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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W32
審判 全部申立て  登録を維持 W32
審判 全部申立て  登録を維持 W32
管理番号 1288810 
異議申立番号 異議2013-900324 
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-07-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-09-20 
確定日 2014-05-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5593172号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5593172号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5593172号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲(1)のとおりの構成からなり,平成25年1月22日に登録出願,第32類「ミネラルウォーター及び炭酸水,清涼飲料,炭酸を含まない清涼飲料及び果実飲料,果実飲料,果汁飲料,アルコール分を含まない飲料,エネルギー補給用のアルコール分を含まない飲料,シロップ・その他の飲料製造用調製品,ビール,エネルギー補給用清涼飲料」を指定商品として,同年5月29日に登録査定,同年6月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人の引用する登録商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は,以下のとおりであり,それらの商標権は,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3163136号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:RedBull
登録出願日:平成 5年 3月11日
設定登録日:平成 8年 6月28日
指定商品 :第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュ?ス,乳清飲料,ビ?ル製造用ホップエキス」
(2)国際登録第871248A号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲(2)のとおり
登録出願日:2005年 7月28日
優先権主張:2005年 2月17日(オーストリア)
設定登録日:平成19年 4月 6日
指定商品 :第32類「Lemonades, isotonic beverages, fruit juices, cola drinks, ginger ales, lemon-lime flavoured soda waters, caffeinated fruit flavoured soda waters; apple juice, orange juice, grape juice, pineapple juice; fruit syrups for beverages; coffee syrups and cocoa syrups; non-medical non-alcoholic energy drinks; non-alcoholic fruit extracts, powders for effervescent tablets and powders for drinks and non-alcoholic cocktails, whey beverages, mineral and aerated water, beer, porter, ale, stout, lager beer, malt beer, wheat beer, non-alcoholic malt beverages.」
以下,これらを併せていうときは,「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第10号について
引用商標は,申立人の商標として清涼飲料に継続して使用された結果,需要者に広く知られている。本件商標は,引用商標と類似するものであり,同一又は類似する商品に使用するものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,引用商標と類似する商標であって,その指定商品も同一又は類似する商品に使用するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は,申立人の商標として広く一般に知られているから,これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合,商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,別掲(1)のとおり,横向きの鷲が翼を広げたようにみえる図形の下に「赤色の鷲」を意味する平易な英語と認められる「Red Eagle」の文字を配した構成からなるものであるから,その構成中の「Red Eagle」の文字部分に相応し,「レッドイーグル」の称呼を生じ,「赤い鷲」の観念を生ずるものとみるのが自然である。
他方,引用商標1は,「Red Bull」の文字からなるところ,これは,「赤い雄牛」を意味する平易な英語と認められるから,その構成文字に相応して,「レッドブル」の称呼を生じ,「赤い雄牛」の観念を生じるものとみるのが自然である。
また,引用商標2は,別掲(2)のとおり,青色と灰色を組み合わせて塗り分けた長方形図形内の中央上部に「Red Bull」の文字を赤色で大きく顕著に表し,その下に2頭の赤い雄牛が対峙するようにみえる図形と「ENERGY DRINK」の文字を配してなるものであるところ,その構成中の大きく顕著に表された「Red Bull」の文字に相応して,引用商標1と同様に,「レッドブル」の称呼を生じ,「赤い雄牛」の観念を生ずるものとみるのが自然である。
そこで,本件商標と引用商標との類否についてみると,本件商標と引用商標は,前記1の構成からみて,外観上明らかに相違するものである。
また,本件商標から生ずる「レッドイーグル」の称呼と引用商標から生ずる「レッドブル」の称呼とは,構成音数の相違及び相違する各音の音質の差異によって,それぞれを一連に称呼した場合,全体の語調,語感が明らかに相違し,称呼上相紛れるおそれはないものである。
さらに,両商標は,「赤い鷲」と「赤い牛」との異なる観念が生ずるから,観念上も相紛れるおそれはないものである。
してみれば,本件商標と引用商標は,外観,称呼及び観念のいずれからみても,相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人の主張及び提出に係る甲4ないし7によれば,「Red Bull」の文字を含む商標を表示したエネルギー飲料(以下「申立人商品」という。)は,1987年(昭和62年)に,オーストリアにおいて発売が開始され,2012年(平成24年)には,世界160カ国において販売され,その販売本数は,世界中で約52億本,日本において1億3349本であったこと,同年の広告宣伝費用は,世界中で5億2100万ユーロ,日本において1600万ユーロであったことなどが認められる。
さらに,申立人は,我が国を含む世界中でスポーツ及び文化に関するイベントを多数開催しており,F1(モータースポーツ)やサッカーなどのチームスポンサーとなり,これらのイベントなどにおいて,Red Bullの文字を使用していることが認められる。
以上によれば,Red Bullの文字及びその文字を含む引用商標は,申立人商品を表示するものとして,本件商標の登録出願時には,清涼飲料などの分野の需要者の間においては,広く認識されていたものと認めることができる。
しかしながら,前記(1)の認定のとおり,本件商標と引用商標は,外観,称呼及び観念のいずれからみても,相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
また,本件商標は,引用商標と非類似の商標であり,かつ,その相違の程度の高い別異の商標といえるから,これを登録異議の申立てに係る指定商品について使用した場合,需要者をして,該商品が申立人又はこれと営業上何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように,商品の出所について混同を生じさせるおそれのある商標ということはできない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)
本件商標



別掲(2)
引用商標2

(色彩については原本参照のこと)


異議決定日 2014-05-09 
出願番号 商願2013-3220(T2013-3220) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (W32)
T 1 651・ 25- Y (W32)
T 1 651・ 271- Y (W32)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大渕 敏雄 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 前山 るり子
大森 健司
登録日 2013-06-21 
登録番号 商標登録第5593172号(T5593172) 
権利者 チア キム リー フード インダストリーズ プライベート リミテッド
商標の称呼 レッドイーグル、イーグル 
代理人 竹内 耕三 
代理人 森田 俊雄 
代理人 深見 久郎 

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