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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W12
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W12
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W12
管理番号 1288699 
審判番号 不服2013-20160 
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-17 
確定日 2014-06-10 
事件の表示 商願2013-5237拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第6類、第7類及び第12類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成25年1月29日に登録出願されたものである。
その後、本願の指定商品については、当審における平成25年10月17日及び同26年2月12日受付の手続補正書により、第12類「二輪自動車用燃料タンク」と補正された。

第2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
1 引用商標1
登録第2046662号商標(以下「引用商標1」という。)は、「サンテック」の片仮名と「SUNTECH」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和59年10月1日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年5月26日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、平成20年6月11日に指定商品を第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
2 引用商標2
登録第5302337号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成21年7月3日登録出願、「自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同22年2月19日に設定登録されたものである。

第3 当審の判断
1 本願商標と引用商標1について
本願の指定商品は、前記第1のとおり、第12類「二輪自動車用燃料タンク」と補正されたものである。
これに対し、引用商標1の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、指定商品の一部(第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品」)について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その登録が平成26年4月7日にされているものである。
その結果、本願の指定商品は、引用商標1の指定商品と類似しない商品になったと認められる。
したがって、本願商標と引用商標1とは、商標の類否について論ずるまでもなく、その商品において同一又は類似するということはできないから、この点についての本願の拒絶の理由は、解消した。
2 本願商標と引用商標2との類否について
本願商標は、前記第1のとおり、相当程度図案化した特異な態様で表してなるものの、「SAMTECH」の欧文字を表したものと理解させるものであるところ、該文字は、辞書等に載録が認められない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
また、造語からなる欧文字にあっては、看者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って発音され、取引に当たる場合も決して少なくないとみるのが相当であるから、本願商標は、その構成文字に相応して、「サムテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標2は、前記第2のとおり、真っ赤に燃える太陽と思しき図形と、その右方に青色の「SAn」の欧文字及び青色の横しまで表された「TEC」の欧文字を一連に横書きした「SAnTEC」の欧文字を配した構成からなるところ、「SAnTEC」の欧文字は、辞書等に載録が認められない語であって、直ちに特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから、引用商標2は、その構成文字に相応して、「サンテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標2とを比較するに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、図形の有無のほか、文字構成、配色及び図案化された文字の書体等が異なり、外観において、一見して判然と区別し得る顕著な差異を有するものである。
次に、本願商標より生じる称呼「サムテック」と引用商標2より生じる称呼「サンテック」とは、語頭の「サ」及び「テック」の音を共通にし、相違する第2音の「ム」と「ン」の音は、共に弱く発音される有声の通鼻音であって、比較的近似した音であることに加え、該差異音が比較的明瞭に聴取し難い中間に位置するため、両者をそれぞれ一連に称呼した場合には、両称呼は語調語感が極めて近似したものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものである。
また、両者は、共に特定の観念を生じないものであるから、観念において類似するとはいえない。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、称呼において互いに相紛れるおそれがあるとしても、外観において著しく相違し、かつ、観念において類似するものではないから、それらによって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、ほかにこれを左右する取引の実情は見当たらない。
したがって、両商標は、互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

3 まとめ
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 引用商標2


(上記の1及び2に係る色彩については、原本参照のこと。)

審決日 2014-05-28 
出願番号 商願2013-5237(T2013-5237) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W12)
T 1 8・ 262- WY (W12)
T 1 8・ 263- WY (W12)
最終処分 成立  
前審関与審査官 波方 美奈子 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 山田 和彦
浦辺 淑絵
商標の称呼 サムテック、サムテク 
代理人 特許業務法人前田特許事務所 

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