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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服201319026 | 審決 | 商標 |
不服201320457 | 審決 | 商標 |
不服201321790 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない W29 審判 査定不服 観念類似 登録しない W29 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W29 |
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管理番号 | 1289672 |
審判番号 | 不服2013-12394 |
総通号数 | 176 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2014-08-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-06-28 |
確定日 | 2014-06-18 |
事件の表示 | 商願2012-50962拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「樽底梅」の漢字を標準文字で表してなり、第29類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成24年6月25日に登録出願され、その後、指定商品については、同25年6月28日付けの手続補正書により、第29類「梅干し」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) (1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。 (2)登録第4997571号商標(以下「引用商標」という。) 引用商標は、「たるぞこ」の平仮名と「樽底」の漢字とを上下2段に横書きで表してなり、平成16年6月30日に登録出願、第29類「漬物,梅干し,その他の加工野菜及び加工果実,食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として、同18年10月20日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標と引用商標との類否について 本願商標は、「樽底梅」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中後半の「梅」の文字部分は、指定商品「梅干し」との関係においては、商品の原材料を表示したものと認識されるから、自他商品の識別標識としての機能を有していないか極めて弱い部分といえる。 そうとすると、本願商標は、その構成中「樽底」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るのは、「樽底」の文字部分にあるというのが相当である。 そうとすれば、本願商標は、その構成中の「樽底」の文字部分から「タルゾコ」の称呼及び「樽の底」程の観念が生じるものである。 一方、引用商標は、「たるぞこ」の平仮名と「樽底」の漢字とを二段に横書きしてなるから、その構成文字に相応して「タルゾコ」の称呼を生じ、「樽の底」程の観念が生じるものである。 そこで、本願商標と引用商標の全体を比較すると、平仮名の有無に差異を有しているとしても、本願商標の構成中「樽底」の文字部分と引用商標の漢字部分とを比較すると、「樽底」の文字部分を共通にするものであるから、本願商標と引用商標とは、外観において、近似した印象を与えるものである。 また、本願商標と引用商標とは、いずれも「タルゾコ」の称呼を生じ、「樽の底」程の観念を生じるものである。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛らわしい類似の商標というべきである。 また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に含まれる商品である。 さらに、本願商標と引用商標とが、同一の指定商品「梅干し」に使用されたときに、出所の混同を生じないというべき取引の実情は見いだせない。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。 (2)請求人の主張について 請求人は、「本願の商品分野における、商品カテゴリー、原料となる梅の種類、商品の名称において用いられる『○○梅』の構成からなる語は、全体で一つの語として取り扱われる実情があるため、需要者は習慣的に『○○梅』からなる語を一つの語として理解するのが自然といえ、本願商標もまた同様に一連不可分の商標と理解把握される。」旨主張している。 しかしながら、本願商標は、その構成中「梅」の文字部分を捨象して、自他商品識別機能として機能を果たす「樽底」の文字部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されること前記(1)認定のとおりであるから、請求人の主張は採用できない。 また、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も引用商標とは非類似である旨主張するが、請求人の挙げる過去の登録例は、対比する商標の構成態様等において本願とは異なるものであるばかりなく、商標の類否判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。 したがって、これらの点についての、請求人の主張はいずれも採用することができない。 (3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-04-08 |
結審通知日 | 2014-04-14 |
審決日 | 2014-05-07 |
出願番号 | 商願2012-50962(T2012-50962) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(W29)
T 1 8・ 261- Z (W29) T 1 8・ 263- Z (W29) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 安達 輝幸、齋藤 貴博 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
西田 芳子 前山 るり子 |
商標の称呼 | タルゾコウメ、タルゾコ |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 川瀬 幹夫 |