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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W03 審判 全部申立て 登録を維持 W03 |
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管理番号 | 1291790 |
異議申立番号 | 異議2014-900138 |
総通号数 | 178 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-10-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2014-05-12 |
確定日 | 2014-09-19 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5648390号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5648390号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5648390号商標(以下「本件商標」という。)は、「くるん」の文字を標準文字で表してなり、平成25年6月21日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料」を指定商品として、同26年1月10日に登録査定、同年2月7日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきものである旨申立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証を提出した。 (1)具体的な理由 本件商標は、平仮名で「くるん」と横書きしてなるものであるところ、該語は、ヘアミスト、ヘアミルク、ヘアワックスのような頭髪用化粧品やマスカラ等の本件指定商品においては、「軽やかに弾むようなくるんとしたカールをくっきりデザインします。」、「ナチュラルな、くるんとカールをつくるトリートメント美容液。トリートメントしながらニュアンスのある、くるんとしたカールにととのえます。」、「くるんと上向きカールを一日中、持続します。」のように、「髪やまつ毛をくるんとカールした状態にするための商品」の用途、効能、品質を表すものとして普通に使用され、認識されているものである。(甲2ないし甲16) すなわち、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは「髪やまつ毛をくるんとカールした状態にするための商品」を直感させ、単に商品の用途、効能、品質を表す標章にすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。 また、本件商標を、「髪やまつ毛をくるんとカールした状態にするための商品」以外の商品に使用するときは、あたかも前述の商品であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。 (2)むすび 以上の理由により、本件商標は、登録の要件を具備しないものとして、その登録は取り消されるべきものである。 3 当審の判断 本件商標は、上記1のとおり、「くるん」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、例えば、広辞苑第六版、大辞林、大辞泉などの辞書等に見出すことのできないものである。 そして、申立人は、本件商標が「髪やまつ毛をくるんとカールした状態にするための商品」の用途、効能、品質を表す語として使用され、認識されている証拠として、甲第2号証ないし甲第16号証を提出しているところ、それら甲号証には、例えば、「くるんと巻き髪」(甲3)、「くるんとメリハリウェーブ処方でウェーブスタイルが一日中持続します。」(甲4)、「くるんとしたまつ毛にアップし、キープします。」(甲10)のような記載がなされている。 しかし、これらの「くるん」の文字は、甲第3号証においては、「巻き髪」の文字を補って髪の巻いている状態を強調する、甲第4号証においては、「メリハリウェーブ」の文字を補ってメリハリの効いたウェーブを強調する、甲第10号証においては、「まつ毛にアップ」の語を補ってまつげが上向きに巻いている状態を強調するというように使用されているものであって、「くるん」の文字のみによって商品の品質等を表すのでなく、むしろ、商品の品質を表す他の文字を補って、その意味を強調するために使用されていると見るのが相当である。 そうすると、本件商標は、何らかの巻いた状態を間接的に連想させることはあるとしても、その構成文字のみをもって、申立人が主張するような「髪やまつ毛をくるんとカールした状態にするための商品」の意味合いを直ちに認識させるということはできないものである。 また、職権による調査をもってしても、「くるん」の文字のみをもって、指定商品の分野において、商品の品質などを表示するものとして、一般に使用され、または、認識されている事実を発見することができない。 してみれば、本件商標は、商品の品質などを表示する標章のみからなるものとはいえないものであり、かつ、商品の品質を表すものとして認識されない以上、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというのが相当である。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとはいえないものである。 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第 4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2014-09-08 |
出願番号 | 商願2013-47872(T2013-47872) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Y
(W03)
T 1 651・ 13- Y (W03) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 津金 純子 |
特許庁審判長 |
林 栄二 |
特許庁審判官 |
梶原 良子 中束 としえ |
登録日 | 2014-02-07 |
登録番号 | 商標登録第5648390号(T5648390) |
権利者 | 株式会社ナリス化粧品 |
商標の称呼 | クルン |