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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1295100 
異議申立番号 異議2013-900335 
総通号数 181 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-01-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-10-07 
確定日 2014-12-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5596333号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5596333号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5596333号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「BONCOIN」の欧文字を表してなり、平成25年2月5日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年5月28日に登録査定され、同年7月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第19号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)申立人が引用する商標
申立人が引用する商標は次のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
ア 商標登録第2337957号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
指定商品 第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 昭和63年7月21日
設定登録日 平成3年9月30日
イ 商標登録第4978805号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 ボンポワン(標準文字)
指定商品 第3類、第4類、第9類、第14類、第20類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成18年1月10日
設定登録日 平成18年8月11日
ウ 商標登録第4978806号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様 ボンポアン(標準文字)
指定商品 第3類、第4類、第9類、第14類、第20類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成18年1月10日
設定登録日 平成18年8月11日
以下、引用商標1ないし3を併せて「引用商標」という。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「BONCOIN」の文字に相応して、「ボンコワン」又は「ボンコアン」の称呼を生じ、引用商標1ないし3からは、「ボンポワン」又は「ボンポアン」の称呼を生じるものであるから、両商標は、中間音である「コ」と「ポ」のみに差異を有するものであり、これらを一連に称呼した場合において全体の語調・語感が極めて近似したものとなり、称呼上類似するものである。
また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり「BONCOIN」の欧文字を同じ書体でまとまりよく一体的に表してなるところ、これはその綴りをもって我が国において親しまれた外国語ともいい得ないものであり、特定の意味を有しない造語と認められるものである。
そして、一般的に、特定の意味を有しない欧文字からなる造語にあっては、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みをもって称呼されるとみるのが自然であるから、本件商標は「ボンコイン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
これに対し、申立人は、本件商標の指定商品が含まれる繊維製品業界においてフランス語を採用した商標が多く採用されているとして、本件商標を「BON」と「COIN」に分離し、それぞれの語のフランス語の読みにより、本件商標から「ボンコワン」又は「ボンコアン」の称呼を生じる旨主張するが、申立人の主張する事情を考慮するとしても、「COIN」の文字は、「コワン」又は「コアン」の読みをもって我が国において親しまれたフランス語とはいえず、むしろ、「コイン」と読まれ、「硬貨」を意味する英語としてとして親しまれた語であるから、前記のとおり、本件商標は「ボンコイン」の称呼を生じるものとみるのが相当である。
(2)引用商標
引用商標1は、別掲2のとおり、図形と文字との組み合わせからなるものであるところ、中央に筆記体で表された「Bonpoint」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を発揮し得るものといえる。そして、そのまとまりよく一体的に表された「Bonpoint」の文字は、本件商標と同様に、その綴りをもって我が国において親しまれた外国語ともいい得ないものであり、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みをもって称呼されるとみるのが自然であるから、引用商標1は「ボンポイント」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものとみるのが相当である。
また、引用商標2は「ボンポワン」、引用商標3は「ボンポアン」の文字からなるものであるから、これらは、それぞれの構成文字に相応し、「ボンポワン」又は「ボンポアン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標1の外観を比較すると、前者が文字のみからなるのに対し、後者は文字と図形からなるものであるから、両者は、全体の外観において明らかに相違する。また、文字部分のみをとってみても、それぞれの書体の相違により、外観上は相紛れるおそれはない。
次に、称呼においては、両者は、「コイン」と「ポイント」の音に明らかな差異を有するから、その各音の音質の差、構成音数の差等により、それぞれを一連に称呼しても、音感、音調が異なり明らかに聴別し得るものである。
また、両者は、特定の観念を生じないから観念上も相紛れるおそれはない。
よって、本件商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
さらに、本件商標と引用商標2及び3を比較すると、前者が欧文字で表されているのに対し、後者は片仮名で表されているものであるから、両者は、外観上明らかに相違する。
次に、称呼においては、両者は、「コイ」と「ポワ」又は「ポア」の音に明らかな差異を有するから、その各音の音質の差等により、それぞれを一連に称呼しても、音感、音調が異なり明らかに聴別し得るものである。
また、両者は、特定の観念を生じないから観念上も相紛れるおそれはない。
よって、本件商標と引用商標2及び3とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標



別掲2 引用商標1



異議決定日 2014-11-27 
出願番号 商願2013-6995(T2013-6995) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
T 1 651・ 263- Y (W25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 今田 尊恵 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 渡邉 健司
大森 健司
登録日 2013-07-05 
登録番号 商標登録第5596333号(T5596333) 
権利者 株式会社ヤマダヤ
商標の称呼 ボンコイン、ボンコアン 
代理人 中村 稔 
代理人 辻居 幸一 
代理人 井滝 裕敬 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 藤倉 大作 
代理人 松尾 和子 
代理人 田中 伸一郎 
代理人 加藤 ちあき 

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