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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を取消(申立全部取消) W25 審判 一部申立て 登録を取消(申立全部取消) W25 |
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管理番号 | 1293855 |
異議申立番号 | 異議2013-900381 |
総通号数 | 180 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-12-26 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2013-11-08 |
確定日 | 2014-10-14 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5605502号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5605502号商標の指定商品中、第25類「運動用特殊靴」についての商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5605502号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成25年3月5日に登録出願され、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同年7月18日に登録査定、同年8月9日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4289314号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成10年6月24日に登録出願、第25類「履物,運動用特殊靴」を指定商品として、同11年7月2日に設定登録され、その後、同21年3月3日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨次のように主張し、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに相紛れるおそれのある類似の商標であり、本件商標の指定商品中「運動用特殊靴」は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、その指定商品中「運動用特殊靴」については取り消されるべきである。 4 取消理由通知 当審において、平成26年7月1日付けで、商標権者に対し通知した取消理由は、次のとおりである。 (1)本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、「ディオソール」の片仮名を横書きしてなるところ、該文字は、辞書等に載録のないものであり、一種の造語として認識されるというのが相当であるから、本件商標からは、その構成文字全体に相応して「ディオソール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標 引用商標は、別掲2のとおり、「DUOSOLE」の欧文字と「デュオソール」の片仮名を上下2段に書してなるところ、その構成各文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に視覚上まとまりよく一体的に表されてるものであり、下段の片仮名は、上段の欧文字の読みを特定したものと理解されるものといえる。 そして、「DUOSOLE」及び「デュオソール」の文字は、辞書等に載録のないものであり、一種の造語として認識されるというのが相当であるから、引用商標からは、その構成文字全体に相応して「デュオソール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (3)本件商標と引用商標との類否 本件商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観については、本件商標の「ディオソール」の片仮名と引用商標の構成中の「デュオソール」の片仮名とは、小さく表された「ィ」と「ュ」の文字に差異を有するものの、語頭における「デ」から語尾における「オソール」まで、他の文字全てを共通にするものであるから、一見しただけでは、両者は、外観上近似している印象を与えるとみるのが相当である。 次に、称呼については、本件商標より生じる「ディオソール」の称呼と引用商標より生じる「デュオソール」の称呼とは、同音数よりなるばかりでなく、「オソール」の4音を共通にし、異なるところはわずかに「ディ」と「デュ」の音の差にすぎないものである。しかも、該差異音は、共に「デ」の拗音であり、かつ、その発音の方法においても、舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させて発する有声子音(d)との組み合わせの音であり、その帯有する母音「i」と「u」も調音位置が近く、近似した音であるから、「ディオソール」と「デュオソール」をそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調、語感が極めて近似したものとなり、互いに聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。 さらに、本件商標及び引用商標は、共に特定の意味を有することのない造語からなるものであるから、観念上、両商標を比較することができない。 (4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否 申立人は、本件商標の指定商品中、第25類「運動用特殊靴」について取り消されるべきである旨申し立てているところ、該指定商品は、引用商標の指定商品中「運動用特殊靴」と同一のものである。 (5)まとめ 本件商標と引用商標とは、上記のとおり、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼が近似するものであるから、これらを総合勘案すれば、相紛れるおそれのある類似の商標というべきであり、また、本件商標の指定商品中、第25類「運動用特殊靴」については、引用商標の指定商品中「運動用特殊靴」と同一の商品であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中、第25類「運動用特殊靴」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものと認められる。 5 商標権者の意見 前記4の取消理由に対し、商標権者は、何ら意見を述べるところがない。 6 当審の判断 本件商標についてした前記4の取消理由は、妥当なものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、その指定商品中「運動用特殊靴」についての登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 1 本件商標 2 引用商標 |
異議決定日 | 2014-09-02 |
出願番号 | 商願2013-15173(T2013-15173) |
審決分類 |
T
1
652・
261-
Z
(W25)
T 1 652・ 262- Z (W25) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
寺光 幸子 |
特許庁審判官 |
手塚 義明 根岸 克弘 |
登録日 | 2013-08-09 |
登録番号 | 商標登録第5605502号(T5605502) |
権利者 | 富士紡ホールディングス株式会社 |
商標の称呼 | ディオソール、ディオ |