月20日に登録出願され、「電気通信機械器具,硬貨投入式写真シール作成機並びにその部品及び付属品」を含む第9類、「携帯電話用ストラップの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年11月16日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、その構成中の左側に青色で彩色した「G」を正三角形状に図案化したとおぼしき図形と、その右に「GERRY」の欧文字を図形と同色のゴシック体で横書きしてなるところ、その構成上、図形と文字とが視覚上分離して観察され、また、両者が一体のものとして特定の観念を生じるものでもないから、それぞれ独立して商品の出所識別標識として機能し得るものといえる。
ところで、本願商標の構成中の「GERRY」の欧文字は、「ゲリー(男性名)」の意味を有する語として辞書(新英和中辞典第7版(株式会社研究社発行))に載録されているものの、我が国において一般に知られているとはいい難いものであるから、一種の造語として認識されるものである。
また、本願商標の図形部分は、高度にデザイン化された一種の図形として認識し把握されるものというのが相当であるから、自他商品の識別標識としての機能を有するものであり、また、特定の称呼及び観念を生じるものとはいえない。
そうとすれば、本願商標は、その構成中の「GERRY」の欧文字部分に相応して、「ゲリー」又は「ジェリー」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じることのないものである。
他方、引用商標は、前記2のとおり、ややデザイン化された「JELLY」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「ゼリー、ジェリー、ゼリー状のもの」等の意味を有する語として辞書(新英和中辞典第7版)に載録されており、我が国においても、食品としてのゼリーやゼリー状のものを表す文字として使用され、親しまれた英語といえるものであるから、引用商標は、その構成文字に相応して「ゼリー」又は「ジェリー」の称呼を生じるものであり、「ゼリー、ゼリー状のもの」の観念を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標の類否についてみるに、本願商標から生じる「ゲリー」の称呼と引用商標から生じる「ゼリー」又は「ジェリー」の称呼を比較すると、両者は、称呼の聴別上重要な要素を占める語頭音に差異を有するものであるから、共に長音を含め3音という比較的短い音構成にあっては、全体の音感が相違し、明瞭に聴取し得るものである。また、本願商標から生じる「ジェリー」の称呼と引用商標から生じる「ゼリー」又は「ジェリー」の称呼を比較すると、引用商標から「ジェリー」の称呼が生じる場合には、両者は称呼を共通にするものであるが、引用商標から「ゼリー」の称呼が生じる場合には、両者は、称呼の聴別上重要な要素を占める語頭音に差異を有するものであるから、共に長音を含め3音という比較的短い音構成にあっては、全体の音感が相違し、明瞭に聴取し得るものである。
そして、本願商標と引用商標の外観は、それぞれの構成態様に照らし、明らかな差異を有するものであり、また、本願商標の「GERRY」の文字部分と引用商標の「JELLY」の文字とを比較しても、両者は共に欧文字5文字からなり、2文字目の「E」と語尾の「Y」の文字以外の全ての文字を異にし、かつ、その書体においても異なるものであるから、外観上、明確に区別できるものである。
さらに、本願商標は特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標からは「ゼリー、ゼリー状のもの」の観念が生じるものであるから、両者は観念において類似しない。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、称呼において、「ジェリー」の称呼を共通にする場合があるとしても、観念と外観において相紛れることはなく、また、本願商標から生じる「ゲリー」の称呼と引用商標から生じる「ゼリー」若しくは「ジェリー」の称呼との比較又は本願商標から生じる「ジェリー」の称呼と引用商標から生じる「ゼリー」の称呼との比較においては明確に聴別することができるものであることから、本願商標と引用商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、商品又は役務の出所について誤認混同を生じるおそれはないものであり、本願商標と引用商標とは、非類似の商標であるといわざるを得ない。
したがって、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標(色彩は原本参照)

2 引用商標

審決日 2015-01-16 
出願番号 商願2013-34083(T2013-34083) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W09)
T 1 8・ 261- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 堀内 真一 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 浦辺 淑絵
根岸 克弘
商標の称呼 ゲリー、ジェリー 
代理人 八鍬 昇 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ