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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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取消2013300415 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y10 |
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管理番号 | 1286670 |
審判番号 | 取消2013-300065 |
総通号数 | 173 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2014-05-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2013-01-25 |
確定日 | 2014-04-04 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第5143712号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第5143712号商標の指定商品及び指定役務中,第10類「全指定商品」については,その登録は取り消す。 審判費用は,被請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5143712号商標(以下「本件商標」という。)は,「SENSEI」の欧文字を標準文字で現してなり,平成18年9月19日に登録出願,第10類「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具,その他の医療用機械器具」及び第37類「医療用機器の修理又は保守,医療用機器の設置工事,医療用機器の殺菌・滅菌」を指定商品及び指定役務として,同20年6月20日に設定登録されたものである。 なお,本件審判の請求の登録は,平成25年2月14日である。 第2 請求人の主張 請求人は,結論同旨の審決を求め,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証を提出した。 請求の理由 本件商標は,第10類「全指定商品」について,継続して3年以上,日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 第3 被請求人の答弁 請求人は,本件審判の請求は成り立たない,審判費用は請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,乙第1号証ないし乙第3号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 本件商標は,取消に係る指定商品中「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具」について使用されている(乙1)。 2 本件商標を付した商品の存在 乙第1号証は,本件商標の商標権者であるハンセンメディカルインコーポレイテッド(以下「ハンセン社」という。)が作成した本件商品のカタログ及びその抄訳である。このカタログは最新版であり,現在も継続して使用されている(乙2)。 3 医療機器の許認可の必要性 本件商標を付した「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具」は,厚生労働大臣の指定する医療機器に該当し(薬事法及び厚生労働省告示),その日本国内における製造・販売に先だっては,承認・認証・届出が必要となる。また,日本の製造販売業者が,被請求人のような外国の医療用機械器具製造業者から,外国製造医療機器を日本に輸入し販売する場合には,製品の承認・認証取得,届出の前に,外国製造業者が「外国製造業者認定」を取得している必要がある。 現在,被請求人は,本件商品を日本に輸入するための上記各種手続を行っている最中である。 4 なお,ハンセン社が製造・販売する「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具」は,ロボット外科手術市場では広く知られており,そこに付される本件商標は,「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具」を表象する周知な商標となっている。 参考までに,各種ロボット外科手術に関する企業紹介や刊行物に掲載された例を乙第3号証として提出する。 5 以上のとおり,本件商標を付した「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具」は,厚生労働省に対する製造(輸入)承認(許可)申請手続中である。 したがって,被請求人には,商標法第50条第2項ただし書きに規定される「正当な理由」が存在するから,本件商標の登録は,取り消されるべきではない。 第4 被請求人に対する審尋及び回答 1 当審において,平成25年9月24日付けで被請求人に対して審尋した内容は,要旨以下のとおりである。 被請求人は,平成25年6月10日付けの答弁書を提出し,医療機器の許認可の必要性を述べ,「現在,被請求人は,本件商品を日本に輸入するための各種手続きを行っている最中である。」旨主張している。 しかしながら,提出に係る乙第1号証ないし乙第3号証(枝番号を含む。)を勘案しても,本件商標の使用商品である,医療機器「Robotic Catheter System」について,我が国において,これを販売するための許認可を受ける申請手続きを行った事実を確認することができない。 ついては,上記医療機器について,許認可を受ける申請した事実を確認する必要があるため,これを証する書面を提出されたい。 2 前記審尋に対し,被請求人からの回答はない。 第5 当審の判断 1 被請求人が提出した証拠によれば,以下の事実が認められる。 (1)乙第1号証は,「Sensei X Robotic Catheter System」と記載された英文の商品カタログ(及びその抄訳)であり,これらの文字の下部には,医療用の機械器具の商品写真が掲載され,商品の上部分に「hansen MEDICAL」及び中央部分に「Sensei」の欧文字が表示されている。 そして,その2葉目には,「Sensei X Robotic Catheter System」の商品情報が記載されており,7葉目の左下部分には,「hansen」及び「MEDICAL」と記載されている。 乙第2号証は,「hansen MEDICAL」のウェブサイトの画面(写し)であり,その「products」の中の,「Sensei X Robotic Catheter System」において,「Product Brochure(PDF)」部分から,乙第1号証の商品カタログにリンクされている。 乙第3号証の1は,「公益社団法人医療機器センター」の低侵襲医療機器開発の情報検索サイトであり,乙第3号証の2及び3は,「株式会社グローバルインフォメーション」の「世界の市場調査資料 総合サイト」の「医療ロボット工学の世界市場」又は「世界の医療用ロボットシステム市場」に係るサイトであり,乙第3号証の4は,「株式会社エスピーアイ・インフォメーション」の「2009年版 ロボット外科手術市場レポート」のサイトであり,これらのサイトは,各種医療用ロボットの世界規模の市場動向等を内容とするものであって,そのレポート(記事)に,被請求人の業務に係る「Sensei Robotic Catheter(System)」についても紹介されていることが認められる。 (2)上記乙第1号証ないし乙第3号証のカタログやウェブサイトによれば,商標権者(被請求人)は,本件審判の取消請求に係る指定商品に含まれる「Robotic Catheter System(ロボット利用のカテーテルシステム)」について,「SENSEI」の文字を使用していることが認められる。 しかしながら,当該商品について,被請求人は,厚生労働省に製造(輸人)承認(許可)を申請手続中と主張しているものであって,我が国では販売していないものであり,また,乙第1号証のカタログ等については,我が国の需要者を対象として,広告宣伝に使用した事実を確認することができない。 したがって,提出された証拠をもって,商標法第2条第3項各号の使用行為がなされたものということができない。 2 「正当な理由」の主張について 商標法第50条第2項ただし書きに規定する「正当な理由があること」とは,地震,水害等の不可抗力によって生じた事由,放火,破壊等の第三者の故意又は過失によって生じた事由,法令による禁止等の公権力の発動に係る事由その他の商標権者,専用使用権者又は通常使用権者の責めに帰することができない事由が発生したために,商標権者等において,登録商標をその指定商品に又は指定商品役務について使用することができなかった場合をいうと解するのが相当である(知財高裁平成19年(行ケ)10227号 平成19年11月29日判決参照)。 そして,被請求人は,本件商標は,「人体内において使用されるロボット利用の医療用機械器具」について使用をしているものであり,当該機器について,厚生労働省に対する製造(輸人)承認(許可)申請手続中である旨述べている。 そこで,当審において,前記第4のとおり,被請求人に対し,許認可を受ける申請手続きを行った事実を証する書面の提出を求め,審尋を行ったところ,被請求人からの応答はなかった。 したがって,上記した許認可の申請手続についての証明がなされなかったことから,商標法第50条第2項ただし書きに規定する「正当理由」が存在する旨の主張は,採用できない。 3 むすび 以上のとおり,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが,本件請求に係る商品のいずれかについて,本件商標を使用していることを証明していないものであり,また,本件商標を使用していないことについて正当な理由があるということもできない。 したがって,本件商標の登録は,その指定商品及び指定役務中,第10類「全指定商品」について,商標法第50条の規定により,取り消すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-11-08 |
結審通知日 | 2013-11-13 |
審決日 | 2013-11-27 |
出願番号 | 商願2006-87110(T2006-87110) |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(Y10)
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最終処分 | 成立 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 井出 英一郎 |
登録日 | 2008-06-20 |
登録番号 | 商標登録第5143712号(T5143712) |
商標の称呼 | センセイ、センセー |
代理人 | 田中 伸一郎 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 加藤 ちあき |
代理人 | 藤倉 大作 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 辻居 幸一 |